日本のアニメ作りが変われば、未来も変わる。「NUNOANI塾」が発信するもの 布川郁司氏インタビュー:前編 3ページ目 | アニメ!アニメ!

日本のアニメ作りが変われば、未来も変わる。「NUNOANI塾」が発信するもの 布川郁司氏インタビュー:前編

アニメーションの演出やプロデューサーなどに必要な知識を学ぶ「NUNOANI塾」が、2013年から開講されている。これまでにないかたちの学びの場を作りだした理由は何だったのか、塾長の布川郁司氏にお話を伺った。

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■ 作品を広げるのは「プロデュース」

―-授業はかなり密度が濃くてハードなようですね。「プロデュース」分野ではどのようなことを教えるのですか。

布川
今のアニメ現場では、プロデューサーというと、「作品プロデューサー」が多いですよね。予算をもらってスケジュールを決めて、スタッフを集めて作品を納品まで持っていく仕事です。
僕はもうひとつ、今後は「セルフプロデューサー」というあり方が重要になってくると思っていて、それは「ヒットさせるための仕事」ですよね。「どうやってお金を集めて、どういう枠の中に入れ込んでいけば、この作品がヒットするだろうと考える」仕事。

僕がプロデューサーとして「クリィミーマミ」を作ったときは、まだアニメでのマーチャンダイジングや10代以上の年齢層へのアプローチの方法が確立していない頃で、オリジナルストーリーをどう組み立てるか、スポンサーの意図をどう汲んでどんな商品を出すのか、作品をどうヒットに導くかを、模索しながら一から考えました。特に「マミ」はぴえろの最初のオリジナル作品だったし、僕はクリエイター出身だったし、何もかも初めてのことで。
その時に得た大きな学びが、「マミ」から何作も続く「ぴえろの魔法少女シリーズ」に繋がったのかなと思います。

塾生が実際にはプロデュースの仕事ではなく1パートを受け持つ役割の人だったとしても、知識だけは持っていて欲しい。ヒットさせるところに意識が行かないままだと、予算を使うだけで作品が終わってしまいますから。

特に、今の日本のアニメーション全体を考えたときに、プロデュースは非常に大事です。日本のアニメはクオリティが高い。海外マーケットの開拓をしなければならない段階に来ています。

NUNOANI塾 公式サイト
http://nunoani-project.jp/

NUNOANI塾3期生 入塾説明会
3月14日(木) 11:00~

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《渡辺由美子》

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