アニメ!アニメ!では本作の公開を記念し、主人公・アスナ役を演じる戸松遥さんと、新キャラクター・ミト役を演じる水瀬いのりさんにインタビューを実施。TVアニメ第1期から約9年、新たな《アインクラッド》編の物語がいま始まる。
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[取材・文・撮影:吉野庫之介]
スクリーンで描かれる新たな《アインクラッド》編
――2012年に放送されたTVアニメ『ソードアート・オンライン』(以下、『SAO』)第1期から約9年の時を経て、あらためて《アインクラッド》編のアスナを演じたお気持ちを教えてください。
戸松:今作でもう一度TVアニメ版と同じセリフを言うシーンもあれば、新たに書き下ろされたシーンもあり、懐かしさと新しさの両方を感じました。TVアニメ第3期の《アリシゼーション》編まで放送された現在から見ると時系列的には過去のアスナになるので、これまで積み重ねてきた『SAO』の知識や経験値を一度ゼロに戻し、フラットな気持ちでアフレコに臨みました。
《アインクラッド》編序盤のアスナは15歳なので、その年齢感は意識しつつも、TVアニメ第1期のモノマネにはならないようにお芝居を再構築しながら新作の彼女として演じていて、要所で出てくる同じセリフなども、今作のアスナ視点から見える景色や演出の仕方によっても変化しているので、みなさんにどう感じていただけるのかドキドキしています。
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――水瀬さんは今回新キャラクターのミト役で『SAO』シリーズ初参戦となりますが、出演が決まった際はどのようなお気持ちでしたか?
水瀬:『SAO』シリーズは私が学生のときから大人気作品で、当時声優デビューして間もないころにアニメーションも始動していたので、オーディションを受けるタイミングも過去に何度かあったんです。
自分の中で「いつか出演してみたい作品だけど、オーディションに声をかけていただけるだけでもありがたい」と思いながらこれまで参加していたのですが、今回ミト役として合格をいただき、念願のログインをすることができました(笑)。
また、今回参戦する舞台がシリーズの原点である《アインクラッド》編ということもあり、過去にオーディションを受けてきた自分の想いもミトというキャラクターに凝縮されるような気持ちになって。アスナにとって大事な存在である彼女を任せていただき、あらためて嬉しさを感じています。
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――今回物語にミトが加わったことで、《アインクラッド》編序盤の人間模様の見え方もTVシリーズと比較して変化していますよね。
戸松:私も今作のシナリオを読みながらミトがどのように物語に関わっていくのかを知ったのですが、「ここでこんなことになってしまうのか……!」という展開が待っているので、映画をご覧になる方それぞれに様々な感想があるのかなと思います。
アインクラッドの極限的な環境の中でキリトやアスナはあっという間にたくましくなっていくのですが、ミトは使命感や責任感がありながらも、死と隣り合わせの恐怖と戦いながら行動をするので、一番人間らしく、共感される方が多いキャラクターになるのではないかと。そこは、これまでの『SAO』を知ってくださっているみなさんにも新鮮に楽しんでいただける要素のひとつになっていると思います。
水瀬:現実とは違う空想の世界に飛び込めることがゲームの醍醐味だと思いますが、その中で「リアルな自分の命とリンクしている」という衝撃的な導入から空気がガラッと変わる瞬間、プレイヤーたちの素の部分があらわになって。
逃げ出す人、立ち向かう人、まずは計画を立てる人、それぞれが育ってきた環境や思想によっても行動は変わってくると思いますが、その中でアスナとミトがどんな選択をしていくのか、まだ誰も見たことのない物語の始まりになっているので、派手なアクションシーンなどとともに、そんなキャラクターの感情の機微にもご注目いただければと思います。
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――松岡禎丞さんが演じられているキリトも今作では年齢設定が若いこともあり、TVシリーズの印象とはまた少し違いますよね。
戸松:『プログレッシブ』のキリトは14歳ということもあり、女の子慣れしていない部分があったり、コミュニケーションの仕方にも初々しさがあって、“かっこいい”というよりも、“かわいい”という印象が強いんです。
今作のキリトを演じるにあたってアフレコ前に松岡くんが珍しく緊張していたんですけど、いざマイク前に立つとさすがだなという演技をされていました。
