アプリゲーム『恋と深空』は6月17日より最新アップデート「真実の愛を永久に」を配信中です。
今回のアップデートで実装される思念シリーズ「一幕一会」は、「真実の愛を永久に」と銘打たれた映画祭への招待から幕を開ける、少し変わったコンセプトの物語。
スクリーンに映し出されるのは、誰もが知る名作恋愛映画を彷彿とさせます。そしてカレと“私”は、その映画の世界そのものに入り込んでしまって……!? 今回は先行プレイの機会をいただいたので、各キャラクターとのストーリーをレポートしてお届けします。
※以下、物語序盤の展開、およびメインストーリーに関わる設定に触れています。読み進める際はご注意ください。
※本稿で紹介するモチーフ映画はあくまで筆者の考察であり、公式が特定の作品名を明言しているわけではありません。
■【セイヤ】光の騎士が、自分の足で駆ける!? 引き裂かれた2つの家、許されぬ恋を思い出す一幕

「どうして俺は、セイヤじゃないといけないんだろう」――そんな台詞に、ピンとくる人もいるのでは? 対立する2つの家、引き裂かれた若き恋人たち。そう、あの悲恋の古典を彷彿とさせる世界。
今回"私"はとある名家の後継者、そしてセイヤは、その家と70年来の確執を抱える対立側の人間として映画の世界に入り込みます。出会ってはいけない2人……というお膳立てからして、もう胸がざわつきますよね!
そもそもセイヤといえば、光のEvol(特殊能力)を操る謎多きハンター。けれどこの世界のカレに、その力はないようで……。会いに行くにも、家同士の確執という立ちはだかる"壁"を、能力なしの生身で越えていくしかありません。それでも、道で襲われる"私"をさっと助けてくれたり、嘘をつかずまっすぐ向き合ってくれたりと、セイヤらしさは健在。力があろうとなかろうと、カレの根っこは変わらないのだなと、なんだかしみじみ思いました。
そしてさらに素敵なのが、随所に散りばめられたモチーフと思われる映画のシーン。庭園のバルコニーで繰り広げられる会話――ロマンティックな演出に、思わずきゅんとせずにはいられない! クッキーにこっそり紙切れを忍ばせる小技や、別れ際にさらりとキスしてくる不意打ちっぷりも、力を失ってなおカレらしい口説き方で油断ならないです。
しかし、どれだけ惹かれ合っても2人は対立するの人間家同士。やがて2人の恋は周囲に知られ、物語は決闘の気配を帯びていきます。
許されぬ恋の行方は、はたして悲劇をなぞるのか、それとも――? バルコニーの夜のその先は、ぜひあなたの目で確かめてほしい。
■【レイ】氷の天才医師が、"プライド"に振り回される!?すれ違いと誤解に揺れる、誇り高き恋を思い出す一幕

出会い頭、レイは“私”との婚約を解消しに現れます。他人行儀どころか、見事なまでに突き放してくる仕打ち……レイと"私"が入り込むのは、誇りと偏見にすれ違い続ける男女の物語。あの英国恋愛小説の名作を彷彿とさせる、社交界の体裁とプライドが恋路を阻む世界で、“私”はヒロイン、レイはその婚約者という間柄ということに。
普段のレイは、Akso病院の天才心臓外科医。冷たい氷のEvolで状況を完全制御していく人物です。それがこの世界では、医者であることを表に出さず、ただの気難しい貴族として振る舞っている。本来は人の命を救うことに人生を捧げているカレが、その肩書きを隠している――そう思うと、場面の端々にどこかほろ苦さもにじみます。
とはいえ、婚約破棄の申し出によって徹底した他人扱いをかますかと思えば、嫌いなはずのニンジン(とニンジンジュース)で交渉が成立してしまったり、医学書の翻訳や採算度外視の野外研究にしれっと打ち込んでいたり……。ダンスの練習をめぐる駆け引きなんて、まるで少女マンガのワンシーンのようで、映画の世界のなかでもレイの魅力は変わらず、氷のカレが見せる不器用な距離の詰め方に、じわじわほだされてしまいます。
そして物語が進むほど、突き放してくるはずのレイが、肝心なところでは"私"を引き留めてくれることに気付きました。クールなカレが、ここぞという場面でちょっとだけ弱気になって、それでもやるときはやる――この緩急がずるすぎる! すれ違いの果てに2人が辿り着く場所は、ぜひその目で見届けてほしい。
■【ホムラ】海の神様が、海で無力に!? 沈みゆく豪華客船の悲恋を思い出す一幕

