バーチャルアイドルとして活動する星街すいせいさんが、自身の8周年アコースティックライブを3月22日に実施しました。そこで発表されたのは、個人事務所「Studio STELLAR」の設立。
これまでホロライブに所属し、VTuberとしてさまざまな活動を続けてきましたが、今後は個人事務所「Studio STELLAR」とホロライブプロダクションの両輪での活動となり、個人の活動は個人事務所で、ホロライブのタレントとのコラボ企画やグループ活動はホロライブの所属として活動を行っていくそうです。
これは卒業やただの独立とは異なり、いままで以上に“やりたいことをスピーディーに、なおかつ純度を高めて実現する”というギアを上げた状態を意味しています。ホロライブのタレントとして活動を継続しつつも、より理想的な環境での活動にステップアップしたといえるでしょう。その目的は、日本武道館での公演に続く第2の目標である「東京ドーム公演」を実現するためです。
そこで本稿では星街すいせいさんに単独インタビューを実施。個人事務所を設立した今だからこそ振り返りたいその足跡をたどるとともに、今後の展望などもお聞きしました。
◆止まらない光 孤独と努力の先に見つけた「自分の歌」

――さっそくですが、まずお聞きします。現在、星街さんはひとりのアーティストとして誰もが注目する存在となっています。デビュー当時、現在のような状況はどれだけ想像できていましたか?
星街すいせい(以下「星街」) まったく予想していませんでしたね。あの頃は漠然と「大きなステージに立ちたい!」「自分がステージでキラキラ輝いていたらいいな」程度にしか思っていませんでした。もちろん希望としては、たとえば個人事務所を作ったり、大々的に「東京ドームをめざすぞ!」と言えたりするような存在になりたいと思ってはいましたが、本当になれるとは思っていなかったので、今は感慨深い気持ちでいます。
――ここまで大きな夢を叶えるとなると、そのスケールの大きさに圧倒されますが、どういった感覚で受け止めていますか?
星街 実はあまり、“その瞬間”の実感ってあまりないんですよ。長年の夢だった武道館ライブも、ステージに立った時は実感がありませんでした。ただいろいろなことが終わり、様々な人からありがたいお言葉をいただいてから、やっと「夢を叶えたんだな」と。それから「少しは成長できたのかな」と思いました。
――こちらとしても簡単に「武道館ライブ」と表現してしまいますが、よく考えると凄いことをなし遂げているんですよね。実際、ステージに立つとどのような景色が見えるのですか?
星街 ファンの皆さんがしっかり見えていました。私の夢が叶う瞬間を笑顔で祝福してくれる人、中には涙を流してくれるかたもいて、それがしっかりと目に焼き付いています。

――「千里の道も一歩から」と言いますが、その夢を実現するまでには苦しい時期もあったかと思います。
星街 ありましたよ。いろいろありましたね。思い出深いのは、イノナカミュージックに所属させていただいていた時に、「自分のできることって何だろう」とか「自分はどんな音楽をやるべきなんだろう」と悩んだ日々です。しかも音楽がちゃんと作れているとも思えなかったので、音楽をやる者としての道を歩めているのだろうか、みたいな不安がありました。その時はVTuberをやめようかなと思ったりもしましたね。
――それをどう乗り越えたのですか?
星街 周りの人たちの支えが一番の大きな救いでした。やめようと思って相談した時に、「こういう道もあるんじゃないか」と示してくれる人たちがいたんです。「まだできることはあるし、あなたのことを応援してくれる人たちが支えてくれているから」と。
私がやりたいと思ったことを実現するために、支えてくれて、伝ってくださるかたがいて、そういった人たちのおかげで今の私が形成されています。そういった人たちが一緒にいてくれたからこそ乗り越えられました。
――それが誰だったのかお聞きしても大丈夫ですか?
星街 はい、今はカバー社を退職してしまった「えーちゃん」です。
※「えーちゃん」(友人A)とは、かつてホロライブの裏方担当として人気を集めていたカバー社スタッフ。
◆ 「やっぱりステージっていいな」 hololive 1st fes.で見た景色

――それでは反対に、これまでの活動で印象深い出来事を教えてください。
星街 イノナカミュージックからホロライブに転籍して間もなくの頃に、「hololive 1st fes.『ノンストップ・ストーリー』」に参加させていただいた時のことです。その当時の私はホロライブの中では新人でしたから、人気メンバーに挟まれながらソロで歌わせてもらった時に、とても恐れ多い想いをしていました。お客さんの反応も心配していたのですが、笑顔で「待ってたよ!」と迎えていただけてホッとしましたね。しかもみんなペンライトを私のイメージカラーである青にしてくれて、心から歓迎してくれて、その時に思ったんです。「やはりステージっていいな」と。ですからこの景色をまた見るために今後もライブをたくさんしていきたいなと思いました。前向きな気持ちにしてくれて、今でも強く印象に残っている出来事です。
――振り返るといろいろなことがありましたね。
星街 そうですね。いろいろありました……。
――ところで個人的に疑問に思っているのですが、星街さんは独学で歌唱力を磨いたんですよね。
星街 そうですね。特に何かを習ったことはありませんでした。
――どうしたらそこまでの歌唱力になれるのですか? どのようなポイントに気を使って努力したのか、もしよければ教えてください。
星街 カラオケが好きだったので、「カラオケでうまく歌うには実際に聞き返したいな」と思い、録音するようになりました。自分の声を客観視するというのは難しいと思うのですが、録音したものを聞き返すことで、たとえばアーティストの歌を分析するような感覚で「ここをこうした方がいいかも」と冷静に気づけるのかなと思います。配信でもよく「歌を磨くためのコツ」みたいなことを聞かれますが、歌がうまくなりたい人には「自分の声を客観視する」ということをいつもオススメしています。
――なるほど、ありがとうございます。
◆新たな航路へ 「Studio STELLAR」と描く次の物語

