『クールドジ男子』は「ガンガン pixiv」にて好評連載中の那多ここねによる日常コメディが原作。一際目を引くクールでかっこいいけど“ドジ”な4人の男子たちが繰り広げる、笑って癒されるドジコメディです。ドジを自覚している“羞恥心アリ反省タイプ”の一倉颯役を小林千晃さん、ドジを指摘されても認めない“強がりストイックタイプ”・二見瞬役を内山昂輝さん、ドジしても特に何も感じない様子“無自覚無痛タイプ”の三間貴之役を梅原裕一郎さん、自分のドジも自分で笑ってしまう“受け入れ前向きタイプ”の四季蒼真役を千葉翔也さんが演じます。
アニメ!アニメ!では、内山さんにインタビューを実施。作品に対する印象や、「クールドジ」という特性を持ったキャラクターたちの魅力、さらに自身を〇〇男子に当てはめてのマニアックな話を聞くことができました。
[取材・文:米田果織 撮影:吉野庫之介]
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収録を経て二見瞬の印象が変化
――原作ではクールドジな男子たちの日常を描き、コミックスは何度も重版されています。最初に作品に触れた際、どのような印象を受けましたか?
第一印象は、「ほのぼのした作品だな」という感じでした。今、スポーツものやバトルもの、生き死にがテーマの殺伐とした作品など、さまざまなアニメーションがある中で、それらとは打って変わって日常生活の中の“ほんの小さなところ”に焦点を当てた、平和な雰囲気が漂っている作品だと感じました。
――では、演じる二見瞬に抱いた印象は?
見た目やセリフの印象で、物静かなタイプを予想していました。しかし実際に収録が始まってみると、派手にワーワー騒ぐタイプではないのですが、モノローグでは感情表現が豊かで、感情の起伏が激しい、しっかりと波のあるキャラクターだなという印象を持ちました。
――監督から具体的に受けたディレクションはありますか?
キャラクターの印象と重なるのですが、「モノローグなどは大きな表現でやってほしい」ということですね。感情の起伏やメリハリをたっぷり付けることと、心の中ではすごく饒舌なタイプだということを表現してほしいとよく言われました。
実はホットなタイプ?内山昂輝のテンションが上がる瞬間
――本作にちなんで、内山さんのドジエピソードがあれば教えてほしいです。
こういうご時世なので、最近はリモートで収録、取材をすることがあります。でも、リモート取材にまだ慣れていなくて、いつも遅刻してしまうんですよね(笑)。これって、10分前とかから待機していた方が良いんでしょうか。自分の準備がどれくらいで整うかも把握できていなくて、昨日も3分くらい遅れてしまいました。ドジというより、現代に適応できていないエピソードですね(笑)。
――カメラやマイクの準備など…わからないことだらけですよね。
会社勤めされている方はもう慣れているかもしれませんが、僕はリモートワークの機会はそこまで多くないので。聞くところによると、リモート会議にも作法があるみたいじゃないですか。話さない時はミュートにするとか、あとは「背景は何も映らないほうがいいのかな?」とか色々と気になってしまって。直前になってあれもこれも…とやっていると、遅刻してしまいます。
――二見瞬は、自分がドジをしても下手に誤魔化してバレていない風に装います。内山さんが指摘されて気付いた自身の性格はありますか?
う~ん、(マネージャーさんに)何かありますかね?
マネージャー:内山さんはすごくクールに見えますが、全然クールじゃないです。
それは自覚しているからな~(笑)。僕は全然クールじゃない。よく知っている人に対してはうるさいくらい話していると思います。
――では、自身はホットなタイプだと思う?
ホットとクールの間くらいじゃないですかね? 時と場合による…(笑)。
――どんな時にホットになるのか、気になります。
美味しいご飯を食べた時とか、美味しいお酒を飲んだ時とか。
――特にテンションが上がる食べ物は?
うなぎです。 本当に大好きで、食べるとテンションが上がります。
――共演者の小林さん、梅原さん、千葉さんの中で一番「クールドジ」だと思う(キャラクターと共通点があると思う)人は?
お三方とはプライベートの付き合いが皆無なので、全然わからないんですよね。ですが、さっき座談会で梅原さんが「1週間前に言われたことを忘れている」と言っていたので、たぶん梅原さんだと思います。
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内山昂輝は“凝り性男子”!リモートで自宅に変化
――先ほど自身をクールじゃないとおっしゃいましたが、では〇〇男子と例えるなら何が当てはまると思いますか?
パッとは思いつかないなぁ…。神経質ではありますが、それは無くしたいと思っているので。
――ハマっているものを当てはめる方も多いみたいですね。お弁当男子とか……。
最近ハマっているものでいうと、自宅の録音環境を整えることでしょうか。所属している事務所は声優事務所ではないので、自社のスタジオがなく、オーディション用に自宅で音を録ることも多いんです。コロナより前はiPhoneで録っていたりして…。
――では、今は自身で機器を揃えて録っているのですか?
はい。きっかけは、リモートでラジオを収録しなきゃいけなくなったことです。パソコンに直接繋げるマイクを買ったのですが、「これだけでこんなに音質上がるんだ!」と驚きました。それからもっと良いものが欲しくなって、そうするとマイクとパソコンの間に挟む機器を買わなきゃいけなくなって。それでスタッフに勧められたのが、なんと10万円…。最初に買ったマイクは6千円だったので「これで十分かな」と思ったのですが、数カ月後にとうとうその機械を購入してしまいました(笑)。
――凝り性なんですね(笑)。
わりとそうだと思います。凝り性男子。昨年末にハイレゾの音楽プレーヤーを買ったけど、また違うマイクも欲しくなってきて、きりがない! 機材を良くしていくと、どうしても今度は部屋の問題にぶつかるんですよ。普通の部屋は音が反響しちゃうので、壁に反響材を貼らなければいけない。数年後、自分の家がどうなっているか気になります。住むのとは別に部屋を借りているかもしれない(笑)。
――最後に、放送を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
作品のテーマが身近だし、15分アニメなのでとても見やすい作品になっています。「自分にもこんな経験あるな」とか、生活と照らし合わせて、あるあるを楽しんだり、友達と話して盛り上がったりできると思うので、なにも身構えることなく、気軽に見てほしいです。
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(C)那多ここね/SQUARE ENIX・「クールドジ男子」製作委員会 (C)Kokone