数々の名作を世に送り出してきたアニメスタジオ、MAPPA。その設立15周年を記念した展覧会「MAPPA EXPO 15th Anniversary」が2026年9月16日よりYURAKUCHO MUSEUM(東京都・千代田区)にて開催中です。本記事では、フォトレポートにて内覧会の概要をお伝えしつつ、その見所についてご紹介します。
本展でとくにフィーチャーされている3作品、劇場版『チェンソーマン レゼ篇』、『進撃の巨人』The Final Season、アニメ『呪術廻戦』のファンの方はもちろん、MAPPAのアニメ作品を好きになったことがある方はぜひ最後までご覧いただき、展覧会への参加をご検討ください。

◇MAPPAの名作20作品が集結!「さまざまな物語」エリア
ここからは実際の展覧会の経路の順に従って展示内容を紹介します。
最初に来場者を出迎えるのは、MAPPA作品を映し出す数多のブラウン管TVをイメージさせる大型映像。見覚えのある作品のシーンが次々と表示され、ここから始まる展示エリアへの期待を高めます。

ゲートをくぐると、最初の展示エリア「さまざまな物語」に移ります。ここにはタイトル通りMAPPAが手掛けてきた20作品に関する設定資料や原画などが展示されています。

ここで確認できたタイトルは、『坂道のアポロン』、『てーきゅう』、『残響のテロル』、『ユーリ!!! on ICE』、『この世界の片隅に』、『賭ケグルイ』、『BANANA FISH』、『ゾンビランド・サガ』、『ドロヘドロ』、『とんでもスキルで異世界放浪メシ』、『ヴィンランド・サガ』SEASON 2、『地獄楽』、『アリスとテレスのまぼろし工場』、『ぶっちぎり?!』、『忘却バッテリー』、TVアニメ『らんま1/2』、『劇場版 イナズマイレブン 新たなる英雄たちの序章』、『LAZARUS ラザロ』、劇場アニメ『ベルサイユのばら』、『全修。』の20作品でした。
これらの作品に関して、原画や設定資料など通常では見る機会の少ない貴重な資料が展示されています。しかも、印刷されたパネルではなく実際に制作に使用された実物(たとえば原画であれば直筆の紙そのもの)が展示されている作品も多数ありました。
また、各作品それぞれ展示物の内容が異なるのも本エリアの見どころの一つ。たとえば『この世界の片隅に』のコーナーには、キャラクター設定画や背景設定画に加え、主人公・すずさんの一日の過ごし方を図示した表、さらに片渕須直監督が本展のために寄せたメッセージも掲示されています。

一方、『ユーリ!!! on ICE』のコーナーでは、キャラクター設定画に加え、「第1滑走 冒頭シーン」と書かれた絵コンテとそのメイキングムービーが展示されていました。絵コンテからどのように映像が制作されるのか、その過程を見て楽しむことができます。

劇場アニメ『ベルサイユのばら』のコーナーでは、オスカル、マリー・アントワネット、アンドレ、フェルゼンなど主要登場キャラクターが描かれた美麗な原画やキャラクタービジュアルが見られる他、オスカルとアントワネットの衣装デザイン画も掲示されています。
またキャラクターの心象風景を表現した映像が展示されている点にも『ベルサイユのばら』らしさを感じます。

『とんでもスキルで異世界放浪メシ』のコーナーでは、第21話「オーク肉のおうちカレー」で描かれたカレーに特効(特殊効果)を施す過程をパネルで展示。作品の顔でもある料理をいかに美味しそうに描くかについて「創作のこだわり」という解説を設けているのが印象的でした。
また、スライムのスイ(の等身大フィギュア)がガラスケースに入れられて展示されている点もユニークです。

