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舞台「サクラ大戦奏組 ~薫風のセレナーデ~」 作曲家・田中公平 インタビュー

ファンは決して裏切りません! 田中が劇場でお出迎えいたします!■ ペラ1枚の紙から始まった『サクラ大戦』。発売から17年、『サクラ大戦奏組』はまさに“太正”の世界!■ 下手なものは出せませんから、曲は思いっきり書きます

[取材・構成: 高浩美]

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舞台「サクラ大戦奏組 ~薫風のセレナーデ~」 作曲家・田中公平 インタビュー
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■ 『サクラ大戦』のキャリアがあったからこそ『ONE PIECE』で世界中に知られるようになった

『サクラ大戦』で田中公平は500近くの楽曲を書いたと言う。

「ギネスにもそんな記録はないでしょう(笑)作品世界を表現することで心がけていること、この『サクラ大戦』に関して言えば自分が基になってる感覚があるから何も考えなくていい!一番難しかった頃は広井さんと2人でやってた頃。他の人が口を挟めない状況になってきまして…
こういう時ってひとりよがりになってしまってワンパターンに走ってしまうので、凄く自分を戒めて、毎回、いっぱい冒険をしました」
2人だけの作業は“孤独”かもしれない。うっかりすると“裸の王様”状態に陥る。

「いろんな意見が言われなくなってくると不安になりますね。6年目ぐらいかな?全てをやり切った感が…。でもね、そこで“まあ、いいや”になっちゃうと“ヒュ~”って落っこちる…だから『新編 八犬伝』(2002年スーパー歌謡ショウ)とかもの凄く頑張って書きましたよ。
この『サクラ大戦』がなかったら、こんな風に世界中を回っていなかったと思います。『サクラ大戦』のキャリアがあったからこそ『ONE PIECE』で世界中に知られるようになったのだと思いますね」

■ 下手なものは出せませんから、曲は思いっきり書きます

田中公平は日本の音楽にこだわっている。

「今の時代に即応したポップスミュージック、英語がいっぱい入っているJ-POPとは対をなす、雅楽とか本物の日本の音楽は、J-POPとは全く違う音楽ですが、海外の方々に受け入れられていますね。
アジア、アメリカには『サクラ大戦』のファンが凄く多いんです。このファンは裏切れないです。でも裏切らないようにするとワンパターンに陥ってしまう。新しいことをしながら世界は変えない、例えば巴里なら、まぎれもなくヨーロッパなんだけど、でも『サクラ大戦』なんだね、と。
『サクラ大戦』は歌うのは女性だけど、『サクラ大戦奏組』は男性…下手なものは出せませんから、思いっきり書いたんですよ。日本的であることは確かですが、『サクラ大戦』の世界からは踏み外さないようにしました。『サクラ大戦』の舞台、もちろん『サクラ大戦奏組』の舞台もそうですが、そのキャラクター個人の曲があるんです。“自分の曲がある!”って出演者の皆さん喜んでくれますね。
それから、今回の舞台にゲストが登場しますが、その方にも曲があります!元宝塚歌劇団の白華れみさんですが、純愛!情念!演歌と歌謡曲の中間な感じでちょっと情念を感じる大人の曲にしましたよ」

これは聞いてのお楽しみだが、曲が流れてほんの2、3秒でそのキャラクターがどういうものかが瞬時にわかる、これは田中公平の真骨頂と言えよう。だから俳優もノリが変わる、モチベーションが上がる、『サクラ大戦』や『サクラ大戦奏組』の舞台を見れば一目瞭然である。しかし、田中公平が俳優に課するハードルは高い。

「若手には必ず言ってることがあって、どうしてこうなのかは勉強すればわかる、と。音程をきちんとしないと感動させることは出来ません、とね」

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