齋藤潤「天幕のジャードゥーガル」でTVアニメ初出演 「知っていれば未来を予測できる」ムハンマドに声で息を吹き込む | アニメ!アニメ!

齋藤潤「天幕のジャードゥーガル」でTVアニメ初出演 「知っていれば未来を予測できる」ムハンマドに声で息を吹き込む

齋藤潤がTVアニメ『天幕のジャードゥーガル』で初出演し、少年ムハンマド役を演じた。13世紀モンゴルを舞台にした本作で、彼は"知ることの大切さ"というテーマに共感。声優という新たな表現方法の難しさと魅力を実感しながら、丁寧なディレクションのもと、穏やかで優しさに満ちた声色を作り上げた。

インタビュー 声優
注目記事
夏アニメ『天幕のジャードゥーガル』齋藤潤
夏アニメ『天幕のジャードゥーガル』齋藤潤 全 12 枚 拡大写真

数々の漫画賞を受賞した話題の歴史マンガ『天幕のジャードゥーガル』のTVアニメが、テレビ朝日系全国24局ネットの“IMAnimation”枠およびBS朝日にて放送中。トマトスープによる原作マンガ(秋田書店「Souffle(スーフル)」連載)をもとに、13世紀のモンゴルを舞台にした、元奴隷の少女・シタラが帝国を揺るがす物語が描かれている。

そんな本作にて、シタラに“知ること”の大切さを教える少年・ムハンマドを演じる齋藤潤にインタビュー。齋藤自身も今作において“学ぶこと”や“知ること”の大切さと向き合ったという。ムハンマドというキャラクターから受け取ったメッセージや、初めて挑んだTVアニメのアフレコ現場で感じたこと、そして俳優として大切にしていることなど、たっぷりと話を聞いた。

[撮影:You Ishii]

■“知ること”が生きる力になる ムハンマドから受け取ったメッセージ

――TVアニメ出演は初となります。本作へ出演が決まった際のお気持ちを教えてください。

齋藤潤(以下、齋藤):お話をいただいた時は、またこうして新しい挑戦ができることがすごくうれしかったです。原作を拝読して、自分の知らなかったモンゴル帝国の世界が描かれていて、作品自体のスケールの大きさに圧倒されました。そんな壮大な作品でアニメの声を担当できることが、本当にうれしいです。ただ、周りのキャストの皆さんは本職の声優の方ばかりだったので、その中に自分が入っていくことには、すごく不安もありました。

――プレッシャーもあったということですか。

齋藤:そうですね。実は今もまだ、そのプレッシャーは消えていないです。放送前ということもあり、不安な部分はやっぱり大きくて。でも、周りの皆さんが「大丈夫だよ」とたくさん声をかけてくださったので、自然体で臨むことができたんじゃないかなと思います。

――原作や台本に触れて、特に惹かれた部分があれば教えてください。

齋藤:歴史作品として、さまざまな文化や時代背景を知ることができるのも、この作品の魅力だと思いました。その一方で、この世界では生きることの厳しさも描かれていて、立場や文化の違い、奴隷制度など、胸が苦しくなる場面も多くあります。

でも、そんな中で描かれているのが“知ること”や“学ぶこと”の力なんですよね。ムハンマドの言葉にもあるように、知識を身につけることで未来を予測し、対処することができる。そうやって知恵を持つことで、人が力強く生きていけるんだというメッセージを、読んでいて強く感じました。そこが、僕自身すごく素敵だなと思った部分です。

――演じるムハンマドというキャラクターに対して、最初はどんな印象を持ちましたか?

齋藤:立場としては周囲とは違う部分もあるキャラクターだと思うのですが、ムハンマド自身はあまりそこを気にしていないんですよね。そういう在り方そのものが、彼の生き様だったり、優しさにつながっているんじゃないかなと感じました。年齢は若いですけど、とても賢くて知的ですし、何より知ることへの好奇心がすごくかっこいいんです。演じる立場である僕自身も、逆にムハンマドから教えてもらったことも多かったですね。

TV アニメ『天幕のジャードゥーガル』_場面写真

――12歳とは思えないくらい大人っぽいキャラクターですよね。演じるうえで、どんなことを意識されたのでしょうか?

齋藤:そうですね。ただ、ふとした時に見せる子どもっぽさというか、少しいじられた時の反応なんかは年相応だなと感じていました。その一方で、“天才”と呼ばれる人物でもあるので、声には落ち着きが欲しいなと思っていて。どこか相手に手を差し伸べて導くような優しさや安心感を出せたらいいなと考えていました。映像にその声が乗った時に、ちゃんとムハンマドとして伝わるように「どんな声がいいだろう」と探りながら演じていました。

――穏やかな喋り口調が特徴的で、視聴者にも優しさ・安心感が伝わってきました。

齋藤:ありがとうございます! ムハンマドの持つ穏やかさが、観てくださる方にとっての安心感につながればいいなと思っていました。特に、シタラに向けた優しい声かけは、自分でも特に意識した部分でしたね。

■初めての声優挑戦で感じた表現の広がりと“学ぶこと”の意味

――アフレコ現場で印象的だったディレクションや、監督陣、共演者とのやり取りがあれば教えてください。

齋藤:ムハンマドは、ひとつひとつのセリフがすごく重要なんです。なので「このセリフはもう少し相手に呼びかけるように」や「もっと距離のある相手に話しかける感覚で」といった細かいディレクションをいただきました。「今やったものの中間くらいでやってみよう」など一つひとつ丁寧に導いていただけたので、本当に皆さんに助けていただきながら収録することができました。

――おっしゃる通り、ムハンマドのセリフはどれも重要で印象的です。齋藤さんが特に印象的だと思ったシーンやセリフはありますか?

