2026年アニメの覇権争いに食い込む作品は…冬アニメ「違国日記」だ―バトルもない、異世界にも行かない。だけど話題になる魅力とは? | アニメ!アニメ!

2026年アニメの覇権争いに食い込む作品は…冬アニメ「違国日記」だ―バトルもない、異世界にも行かない。だけど話題になる魅力とは?

ヤマシタトモコによる、実写映画化もされた話題作『違国日記』のTVアニメが放送中。続々と2026年の冬アニメがスタートしているなかで、今のところ筆者の“個人的ヒット”となっている。まだ見ていない人にはぜひ見ていただきたいので、その魅力を語らせてほしい。

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『違国日記』キービジュアル第2弾(C)ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会
『違国日記』キービジュアル第2弾(C)ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会 全 22 枚 拡大写真

ヤマシタトモコによる、実写映画化もされた話題作『違国日記』のTVアニメが放送中。2026年の冬アニメが続々とスタートしているなかで、今のところ筆者の“個人的ヒット”となっている。まだ見ていない人にはぜひ見ていただきたいので、その魅力を語らせてほしい。

本作は、人見知りの小説家・高代槙生(こうだい まきお)と、その姪で両親を亡くした少女・田汲朝(たくみ あさ)の、手探りで進んでいく同居生活を描いた物語。

2017年から2023年にかけて祥伝社「FEEL YOUNG」で連載され、累計発行部数は180万部を突破した同名マンガを原作としたTVアニメだ。「マンガ大賞 2019」の第4位、「このマンガがすごい!2024」のオンナ編第5位、ダ・ヴィンチ「BOOK OF THE YEAR 2023」のコミックランキング第1位などを獲得し、連載を終えた今なお多くの読者に愛され続けている。

作者・ヤマシタトモコといえば、同じく実写映画化・アニメ化もされた『さんかく窓の外側は夜』のほか、「このマンガがすごい!」で1位を獲得した『HER』や2位を獲得した『ドントクライ、ガール』などの代表作を持つ漫画家だ。

言葉にできない、名前のない感情の表現が巧みで、本作でもそう感じさせるシーンが多数登場。反りが合わなかった姉の遺児である中学生の朝を勢いで引き取った槙生だが、実は人見知りが激しい性格で、朝にも距離をとって接してしまう。一方の朝は素直で人懐っこく、槙生とは対照的な性格。そんな性格も価値観もまったく違う2人が、戸惑いながらも共同生活を送り、それぞれの“孤独”と向き合っていく。

読んでいると「元気になる」「励まされる」というよりも、「今抱いている感情は決して“間違い”ではない」「そのままでいていいんだよ」とそっと寄り添ってくれるような作品だと感じる。

冬アニメ『違国日記』第1話「溢(あふ)れる」先行場面カット

さらに、登場人物もとても魅力的。一見クールに見えるが、内に激情を秘める槙生。口調は強いけれど、決して相手のことを否定したり、自身の価値観を押し付けたりはしない。そんな槙生の言葉や生き方によって、朝は自身の価値観を変化させていく。

しかし、槙生は決して「理想的な大人」ではない。部屋にゴミは散乱し、机の上は本や書類で溢れている。不器用で人と距離を取り、他者の気持ちを汲み取ることも上手くはない。上述したように、優しい言葉を選ぶより、正直な言葉を発してしまう。

冬アニメ『違国日記』第1話「溢(あふ)れる」先行場面カット

苦手な家事や人付き合い、そして姉と向き合うことから逃げていた槙生。アニメ1話で、そんな槙生のことを朝が「大人なのに」と言うシーンもあったが、それは無理に自分を取り繕わずに生きているということ。大人だけど未熟でいいと伝えてくれているような気がする。

そして、そんな槙生を演じる声優・沢城みゆきの演技に惹きこまれる。「少し低めの声でダウナーにしゃべる沢城みゆき」というだけで、まずメロメロ。そしてその声が、槙生の「きっと気持ちを言葉に乗せるのが苦手なんだろうな」という性格を感じさせるのだからすごい。朝にかける言葉も、“寄り添っているようで優しすぎない”という絶妙な距離感を保っており、槙生の人となりが声から伝わってくるのだ。

冬アニメ『違国日記』第1話「溢(あふ)れる」先行場面カット

キャスティングが発表された際、筆者は「槙生を沢城さんが演じると、完成された大人になってしまうのでは?」と思っていた。しかし、アニメ第1話でその考えは一瞬にして吹き飛んでしまった。

キャスティングされた方、ありがとう。槙生以外にも、朝役の森風子や朝の母で槙生の姉・実里役の大原さやかも実にピッタリである。



バトルもない。大きな事件も起こらない。異世界にも行かない。決して派手さのないアニメだが、今期の覇権争いに食い込む予感がしている『違国日記』。まだ見ていない方には是非、第1話だけでも見てほしい。

TVアニメ『違国日記』はTOKYO MX、ABCテレビ、BS朝日、AT-Xにて放送中。

■TVアニメ『違国日記』作品情報

〈放送情報〉
2026年1月4日(日)より放送中
TOKYO MX 1月4日より 毎週日曜日 24:00~
ABCテレビ 1月4日より 毎週日曜日 24:40~
BS朝日 1月4日より 毎週日曜日 23:00~
AT-X 1月5日より 毎週月曜日 22:30~ 
※リピート放送:毎週水曜日 10:30~/毎週金曜日 16:30~

〈配信情報〉
2026年1月4日より 毎週日曜日 25:00~
Prime Videoにて見放題最速配信

2026年1月9日より 毎週金曜日 25:00~
各配信プラットフォームでも順次配信

<見放題配信>
ABEMA、AnimeFesta、バンダイチャンネル、dアニメストア、DMM TV、FOD、Hulu、Lemino、J:COM STREAM 見放題、milplus、Pontaパス、TELASA、U-NEXT、

<レンタル配信>
バンダイチャンネル、ニコニコチャンネル、Prime Video、Video Market、J:COM STREAM、milplus、TELASA

<最新話期間限定無料配信>
ABEMA、ニコニコ生放送、Rチャンネル、TVer、U-NEXT


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※TVerでの配信開始は、2026年1月10日より毎週土曜12時となります。
※配信日時は予告なく変更する場合がございます。詳細は各配信サービスにてご確認ください。

〈スタッフ〉
原作:ヤマシタトモコ「違国日記」(祥伝社 FEEL COMICS)
監督:大城美幸
構成・脚本:喜安浩平
キャラクターデザイン・総作画監督:羽山賢二
サブキャラクターデザイン:川村敏江
プロップ設定:狩野 都
衣装設定:相澤 楓
美術:高橋依里子
色彩設計:田中美穂
撮影:並木 智
編集:関 一彦
音響監督:大森貴弘
音楽:牛尾憲輔
アニメーション制作:朱夏

〈キャスト〉
高代槙生:沢城みゆき
田汲朝:森風子
笠町信吾:諏訪部順一
楢えみり:諸星すみれ
醍醐奈々:松井恵理子
塔野和成:近藤隆
実里:大原さやか

■音楽情報
オープニングテーマ TOMOO「ソナーレ」
作詞/作曲:TOMOO 編曲:小西遼(象眠舎、CRCK/LCKS)

エンディングテーマ Bialystocks「言伝」
作詞:菊池剛 甫木元空 作曲:菊池剛

■オリジナル・サウンドトラック
音楽:牛尾憲輔

■原作情報
『違国日記』ヤマシタトモコ 全11巻 発売中

(C)ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会


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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
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《米田果織》

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