「ダンメモ×デアラ」激アツシナリオを生み出した3つの軸とは? 橘&大森両先生がネタバレ全開で解説【インタビュー】 | アニメ!アニメ!

「ダンメモ×デアラ」激アツシナリオを生み出した3つの軸とは? 橘&大森両先生がネタバレ全開で解説【インタビュー】

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか~メモリア・フレーゼ~(ダンメモ)』が『デート・ア・ライブ』とクロスオーバーイベントを展開。両作品の作者・大森藤ノ先生と橘公司先生にインタビューし、コラボに至る経緯や見どころを訊いた。【後編】

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ライトノベル『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』を原作とするスマートフォン向けRPG『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか~メモリア・フレーゼ~(ダンメモ)』が、現在アニメ第3期を放送中の『デート・ア・ライブ』とクロスオーバーイベントを展開。3月28日11時00分から4月18日14時59分にかけて開催される。

「大冒険譚 剣姫カタストロフ」と題された本イベントのストーリーは橘公司先生と大森藤ノ先生がW原案・共同執筆という形で携わっており、両作のファンにはたまらない濃密な内容。
イベント配信時に公開した前半に引き続き、後編となる今回の記事ではふたりの高い熱量が生み出したクロスオーバーシナリオの内幕について、両原作者にお話いただいた。
ネタバレを多分に含んでいるため、本記事を読むのはイベントクリア後を推奨!
[取材・構成=山田幸彦]

インタビュー前編はこちら>「ダンメモ×デアラ」奇跡のコラボが生まれた舞台裏は? 大森藤ノ先生&橘公司先生が明かす【インタビュー】

■カタルシス重視で、攻めた内容に


――異色のシナリオに仕上がっているのではないか、というお話が前半でありましたが、確かにクロスオーバーとしては攻めた内容という印象を受けました。

大森
大前提としてユーザーのみなさんにストレスを与える展開はダメだと思いつつ、最後のカタルシスのために攻めさせていただきました。
執筆中は、一作の小説を作るくらいの意気込みでやっていましたね。


やっぱりせっかくやるなら、毒にも薬にもならない話にはしたくなかったですからね。
ただ、攻めているとはいえアニメの範囲内に収まる設定とキャラクターだけでやろうという話はあって。
例えば、原作読者にむけた話になっちゃいますけど、本当は今回【六の弾】を撃たせるつもりだったんです。
でも、アニメに出てないから【一二の弾】 にしとこうとか。

大森
早速ネタバレですね(笑)。……そんな中でアニメ1期、2期を踏まえたネタもあって、アニメで扱われている範囲内といえども『デート』ファンに喜んでもらえる流れになっているのではないかと思います。
原作に出ているセリフを使っているシーンもあるのですが、致命的なネタバレではないので、興味を持った方は原作も読んでいただけると嬉しいです。

――前半では、折紙のキャラ描写に大森先生が苦労されたというお話がありましたけれども、『デート』主人公である士道に関してはいかがだったのでしょうか?

大森
『デート』を全巻読んだ結果、士道さんに関してはやりたいことがいっぱい出てきて、その度に橘先生とすごい綿密に打ち合わせをさせていただきました。その結果、あまり苦労せずに書けたかなと。


中盤の士道とベルのシーンは、全キャラ中一番僕が手を入れてない場所だと思います。

大森
ありがとうございます。橘先生には悪いんですけれど、士道という主人公にしか目がなかったんですよね(笑)。十香たちメインヒロインを差し置いて。


なかなか珍しい人だよそれは!(笑)。士道とベルの絡みに関しては、(島﨑)信長くんも面白いと言っていました。

大森
本当ですか! すごい嬉しいです! 橘先生が直しを入れずに採用してくれるのも嬉しいですけど、士道の魂を理解してもらえているキャストさんに面白いと言っていただけるのも、作家冥利に尽きます。

――『デート』の主人公である士道を大森先生が動かされるのを見て、橘先生がご自身で書かれるときとは違う面白さを感じられた部分もあったのでしょうか?


ありましたね! 顕著に感じたのは『熱さ』。大森さんの士道は熱血分が多いです。

大森
ごめんなさい!!