その他、サッカーボールそのものが展示された『劇場版 イナズマイレブン 新たなる英雄たちの序章』や「1期 第2話 皇伊月の生爪コレクション」という場面写真の隣にそれと同じ実物のネイルが入ったケースが掲示されている『賭ケグルイ』など、原画や設定資料を見せるだけに留まらない展示になっています。
会場にいたMAPPAのスタッフの方によると、個々の展示内容は各作品のプロデューサーとの相談の上で精査したとのこと。1作品ごとの紹介面積はそれほど大きくはないものの、いずれもそれぞれの作品らしさを感じられる展示になっています。各作品のファンはぜひ会場で実際に展示を見てみてください。
逆に、未視聴の作品にも興味が湧く展示なので、ここで気になった作品を後日チェックするのもいい楽しみ方だと思います。
◇地鳴らしと「あの丘」の風景が目前に!「進撃の巨人」The Final Seasonエリア
続くエリアは『進撃の巨人』The Final Seasonにフォーカスした展示エリアです。

多数のパネル展示や設定資料、映像資料などが観覧できるエリアを抜けると、立体展示「地鳴らし」のエリアに到達します。
ここでは終尾の巨人が数多の超大型巨人を引き連れて迫りくる様が、映像と音と巨大な立体造形で表現されています。まさにFinal Seasonにふさわしい、物語のクライマックスを体感できるエリアです。

続く展示は、うって変わって穏やかな「あの丘」に関する展示です。
この展示は「あの丘の風景ができるまで」と題されていて、アニメの背景美術の制作にフォーカスしたものになっています。背景美術を描くのに用いられる塗料や筆などの画材、様々な中間成果物などをじかに見ることで、アニメ制作に欠かせない背景美術の重要性について学ぶことができる展示です。

◇資料と立体展示の圧倒的ボリューム!アニメ「呪術廻戦」エリア
次のエリアはアニメ『呪術廻戦』の特集エリアです。

釘崎野薔薇の描き下ろしビジュアルに始まり多数の資料や映像が展示されているのですが、中でも見所なのは「虎杖悠仁、廻る記憶」と題された立体展示。
電車の座席で一人うなだれる虎杖の後ろの窓に、作中のシーンが次々と映し出されます。彼はこんな夢を見ているのでしょうか……。

その他「五条先生の部屋」という再現コーナーもあり、アニメ『呪術廻戦』エリアは全体的に資料が充実していて見応えがある印象です。
ここだけでもちょっとした展覧会1回分くらいのボリュームがあるので、資料や映像をじっくり見たい方は時間配分にご注意ください。

◇時系列展示で映画の世界を追体験!劇場版「チェンソーマン レゼ篇」エリア
最後のエリアは劇場版『チェンソーマン レゼ篇』エリアです。壁から突き出たチェンソーマンがいきなりお出迎え。

このエリアの特徴は、なんといっても映画のストーリーを追体験できる構成になっているところ。設定画や台本などの資料が物語の進行にあわせて展示されている他、「出会いの電話ボックス」「等身大ボム」などの立体展示が名場面を思い起こさせます。
作品のトーンにあわせて会場の照明も最初は明るく、中盤以降のバトルシーンに差しかかると急に赤黒く、最後の切ないシーンでは淡く演出されているのも粋だなと感じました。


その他、レゼの喫茶店のメニューやデンジが食べた花など、ちょっとした展示物も多数あり、終わるころには映画を一本見終えたような満足感のある展示でした。
◇物販コーナーも超充実! 作り手の思いが感じられる展示会
全ての展示を見終えると、最後にお待ちかねの物販エリアが待っています。

主要3作品のグッズが中心ですが、それ以外の作品やMAPPAのロゴ入りグッズなどもラインナップされています。取り扱いグッズの種類や詳細はイベント公式サイトに記載されているので、自分の好きな作品のグッズがあるか、事前にチェックしておくのがおすすめです。
なお、数あるグッズの中でも本記事筆者がとくにいいなと思ったのは「原画ブラインドチケット風クリアカード」です。その名の通り原画を用いたチケットサイズのクリアカードで見た目が綺麗。
絵柄が選べないランダム仕様なのですが、作品ごとの封入になっているのがすごく親切に感じました。この世の全てのランダムグッズがこの仕様になればいいのに、と思わずにはおれません。