水瀬:松岡さんは日々ご自身と戦いながら限界を越えていかれるので、共演者目線から見ていてもどこまでいってしまうのかと思うことがあります(笑)。こちらの理解が及ばない範囲まで考えながら、とても真摯にお芝居と向き合われているからこそ、今回の“原点回帰”に人一倍燃えていらしたのではないかと思います。
TVシリーズの《アインクラッド》編を見ていたとき、私もちょうどキリトと同じくらいの年齢だったのですが、こうして年月が経ってから見る今作のキリトに母性をくすぐられるような瞬間が多々あって、時の流れを感じました。
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――最後に映画を楽しみにされているみなさんへメッセージをお願いいたします。
戸松:『SAO』はTVシリーズから映像のクオリティーが高い作品だったのですが、今作のタイミングで監督にお話をうかがった際、「劇場版ならではの仕様でより立体的に、アニメーションだけど本当にその場にいるような感覚になってほしい」ということを仰っていました。
前作『劇場版 オーディナル・スケール』のときもそうだったのですが、テレビ画面ではなくスクリーンに対応した画質と色で制作されているので、背景の立体感や臨場感のある音響、見せ場となるバトルシーンの一つひとつの細かい動きをぜひ大きなスクリーンでお楽しみいただければと思います。
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水瀬:ミトは鎌で戦うキャラクターなのですが、アニメーションの中でどのような戦闘スタイルになっているのか、キャラクターごとに違う武器のエフェクトが何色になっているのかなど、ぜひ劇場でチェックしてみてください。
旅の途中アスナと共闘するバトルシーンもあるので、女の子チームの連携にもご注目いただければと思います。
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『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア』
【INTRODUCTION】
第15回電撃小説大賞<大賞>を受賞した川原礫氏による小説『ソードアート・オンライン』シリーズ(「電撃文庫」刊)。
次世代VRMMORPG《ソードアート・オンライン》を舞台に繰り広げられる主人公・キリトの活躍を描いた物語は、2009年4月の原作小説第1巻発売以来高い人気を誇り、2021年現在、全世界での累計発行部数は2,600万部を突破。
TVアニメは2012年に第1期が放送され、現在までに4シリーズ(全97話※1)が放送されている他、ゲーム、コミカライズなど、幅広いメディアミックス展開がなされている。2017年には『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』が公開。興行収入25億円を突破する大ヒットを記録した。
『ソードアート・オンライン プログレッシブ』は、《SAO》物語のすべての始まり、アインクラッド第一層からの軌跡を、深く掘り下げながら詳細に描く作者自身によるリブート・シリーズ。原作者・川原礫がアスナ視点で描く新たな《アインクラッド》編を、完全新作アニメーションで映画化。
これは、ゲームであっても遊びではない――。
ゲームオーバーは現実の死に直結する。全ての原点であるデスゲーム『ソードアート・オンライン』が、劇場のスクリーンで新たに幕を開ける。
※1総集編および、「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン」を除く
【STORY】
これは、《閃光》と《黒の剣士》が、その名で呼ばれる前の物語――
あの日、《ナーヴギア》を偶然被ってしまった《結城明日奈》は、本来ネットゲームとは無縁に生きる中学三年生の少女だった。
2022年11月6日、世界初のVRMMORPG《ソードアート・オンライン》が始動した。
ところが、ログインの熱狂冷めやらぬプレイヤーたちが、突如ゲームマスターによってログアウトの手段を奪われ、ゲームの世界に閉じ込められてしまう。ゲームマスターは告げた。
《これはゲームであっても遊びではない。》
ゲームの中での死は、そのまま現実の死につながっている。
それを聞いた全プレイヤーが混乱し、ゲーム内は阿鼻叫喚が渦巻いた。そのうちの一人であったアスナだが、彼女は世界のルールも分からないまま頂の見えない鋼鉄の浮遊城《アインクラッド》の攻略へと踏み出す。
死と隣り合わせの世界を生き抜く中で、アスナに訪れる運命的な《出会い》。そして、《別れ》――。
《目の前の現実》に翻弄されるが、懸命に戦う彼女の前に現れたのは、孤高の剣士・キリトだった――。
【STAFF】
原作・ストーリー原案:川原 礫(「電撃文庫」刊) 原作イラスト・キャラクターデザイン原案:abec
監督:河野亜矢子