いやいや、すごく良いことですよ!
特に終盤ベルと殴り合うシーン。あそこは熱量が高くて、この熱さは僕も勉強しなきゃな、と思いました。

大森
ありがとうございます。
そうだ、士道といえば、WFSさんと話す中で、「ガチャじゃなくて☆3の配布でいいから士道が欲しい!」と延々と言っていたんですよ。
でも、結果実装はされなくて、今回のイベントで唯一の心残りです……!

――スマートフォン向けゲームならではの悩みですね(笑)。


十香と狂三は確定として、あとは誰を入れるかって話だったんですよね。
そんなとき会議終わりの大森さんから電話がかかってきて、「士道、ダメでした……すいません!」と。申し訳ないのですが、あまりに悔しそうすぎてちょっと笑ってしまいました。
とはいえ、士道を入れるならヒロインを入れたいというWFSさん側の意見もよくわかりますし、商業的には正しいと思います(笑)。

★4[ナイトメア]時崎 狂三、★4[プリンセス]夜刀神 十香 (C)2019 T/T/K/DALIII・P(C)FO-SBCr/DM(C)WFS(C)2019 T/T/K/DALIII・P(C)FO-SBCr/DM(C)WFS★4[ナイトメア]時崎 狂三、★4[プリンセス]夜刀神 十香

――ある意味、原作者の橘先生以上に入れ込まれていたのですね。

大森
どうしてもラノベ主人公として同じ熱量を持つベルと士道を絡ませて、化学反応を見たかったんです!
デートの原作を読んだ時、真っ先に思い浮かんだシーンが終盤の二人の姿でしたし。実際のシナリオでも士道がベルの良き理解者になってくれるキャラクターだったので、ガチャも入れてほしいなと(笑)。
でも、橘先生やWFSさんの判断もわかるんです。精霊はすごい引力を持っているキャラクターたちですから。

――十香と狂三以外のキャラクターのチョイスに関しては、どういった流れで今の形に収まったのでしょうか?

大森
アニメ3期で精霊化するので、折紙は出したいという話はありましたね。


そうですね。サポートキャラも出したいってことで琴里ちゃんも。

★4[エンジェル]鳶一 折紙、★4[イフリート]五河 琴里 (C)2019 T/T/K/DALIII・P(C)FO-SBCr/DM(C)WFS(C)2019 T/T/K/DALIII・P(C)FO-SBCr/DM(C)WFS★4[エンジェル]鳶一 折紙、★4[イフリート]五河 琴里

大森
琴里はWFSさんも推していた感じですね。
あとは『キノの旅』、『進撃の巨人』と続いて『ダンメモ』恒例の声優被りにまつわるネタをやりたいということで、リリルカを演じている内田真礼さん繋がりから『デート』の耶倶矢をチョイスして。

★4[ベルセルク]耶倶矢&リリルカ (C)2019 T/T/K/DALIII・P(C)FO-SBCr/DM(C)WFS(C)2019 T/T/K/DALIII・P(C)FO-SBCr/DM(C)WFS★4[ベルセルク]耶倶矢&リリルカ


あとは、そこに『ダンまち』勢のコスチュームチェンジが加わった形ですね。
コスチュームチェンジは毎回ありますけど、今回もすごかったですね。反転アイズは素晴らしかった。

★4[魔王剣姫]アイズ・ヴァレンシュタイン (C)2019 T/T/K/DALIII・P(C)FO-SBCr/DM(C)WFS(C)2019 T/T/K/DALIII・P(C)FO-SBCr/DM(C)WFS★4[魔王剣姫]アイズ・ヴァレンシュタイン

大森
攻めさせていただきました。『デート』と『ダンまち』の両方を知っている人は、PVで驚いてもらえたらいいなって。


そして忘れてはいけない琴里衣装のヘスティア様。なんて残酷なことを。
何がとは言わないけれど、なんて残酷なことを。

大森
自分のわがままでそこに関するシナリオも入れてもらいましたね(笑)。

★4[女神司令官]ヘスティア (C)2019 T/T/K/DALIII・P(C)FO-SBCr/DM(C)WFS(C)2019 T/T/K/DALIII・P(C)FO-SBCr/DM(C)WFS★4[女神司令官]ヘスティア
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《山田幸彦》

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