以上が「MAPPA EXPO 15th Anniversary」内覧会のレポートでした。以下、本記事著者の感想です。
全体的に各作品に関する資料や展示物が充実していて満足感の高い展覧会だったのですが、とくに心に残ったのは、さまざまな作品の展示を通じてアニメの作り方に関する紹介や解説が多数なされていたことです。
会場にいたスタッフの方にうかがったところ、本展の内容は株式会社MAPPAのスタッフらがアイデアを出し合い、ゼロから構成したのだとか。それを聞いて私は、MAPPAの皆さんは来場される方々にアニメの作り方やそこにどんな工夫や苦労があるのかを知ってほしいと思っているように感じました。
今回、本展覧会で取り上げられた作品のファンはもちろんのこと、アニメのファンであれば誰でも得るものがある、オススメできる展覧会だと思います。
そういった内容に関心のある方は、下記の会期中、ぜひ時間を作って参加してみてください。
◇イベント概要
■タイトル :MAPPA EXPO 15th Anniversary
■会場 :YURAKUCHO MUSEUM[東京・有楽町]
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3丁目5番1号 東京国際フォーラム地下1階
■会期 :2026年9月16日(水)~2026年12月7日(月)
前期日程:2026年9月16日(水)~2026年10月25日(日)
後期日程:2026年10月28日(水)~2026年12月7日(月)
※10月26日(月)、10月27日(火)は休館
■開催時間 :10:00 ~ 18:00 (最終入場17:00)
■主催 :株式会社MAPPA
■チケット料金:
券種(税込価格)
一般 :前売 ¥2,000 / 当日券 ¥2,200
大学生・高校生 :前売 ¥1,600 / 当日券 ¥1,800
中学生・小学生 :前売 ¥1,200 / 当日券 ¥1,400
未就学児 :無料
グッズセット券A(劇場版『チェンソーマン レゼ篇』):前売 ¥4,000 / 当日券 ¥4,200
グッズセット券B(『進撃の巨人』 The Final Season):前売 ¥4,000 / 当日券 ¥4,200
グッズセット券C(アニメ『呪術廻戦』):前売 ¥4,000 / 当日券 ¥4,200
© 2025 MAPPA/チェンソーマンプロジェクト ©藤本タツキ/集英社
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会
©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会 © 2021 「劇場版 呪術廻戦 0」製作委員会 ©芥見下々/集英社
©小玉ユキ・小学館/「坂道のアポロン」製作委員会
©ルーツ / Piyo / アース・スター エンターテイメント / 亀井戸高校テニス部
©残響のテロル製作委員会 ©はせつ町民会/ユーリ!!! on ICE 製作委員会
© 2019こうの史代・コアミックス / 「この世界の片隅に」製作委員会
©河本ほむら・尚村透/SQUARE ENIX・「賭ケグルイ」製作委員会
©吉田秋生・小学館/Project BANANA FISH ©ゾンビランドサガ製作委員会
©2020 林田球・小学館/ドロヘドロ製作委員会 ©江口連・オーバーラップ/MAPPA/とんでもスキル
©幸村誠・講談社/ヴィンランド・サガ SEASON 2 製作委員会 ©賀来ゆうじ/集英社・ツインエンジン・MAPPA
©新見伏製鐵保存会 © 「ぶっちぎり?!」製作委員会 ©みかわ絵子/集英社・KADOKAWA・MAPPA
©高橋留美子・小学館/「らんま1/2」製作委員会 ©LEVEL5 Inc. ©全修。/MAPPA
©池田理代子プロダクション/ベルサイユのばら製作委員会 ©2024 The Cartoon Network, Inc. All Rights Reserved



