初日を直前に控えた稽古場を訪れ、キャスト座談会を実施。ジャグラス ジャグラーとダークザギが降り立つ惑星O-50よりルーク・バセン役の白柏寿大、パルビナ・ルイ役の宮崎理奈、ロンメル役の近藤雄介、セシル・ソリア役の田中崇士、ボダイ役の香音有希に本作の魅力やシリーズにまつわる思い出などたっぷりと聞いた。
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なお、ダークヒーローを務める、ウルトラマンベリアル役の石渡真修、ジャグラス ジャグラー役の上仁樹、イーヴィルティガ役の友常勇気、ダークザギ役の神里優希、カミーラ役の相楽伊織へのインタビューも先立って公開している。あわせてご覧いただきたい。
[取材・文・構成=潮田茗、撮影=小原聡太]
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――まず、それぞれの役どころについて教えてください。
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ルーク・バセン役 白柏寿大
白柏:“闇”や“悪”をテーマに描かれ、強いキャラクターが集結するこの作品のなかで、嫉妬や憎しみの感情など、僕たちが思う“普通”を持つルークは作中では逆に特殊な存在。
観客のみなさんが感情移入をしやすい役だと思います。
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パルビナ・ルイ役 宮崎理奈
宮崎:みんながO-50を守るなか、本当の正義を考えるのがパルビナ。惑星の状況に疑問を抱いて孤立しながらも、時に貧しい人を助けながら生きていきます。
O-50は原作ファンの方にもなじみのある惑星でもありますが、舞台ではそんな世界を説明する役どころでもありますね。
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ロンメル役 近藤雄介
近藤:ロンメルは高い能力を持つ戦闘員。立場も上なので、唯一セシルに物申せる人物なのですが、何せワンマンタイプなので部下たちからは……。
宮崎:あんまり慕われてないよね?
近藤:うん。なんかね、振り回してる感ある。
香音:偉いんだよね? 指揮官だもんね。
近藤:そうです! 指揮をとる者です!
宮崎:香音さんが言ったこと繰り返しただけじゃん(笑)。
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セシル・ソリア役 田中崇士
田中:本作から新キャストとしてセシルを演じています。9月の初演について観客として感じたことでもありますが、この作品は正義と悪が逆転をしている。
セシルやボダイは正義をうたっている存在ですが、疑問のない正義を押し付けている側が"悪"に見えてくるんです。
そこが倒されたときにスカッとするので、ある種(セシルたちは)ヒールになれる役なのかなと思っています。
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ボダイ役 香音有希
香音:母のような存在であるボダイですが、自分自身を偉いとは思っておらず、世界の秩序を保つようにと、自分の正義を疑わずに守っている。
彼女やセシルにとって、ルークやパルビナはたくさんいる人たちのなかのほんの一部という位置づけなので、彼らへの接し方は決して悪気があるわけではなく、ただ眼中に入っていないだけなのかなと思っています。
――今年9月の公演から間髪入れずに新作公演があるとは、ファンにとっては嬉しいサプライズでした。
白柏:これほど短いスパンは、なかなかないですよね?
香音:確かに!
田中:ビックリしましたね。
近藤:セットも大きく変更していますし、だいぶ変化しています。
田中:新キャラクターが増えた分、アクションも追加されているので見応えも増したはずです。
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香音:本作では5つのサイドストーリーが加わったことで、前作を見てくださった方にとってはバックグラウンドや物語の先が垣間見える楽しさがあると思います。
今回の脚本を読んで、前作について「おお!」と納得したことも多かったですし。
宮崎:しかもストーリーによって分岐点が違うんです。そういった意味でも変化が多いので、稽古中から毎日緊張してます。
白柏:ルークは初演にはなかった過去を語る場面があります。前作では想像しながら演じていた部分だったので、その答えを知ることができてうれしかったですね。
宮崎:本作の脚本を読んで、描かれている闇の大きさや種類はさまざまなんだと改めて感じました。ただO-50を破壊しにやってきたと思われていたダークザギの目的がはっきり描かれていますし。
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