齋藤:「いろんなことを知っていれば、未来を予測して、その物事にも対処できるようになる。だから勉強するんだ」という一連のセリフは、すごく印象に残っています。ムハンマドの言葉は本当にどれも賢くて、そして優しさがあるんですよね。

収録したシーンもどれも鮮明に覚えていて、中でも特に印象的だったのは、ミーシャプールへ旅立つ前、シタラと会話をするシーン。自分の希望や「もっと学びたい」という思いを語る場面なんですけど、その時は“相手に伝える”というより、自分の未来へ向けて語りかけるような感覚で演じました。

そのシーンで花びらが舞うのですが「もう少し遠くへ飛ばすように、優しくふんわりと」というディレクションもいただいて。数少ないシーンの中でも、特に希望を持って演じられた場面だったので、僕自身とても好きなシーンになりました。

TV アニメ『天幕のジャードゥーガル』_場面写真

――ムハンマドの“学ぶことの大切さ”という価値観には、齋藤さんご自身も共感する部分があったのでしょうか?

齋藤:そうですね。世の中にはいろんな知恵が転がっていると思うのですが、“知っている”のと“知らない”のとでは、本当に大きな差があるなと感じています。僕は今、大学に通っているのですが、実は進学するかどうかすごく迷っていたんです。でも、実際に行ってみないと分からないことってたくさんあって、そこでしか学べないこともありました。

そうやって得た知識や経験って、自分の中に積み重なっていく実績になると思うんです。知恵と、自分で体感した経験、その両方が自分の武器になっていくんじゃないかなって。

だからこそ、ムハンマドが語っていた“勉強することの大切さ”にはすごく共感しましたし、「知れる限りは知りたい」「自分の中に知恵として蓄えていきたい」という気持ちにも強く背中を押されました。

――“知ること”は、齋藤さんのお芝居や俳優活動にも通じる部分があるのでしょうか?

齋藤:そうですね。俳優の仕事でも、自分の中にないものって、やっぱり表現できないと思うんです。もちろん、いろいろ調べたり勉強したりもするんですけど、でも一番大事にしたいのは、自分の感情や考えに正直でいることなんですよね。そこには嘘をつきたくないなと思っています。

知識とは少し違うかもしれないですけど、“自分が知りたいもの”って、そういう感情の部分も含まれている気がしていて。自分が感じたことや、正直な感想は忘れないようにしています。例えば「今日はこういうことがあった」とか、「誰かがこんな表情をしていた」とか、そういう日々の出来事を日記に書いたりもしていて。日常の中で感じたものを、ちゃんと捉えておきたいなと思っています。

――2度の声優経験で感じた「声優」という仕事の魅力についてもお聞きしたいです。

齋藤:本当に難しくて、すごくプロフェッショナルな仕事だなと感じました。声優のお仕事は、すでにキャラクターデザインやビジュアルがある状態で声を吹き込んでいきますよね。だから、自分自身として演じながらも、そのキャラクターにちゃんと声を宿していく感覚があって。そこは普段のお芝居とはまた違う感覚でした。

さらに、実際の空間ではなく映像を見ながら、セリフの間やタイミング、口の動き、スピード感まで合わせて演じていくのが本当に難しくて。自分でも完成した映像を観た時に「こんなふうになるんだ」と驚きました。普段、生身のお芝居で使っている感覚とはまた違う部分が多くて、声優というのは本当に別フィールドの表現なんだなと実感しました。

TV アニメ『天幕のジャードゥーガル』_ムハンマド

――ありがとうございます。最後に、放送を楽しみにしている視聴者へメッセージをお願いします。

齋藤:ムハンマドの登場シーン自体は多くはないのですが、彼の“賢さの美しさ”というものが、この作品の大きな核になっている気がしています。学ぶことや知ることの大切さが、物語全体につながっているんですよね。

この作品を通して、自分の知らなかった歴史や文化に触れられますし、少し冒険をしているような気持ちにもなれると思います。ぜひ、そういう部分も含めて楽しんでいただけたらうれしいです。僕自身も、これから物語がどう描かれていくのかすごく楽しみにしていますし、放送を観てくださる皆さんにも、きっと楽しんでもらえる作品になっていると思います。

■TVアニメ『天幕のジャードゥーガル』概要

『天幕のジャードゥーガル』メインビジュアル

2026年7月4日(土)夜11時~初回2話連続1時間スペシャル!
以降 毎週土曜 夜11時30分~
テレビ朝日系全国ネット"IMAnimation"枠・BS 朝日ほかにて放送!

■スタッフ
原作:トマトスープ『天幕のジャードゥーガル』(秋田書店「Souffle」連載)
総監督:山田尚子
監督:Abel Gongora
キャラクターデザイン・作画チーフ:吉田健一
シリーズ構成:加藤還一
音楽:日野浩志郎
アニメーション制作:サイエンス SARU

美術監督:樺澤侑里
色彩設計:今野成美
撮影監督:高橋直希
編集:廣瀬清志
音響監督:小沼則義

■キャスト
シタラ:関根明良
ドレゲネ:小清水亜美
ファーティマ:桑島法子
ムハンマド:齋藤 潤
オゴタイ:下野 紘
トルイ:鈴木崚汰
シラ:入野自由
チャガタイ:浪川大輔
ジュチ:野島健児

■楽曲
・オープニングテーマ
SEKAI NO OWARI「Stella」

・エンディングテーマ
女王蜂New Single「星」
Streaming & Download:2026年7月5日先行配信

《米田果織》

特集

この記事の写真

/
【注目の記事】[PR]