「アニメ!アニメ!」ではデビューを直前に控えた5人に独占取材を敢行。一人ひとりにデビューまでの経緯を聞いたほか、5人全員の座談会も実施し順次掲載していく。
まずは、ご挨拶を兼ねて5人の座談会をお届け。オーディションの最終審査にあたる合宿ではじめて顔を合わせたという彼女たちの、出会いから現在までをたどる。
[取材・構成=松本まゆげ]
オーディション合格者 ※50音順
相川奏多(あいかわ かなた)
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2004年10月20日生まれ(15歳)
橘 美來(たちばな みらい)
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2000年3月5日生まれ(19歳)
夏目ここな(なつめ ここな)
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2003年9月6日生まれ(16歳)
日向もか(ひなた もか)
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2001年5月17日生まれ(18歳)
宮沢小春(みやざわ こはる)
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1999年3月29日生まれ(20歳)
■全員合格、そして“感動の再会”へ
――みなさん、この度はデビューおめでとうございます。デビューに至るまでの個人的なお話は個々のインタビューで伺うので、ここでは5人の出会いから聞けたらと思っています。最終審査にあたる合宿の前の審査などで顔を合わせることはあったのでしょうか?
橘:最終審査でもともと予定にはなかった合宿をさせていただいたのですが、そこでみんなとはじめて会いました。それ以前は会ってないかな?
日向:そうかも。合宿ではじめましてだったね。
――だいぶ前の話にはなりますが、そのときのみなさんの印象って覚えていますか?
橘:みんな同い年くらいかなと思ったのが最初です。だけど、実際には(宮沢)小春以外みんな年下で、(相川)奏多なんて当時中学1年生で。本当に若いなと思って驚きました。
日向:私は、みんな年上に見えました。服が大人っぽくて、ヒールをカツカツ鳴らしていたので。
(橘)美來は日本人離れした顔立ちだったし、奏多もキレイ系の服装で「身長いくつ?」ってすごくフランクに話しかけてきたので、オドオドしちゃいましたね。
だけど、そのあとで自己紹介する時間があって、奏多も(夏目)ここなも年下だとわかったんですよ。ビックリしました。
――第一印象ってビジュアルが大半を占めますからね。
日向:そうですね。あとは、小春が話しかけてくれたのも覚えています。似た色の靴を履いていて「似てるね」って言ってくれたんですけど、それまで緊張して誰にも話しかけられなかった私としては、すごく嬉しかったです。
相川:私は、(日向)もかを見て「私と同じくらいの身長の人がいて良かった!」って思いました。
――なるほど、だから日向さんに身長を聞いたんですね。
相川:そうなんです(笑)。嬉しくて。あとは、美來が肩出しの服を着ていて、その……季節感ないなって。
一同:(笑)
橘:ちょっと(笑)!
相川:まだ3月くらいだったんですよ。だからちょっと着るのは早いかなって思ったんですよね。
橘:ニットだからいいかなって思ったの(笑)。
――合宿では、どんなことをやったんですか?
橘:合宿は3泊4日で、その間歌やダンスやアフレコのレッスンをしていました。
――得意不得意はありましたか?
宮沢:私は……全部がはじめてだったので、得意なものはなかったです。
足を引っ張らないようにってとにかく必死だったんですけど、ダンスはもろに足を引っ張ってしまいました。アドリブを入れなくちゃいけなかったのに何をしたら良いかわからず、苦戦しました。
橘:私は、ダンスも歌もお芝居も好きなので苦手意識なくできました。お芝居は自分で「こういうことをやれば面白くなるかな?」と考えてチャレンジしてみました。
あと、誰よりも大きな声でお芝居をしようと頑張ってみました。
相川:そうだった。美來は第一声から大きかったよね。確か第一声は「やめてーー!!」っていうセリフだったんですけど、めちゃくちゃ叫ぶんですよ。まだ合宿がはじまったばかりでみんなの顔色をうかがいながらやっていた時期に大声でお芝居するから、「やるな!」って思いました。
橘:そうだったね。
相川:あれでやる気が出ました。これだけ本気の人がいるんだから、私も本気でぶつからなきゃって。
――刺激し合える関係だったんですね。
相川:私自身、歌とダンスが好きなので、合宿中もすごく楽しかったんです。課題になった振り付けが好きなテイストだったこともあって、余計に楽しく踊れました。
歌は……人生で一番というくらい緊張してしまった瞬間もあったんですけど、美來が背中を擦って「大丈夫だよ」と言ってくれて救われたのを覚えています。あのときも、本当にありがとうございました(深々と頭を下げる)。
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橘:いえいえ(笑)。
――では次に、日向さんのお話も聞かせてください。
日向:私はアフレコが楽しかったです。得意不得意というより、肩肘張らず気負うことなくできたので本当に楽しかったです。
まだ何も知らない状態だったので(笑)。初めて経験するものばかりで、すべてがチャレンジでした。ダンスは苦手。歌は大変でした。レコーディングは割と気持ちよく歌えていたんですけど、あとで自分の歌声を聴いたらもう……。想像していた出来とだいぶ違うものになっていました……。
――では次は、次は夏目さん。
夏目:演劇部に所属していたこともあって、当時、お芝居のレッスンはすごく自由にできていました。今考えるとメチャメチャでしたけどね(笑)。
ただダンスは苦手だったんです。たまたま私以外はバレエを習っていた経験があって、ついていくのに必死でやっていました。
歌は私には音程が高めの課題曲で、とても苦労しました。練習したんですけど、どうしようもなくて。どう練習したら良いかすらわからなくなって、ずっと暗かったです。
相川:でも、そんな素振り全然見せなかったよね。ずっと明るくて、みんなを元気づけてくれてたから助かったよ。
宮沢:覚えてるかな? 私、ここなに手紙もらったんだよ。「頑張って」ってアドバイスをいろいろ書いてくれてた。
夏目:あ、覚えてる。そのとき、小春がちょっと自信なさそうにしていたので、元気づけたくて手紙を書いたんです。
宮沢:それがすごく嬉しくて、沁みたんです。ずっと大切にとってあります。
――合宿のときからライバルでもある5人ですが、それ以上に支え合ってきた仲間なんですね。
相川:なので、合宿後しばらくして最終結果の通知がくることになっていたんですけど、「私だけ落ちたとしても、『3期生と仲良かったんだよ』って言えるな!」という気持ちもありましたね(笑)。
日向:わかる。「有名人と仲良いんだよ、私!」みたいな(笑)。
――ある種清々しい気持ちですね。ともあれ、見事みなさんが合格しました。
橘:これを知った瞬間が一番嬉しかったです。
日向:合否は電話で教えてもらいました。そこで自分の合格は知ったんですけど、みんなが受かったかどうかはわからなくて。
あとで知ったときはやっぱり嬉しかったですね。合格者は何月何日にここに来てくださいって言われて、行ったらみんないたから。
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――それは感動的です。
宮沢:でも私、その前に電話で教えてもらいました。「みんな受かりました」って。
日向:えっ!?
橘:私は、合格後の個別面談のときに聞いたら教えてもらえました。
夏目:私も知ってた。
相川:私も。
日向:……えっ、みんな知ってたの? ほんと? 私だけ感動の再会だったんだ。
橘:あはは(笑)。感動の再会だったことは間違いないけどね。
日向:うん、でも私、ひとりでドキドキしてたんだ(笑)。
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