「アナと雪の女王」ヒットの秘密、「プレーンズ2」の挑戦 A・ミルスタイン氏に訊く(ディズニー・アニメーション・スタジオ副社長)
ディズニー・アニメーション・スタジオ エグゼクティブ・バイス・プレジデント(副社長)のアンドリュー・ミルスタイン氏に、同社のヒット作の秘密、スタジオが目指すものは何かについて伺った。
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そうしたなかでディズニートゥーン・スタジオ制作の『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』が7月19日に公開する。さらにディズニー・アニメーション・スタジオからは『ベイマックス』が12月20日に公開となる。今後も話題作が目白押しだ。
次々にヒット作を送り出すディズニーのアニメーション。今回、ディズニー・アニメーション・スタジオとディズニートゥーン・スタジオを統括するディズニー・アニメーション・スタジオ エグゼクティブ・バイス・プレジデント(副社長)のアンドリュー・ミルスタイン氏に、お話を伺った。ヒットの秘密、両スタジオが目指すものは一体何なのだろうか?
『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』
7月19日(土)ロードショー
/ http://Disney.jp/planes2
■ 『アナと雪の女王』ヒットの秘密
―日本は世界のなかでもユーニークな映画マーケットで、海外で大ヒットしたアニメーション映画が必ずしもヒットするわけではありません。そのなかでディズニー作品は日本でのヒットがとても多く、別格に見えます。日本でディズニーのアニメーションが愛される理由は何なのでしょうか。
―アンドリュー・ミルスタイン氏(以下A・M)
理由はたくさんありますが、ディズニーが日本で長い歴史があることもひとつだと思います。私たちは東京に拠点を構えて、日本のマーケットをよく理解しています。そして、日本のファンと十分コミュニケーションを取り、どんな映画が受け入れられ、なぜ受け入れられるかをいつも考えています。
―日本を離れても、海外でのディズニーのアニメーション作品の人気も別格です。現在はアニメーションの映像は技術的では大きな差がつきにくい時代です。ディズニーの作品がとりわけ多くの人の心に響くのは、何が可能にしているのでしょうか?
A・M
ディズニーはアニメーション映画を作ることについて本当に長い歴史と経験を持っています。何世代にも受け継がれてきたものがスタジオの強みです。それが特別なものを生み出しているのです。
―なかでも2013年から14年にかけては、『アナと雪の女王』が世界的な大ヒットになりました。大ヒットの秘密は何ですか?
A・M
なんといってもストーリー、主人公たちの普遍性です。姉妹の家族愛や姉妹の葛藤や問題は、世界中のどんな人をも心を動かします。
―こうした大ヒットは当初から予想されていましたか?
A・M
ヒットになれば良いなともちろん思っていましたが、どのくらいヒットするかは計画してできるものではありません。とにかく自分たちは最高の作品を作るんだという意気込みでどの作品も挑んでいきます。
このように素晴らしい成功を手に入れることができたのは本当に嬉しいですし、世界中のみなさんがこの作品を愛してくださって光栄です。
■ 『プレーンズ2』を制作するディズニートゥーン・スタジオとは?
―ミルスタインさんは、ディズニー・アニメーション・スタジオとディズニートゥーン・スタジオのふたつを統括されています。7月19日にはトゥーン・スタジオから『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』が日本公開となりますが、トゥーン・スタジオの役割は日本のファンにはまだよく知られていないかもしれません。トゥーン・スタジオの狙いについて教えていただいてもよろしいでしょうか
A・M
ディズニーはいまピクサーとディズニー、それにトゥーン・スタジオの3つのスタジオを持っています。これ以外にテレビアニメーションのスタジオもあります。
トゥーン・スタジオは一番新しいスタジオで、シリーズものに重点を置いています。『プレーンズ』だけでなく、『フェアリーズ』という人気シリーズもあります。ディズニーの持っている様々なキャラクター、シリーズをその世界観の中で新たな作品として創り上げていくのが目的です。
―トゥーン・スタジオは、割に早いペースで制作するということでしょうか?
A・M
ストーリーを作り、キャラクターを創作するのはやはり大変な作業ですよね。映画を作るのは、大変ですから、必ずしもそう早いペースで作れるわけではありません。
―『プレーンズ2』で日本のマーケットに向けて意識したものはありますか?
A・M
日本の映画市場が他の国と違うと思うのは、映画を宣伝していく際にテーマを明確に打ち出すことが重要なことです。エモーショナルな部分を押し出すのが特徴的だと思います。その結果が『アナと雪の女王』の成功です。観たいと思わせる宣伝をしてくれました。
『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』でも観たいと思わせるような、観客への感情の訴えがけをしています。
《animeanime》
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