キャラクターデザイン・総作画監督:戸谷賢都
アクションディレクター・モンスターデザイン:甲斐泰之
サブキャラクターデザイン:秋月 彩・石川智美・渡邊敬介
プロップデザイン:東島久志
美術監督:伊藤友沙
美術設定:平澤晃弘
色彩設計:中野尚美
撮影監督:大島由貴
CGディレクター:織田健吾・中島 宏
2Dワークス:宮原洋平・関 香織
編集:廣瀬清志
音楽:梶浦由記
音響監督:岩浪美和
音響効果:小山恭正
音響制作:ソニルード
プロデュース:EGG FIRM・ストレートエッジ
制作:A-1 Pictures
配給:アニプレックス
製作:SAO-P Project
【CAST】
キリト:松岡禎丞
アスナ / 結城明日奈:戸松 遥
ミト / 兎沢深澄:水瀬いのり
クライン:平田広明
エギル:安元洋貴
シリカ:日高里菜
ディアベル:檜山修之
キバオウ:関 智一
【音楽】
「往け」 LiSA(SACRA MUSIC)
作詞:LiSA / 作曲:Ayase / 編曲:江口 亮
【INTRODUCTION】
第15回電撃小説大賞<大賞>を受賞した川原礫氏による小説『ソードアート・オンライン』シリーズ(「電撃文庫」刊)。
次世代VRMMORPG《ソードアート・オンライン》を舞台に繰り広げられる主人公・キリトの活躍を描いた物語は、2009年4月の原作小説第1巻発売以来高い人気を誇り、2021年現在、全世界での累計発行部数は2,600万部を突破。
TVアニメは2012年に第1期が放送され、現在までに4シリーズ(全97話※1)が放送されている他、ゲーム、コミカライズなど、幅広いメディアミックス展開がなされている。2017年には『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』が公開。興行収入25億円を突破する大ヒットを記録した。
『ソードアート・オンライン プログレッシブ』は、《SAO》物語のすべての始まり、アインクラッド第一層からの軌跡を、深く掘り下げながら詳細に描く作者自身によるリブート・シリーズ。原作者・川原礫がアスナ視点で描く新たな《アインクラッド》編を、完全新作アニメーションで映画化。
これは、ゲームであっても遊びではない――。
ゲームオーバーは現実の死に直結する。全ての原点であるデスゲーム『ソードアート・オンライン』が、劇場のスクリーンで新たに幕を開ける。
※1総集編および、「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン」を除く
【STORY】
これは、《閃光》と《黒の剣士》が、その名で呼ばれる前の物語――
あの日、《ナーヴギア》を偶然被ってしまった《結城明日奈》は、本来ネットゲームとは無縁に生きる中学三年生の少女だった。
2022年11月6日、世界初のVRMMORPG《ソードアート・オンライン》が始動した。
ところが、ログインの熱狂冷めやらぬプレイヤーたちが、突如ゲームマスターによってログアウトの手段を奪われ、ゲームの世界に閉じ込められてしまう。ゲームマスターは告げた。
《これはゲームであっても遊びではない。》
ゲームの中での死は、そのまま現実の死につながっている。
それを聞いた全プレイヤーが混乱し、ゲーム内は阿鼻叫喚が渦巻いた。そのうちの一人であったアスナだが、彼女は世界のルールも分からないまま頂の見えない鋼鉄の浮遊城《アインクラッド》の攻略へと踏み出す。
死と隣り合わせの世界を生き抜く中で、アスナに訪れる運命的な《出会い》。そして、《別れ》――。
《目の前の現実》に翻弄されるが、懸命に戦う彼女の前に現れたのは、孤高の剣士・キリトだった――。
【STAFF】
原作・ストーリー原案:川原 礫(「電撃文庫」刊) 原作イラスト・キャラクターデザイン原案:abec
監督:河野亜矢子
キャラクターデザイン・総作画監督:戸谷賢都
アクションディレクター・モンスターデザイン:甲斐泰之
サブキャラクターデザイン:秋月 彩・石川智美・渡邊敬介
プロップデザイン:東島久志
美術監督:伊藤友沙
美術設定:平澤晃弘
色彩設計:中野尚美
撮影監督:大島由貴
CGディレクター:織田健吾・中島 宏
2Dワークス:宮原洋平・関 香織
編集:廣瀬清志
音楽:梶浦由記
音響監督:岩浪美和
音響効果:小山恭正
音響制作:ソニルード
プロデュース:EGG FIRM・ストレートエッジ
制作:A-1 Pictures
配給:アニプレックス
製作:SAO-P Project
【CAST】
キリト:松岡禎丞
アスナ / 結城明日奈:戸松 遥
ミト / 兎沢深澄:水瀬いのり
クライン:平田広明
エギル:安元洋貴
シリカ:日高里菜
ディアベル:檜山修之
キバオウ:関 智一
【音楽】
「往け」 LiSA(SACRA MUSIC)
作詞:LiSA / 作曲:Ayase / 編曲:江口 亮
(C)2020 川原 礫/KADOKAWA/SAO-P Project