国内外でコンスタントに新作もリリースされる中、ゲームファンのみならずロボットアニメファンも気になるタイトルが登場。それがリアルロボットアニメの傑作『装甲騎兵ボトムズ』を原作としたボードゲーム『VOTOMS TACTICS』だ。
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>【本ゲームの紹介記事】これは…むせる! 「装甲騎兵ボトムズ」がボードゲーム化 “最低野郎”の激闘を盤上で楽しめる
劇中で繰り広げられたアーマードトルーパー(AT)の戦いをボードゲームという形でどう再現しているのか? 気になるゲーム内容などについて、今作のゲームデザイナー・鈴木拓也さん、発売元の国際通信社・松井克浩さん、監修を務めたサンライズ・渋谷誠さんに実際のゲームを交えながら話を伺ってみた。
■なぜ『ボトムズ』をボードゲームに?
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市街地や砂漠、そしてバトリング会場などのマップシート上でコマを動かし、劇中のエピソードを再現した様々なシナリオの下で戦いを繰り広げるのが基本のゲームスタイルだ。
まず気になるのは何故『ボトムズ』をゲーム化することになったのかという企画の発端だ。根底にあったのはやはり原作アニメへの思い入れである。
鈴木「学生時代には色々なアニメを見てきましたけど、唯一リアルタイムで全話視聴したアニメが『ボトムズ』だったんです。放送時は中学3年生で高校受験に必死だった時期だったんですけど、あのミリタリーテイストのATやストーリーに異様に心惹かれてしまって、見ないわけにはいかなかったんです」
翻訳会社の役員などを務めた後にフリーランスのゲームデザイナーとして活動を始めた鈴木さんは、ゲームマーケット(毎年春と秋に東京ビッグサイト、関西地方で2~4月に開催されるアナログゲーム専門イベント)用の新作を準備していたが、それが意外な形で『ボトムズ』へと繋がることに。
鈴木「最初は古代ローマの闘技場で剣闘士が戦うゲームを考えて製作を進めていたんですが、それが行き詰まってしまいまして。その時にふと、もし『ボトムズ』のバトリング(劇中で描かれたAT同士によるバトルゲーム)をテーマにしたゲームを作ったら? という発想が生まれたんです。ボードゲームファンには『ボトムズ』をリアルタイムで見ていた世代も多いし、イケると思って勢いでα版を作りました。そこからサンライズさんにコンタクトを取ったのが企画の始まりです」