――そして現在、星街さんは個人事務所を立ち上げ、次なる夢「東京ドーム」をめざして走り始めました。東京ドーム公演では、すでに何かイメージを持たれたりしていますか?
星街 具体的にお話しできるようなプランはまだありませんが、漠然としたイメージとしては、バーチャルという枠組みを超えるような、おもしろくて、驚きがあるようなライブが作れたらいいなと思っています!
――いいですね。3月22日に実施された「8周年アコースティック」もすばらしいクオリティでした。
星街 「Studio STELLAR」のスタッフががんばってくれました。まさに「Studio STELLAR」の初陣です。これからもスタッフが自分たちの技術を追い求めて、がんばっていってくれるんじゃないかと思います。そこに私も今まで培ったノウハウみたいなものを反映させていけたらと思います。
「Studio STELLAR」のスタッフのみんなも、今後とも、おもしろいことを一緒にやっていきましょう!

――それでは最後に読者へメッセージをお願いします。
星街 宣伝になってしまい申し訳ありませんが、今回の「Studio STELLAR」設立と同時に星街すいせい史上・最大規模のアリーナツアー「Once Upon a Stellar」の開催も発表しました。横浜・神戸・名古屋・福岡の4会場、全5公演になっています。初めての大きなツアーになるので、これまで以上に私のアイデアだったり、熱量たっぷり詰め込んだ空間だったり、そういったものにできたらと思っています。ファンクラブで先行申し込み受付中なので、ぜひ遊びに来てください、よろしくお願いいたします!
◆彗星の歩み 異色の経歴で“自分の道”を切り拓いた

星街さんはホロライブに加入した時から異色の経歴でした。
通常、VTuber事務所に入る際はオーディションを通じ、事務所が用意した“身体”でデビューします。しかし2018年に個人勢のVTuberとしてデビューしていた星街さんは、その時の姿のまま、2019年にホロライブプロダクションに加入しました。カバー社としても当初は他のVTuber事務所と同様、難色を示していましたが、星街さんの熱心な交渉もあり、ホロライブプロダクション内の音楽レーベル「イノナカミュージック」の所属として加入することになり、その後、ホロライブのタレントとして転籍することになりました。
個人勢の時代から自身にまつわるクリエイティブを追求し、己を貫く形でホロライブのタレントとなった星街さんは、まさに当時から自分で“道”を切り拓いてきたというわけです。
その後もVTuberでは初の出演となった「THE FIRST TAKE」、2025年2月に開催した武道館ライブ、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』でのエンディング曲・挿入歌起用など、着実に実績を積み上げた結果、このたびの個人事務所設立を成し遂げたのです。
これはそう簡単にできることではないと、ホロライブに在籍するほかのタレントたちも口をそろえて拍手を送るほどです。個人事務所の設立によって、より理想的な個人活動が可能になりますが、それを成し遂げるためには実績やタレントとしての人気が不可欠ですし、何よりこれからは責任の重さなど負担の部分も増大します。
普段の配信では、テトリスで驚異的なプレイを魅せたり、ホロライブのタレントとのコラボ企画では無邪気にはしゃいだり、時には仲間のタレントに寄りそって優しい一面を見せてくれる星街さんですが、やはり最大の魅力は表現力豊かな歌唱力、そして凛として夢に向かって突き進むそのバイタリティあふれる行動力です。
このたびの個人事務所の設立では、まさに彗星のようにひた走る星街さんならではの決断。彗星のように走り続ける彼女の歩みは、これからもたくさんの人の心に光を灯し続けていくことでしょう。
<HOSHIMACHI SUISEI ARENA TOUR 2026「Once Upon a Stellar」 概要>

■公演名:HOSHIMACHI SUISEI ARENA TOUR 2026「Once Upon a Stellar」
■出演者:星街すいせい
■開催日時/会場:
2026年9月8日(火)・9日(水):横浜・Kアリーナ横浜
2026年10月21日(水):神戸・GLION ARENA KOBE
2026年11月7日(土):名古屋・IGアリーナ
2026年11月12日(木):福岡・マリンメッセ福岡A館
※チケット情報は公式ファンクラブ WEBサイトをご確認ください。
<Midnight Grand Orchestra 2nd LIVE「Project: Allegro」概要>

■公演名:Midnight Grand Orchestra 2nd LIVE「Project: Allegro」
■出演者:Midnight Grand Orchestra
■開催日時/会場:
2027年2月11日(木/祝):幕張メッセ 国際展示場 4-6ホール
※チケット情報はMidnight Grand Orchestra特設サイトをご確認ください。
<星街すいせい 誕生日&8周年記念グッズ>

■HOSHIMACHI SUISEI ONLINE STORE
■内容は、星街すいせいデザインのTシャツ、アクリルスタンド、ステッカーセット、4点フルセット。4点フルセットの特典として、Studio STELLAR 3Dキーホルダー、すいちゃんからのお手紙も。
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