ホムラと"私"が入り込むのは、巨大客船が氷山と衝突し、愛し合う富豪令嬢と画家が死に別れてしまう……そんな悲劇の映画。どこかであの名作を思い出してしまう筋書きですが、この世界のホムラはなんと、船に乗り合わせたただの画家。
普段のホムラは白砂湾のアトリエに住む天才画家。そして物語の深部では、海を統べる神様としての顔を持つ存在でもあります。本来なら水のなかこそがカレの領域で、“私”を抱えたまま深海を泳ぐことだってできるはず。それがこの一幕では、まさかの“真逆”なのです。
それでも、ものの1週間で"私"と"ごはん友達"になっているあたり、しっかりホムラなのが面白い(笑)。「他の富豪とは違う」なんて言って距離を縮めてくるカレを見ていると、本来は惹かれ合ってるんだから早く気付いて……!とニヤニヤが止まりません。
うれしいのは、記憶を失っていても、攻め手の多さと余裕がまったく損なわれていないこと。飄々とした距離の詰め方も、芸術家らしいつかみどころのなさも、別世界・記憶なしでもちゃんと"ホムラ"なんです!
……と、うっとりしていたら船は氷山へ、冷たい海へと近づいていきます。最も得意なはずの海が、今のカレにとっては命を奪う場所に反転してしまう……この思いもよらぬ状況にはたまらなくスリリングな気持ちになりました。映画と同じ結末を辿るのか、それとも――。終始のぞく芸術家気質の色気と、海の神様にだけはあの悲劇を背負ってほしくないという祈り。両方を噛みしめながら見守りたくなる、筆者としてはとくに推したい一幕でした。
■【シン】不死身の王が、銃弾一発で危機!?戦火の街、別れと犠牲のロマンを思い出す一幕

「没入型」プライベートシアター――その言葉どおり、シンと"私"は上映の最中に映画の世界そのものへ入り込んでしまう。「没入型ってそういうこと!?」と笑ってしまうが、舞台は笑い事ではありませんでした。
戦争がすべてを引き裂く街、戦時下の酒場、裏で情報を売り買いする店主、昔の面影をめぐる再会と別れ――ここまでで「もしや……」とピンとくる映画ファンも多いのはず。あの不朽の名作を思わせる世界で、今回“私”はワインを売りに来た商人。訪れた酒場でまさかのシンと再会するのだが、どうやらカレはこちらを忘れている様子。しかも情報屋らしく、いきなり見返りを求めてくるのだから油断ならない。
そもそも、シンは無法地帯N109区を束ねる組織「暗点」のボス。エネルギーコントロールのEvolを操り、すべてを掌握する側にいる人物です。それがこの映画の世界では、銃弾一発で命を落としかねない、ひとりの脆い人間に。そんなシンが戦時下を舞台に情報屋として登場しています。
優雅なスーツ姿でショットガンを手にする佇まいには思わず「さすがシン……!」と痺れてしまいます。ですが、そのカレが戦火のなかで本物の死の危険にさらされているのだと思うと、いつもとは違う緊張感が走ります。
物語が進むにつれ、情報を扱う立場のシンは、危険を承知で渦中へ身を投じていきます。そんなカレが"私"に向ける言葉の端々に、いつものシンらしからぬ、別れへの静かな不安がにじむのです。普段なら何を失うことも恐れないはずのカレが、「失うかもしれない」恐怖を初めて抱えている――その横顔こそが、この一幕いちばんの見どころと言って過言ではないでしょう。
王のような存在感も、底知れない強かさももちろん健在。それでいて、死をどこか恐れ、"私"との別れをひそかに不安がる姿が、普段とはまったく違う色気を漂わせていました。2つの勢力の間で立ち回るこの物語、カレは映画と同じ運命をたどってしまうのか――。ぜひいつもとは一味違うカレを体感してほしい。
■【マヒル】一番近くにいた人が、触れられなくなる!?そばにいるのに届かない、切ない恋を思い出す一幕

気づけば、"私"は幽霊になっていた……!?
マヒルと"私"が入り込むのは、生者と幽霊の“触れ合えない恋”を描いた物語。日常的なゆったりとした雰囲気ですが、しっかり切ないファンタジーの世界です。しかも今回の"私"はなんと幽霊。当然ながら、人には見えないし、信じてもらえない存在になっていました。
マヒルというカレの本質は、“兄”という間柄、誰よりも物理的に近い距離にあります。頭をなで、手を引き、すぐそばで“私”を守る――その「そこにいる温かさ」こそがマヒル。それがこの世界では、目の前にいるのに触れられない関係に反転しているのです。5人のなかでも、この状況はとりわけ残酷さが際立って感じました。だってカレから奪われたのは、カレをカレたらしめていた「触れる」という最後の一線なのだから。
それでも、マヒルの面倒見のよさと、そこからくる余裕は健在。突然現れた幽霊の"妹"を、戸惑いながらもなんだかんだ受け入れて、一緒に暮らそうとしてきます。「いやそこは普通もっと怖がろう!?」とツッコミたくなるほどの懐の深さに、思わず笑ってしまいました。
そして個人的にぐっときたのが、風船のモチーフ。恋人へなら花を、けれど"妹"へは風船を――そんなさりげない距離感の表現が、2人の「近いのに、ある一線を越えられない」関係を優しく象徴しているようでした。夕日の差すバルコニー、いつか迎えに行くという約束……情緒の畳みかけに、終始胸を締めつけられっぱなしです。触れられないからこそ募る想いの行方を、お見逃しなく。普段の包容力あふれるマヒルを知っているほど、この一幕の優しさと切なさが、深く沁みるはずです。
■“力”がないからこそ見えてくるカレの魅力にときめいて…
5つの思念を通して感じたのは、力を封じられたカレほど、むき出しの本能や素の感情が際立ってくるということ。万能のカレらに限ってこの仕打ちとは少し皮肉な趣向だけれど、普段は余裕やスマートさで隠れている一面が思いがけず顔をのぞかせて、これがなんとも新鮮でした。
カレとの物語は映画の筋書きをなぞるのか、それとも抗うのか――? 気になる結末は、ぜひ自分の目で確かめてみてください♪


