「別冊少年マガジン」発売日と同時に電子版配信開始 マンガ雑誌のデジタル化加速
講談社の人気月刊マンガ雑誌「別冊少年マガジン」が、4月9日より電子版をスタートした。主要電子書店で購入が可能となっている。紙雑誌とデジタル版の同時発売に踏み切った。
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電子版の内容は、一部広告は除外されものの紙版とほぼ同一内容になる。とりわけマンガは全タイトルが電子版にも掲載される。講談社では今後も、毎号電子版の配信を行い、さらに原則的にバックナンバーの配信も行う。読み逃しのキャッチアップや、過去作品を読みたいユーザーに喜ばれそうだ。
「別冊少年マガジン」は2009年秋に創刊されており、比較的歴史は浅い。しかし、大ヒット作となっている『進撃の巨人』(諫山創)に加えて、『どうぶつの国』(雷句誠)、『惡の華』(押見修造)など、ヒット作や話題作を輩出する。
ボリュームの大きさも売りになっており、2014年5月号では全31作品、およそ1000ページ近くとなる。雑誌の厚さは4.8cmにもなっている。それだけに保管が大変である、持ち歩いて読むのが大変といった声もあった。電子版は、こうしたニーズにも応えるかたちだ。
電子化第一弾である5月号の発売日に『進撃の巨人』第13巻の紙版、電子版が同時発売となっている。そこで本誌では、『進撃の巨人』スピンアウト特集を組んでいる。『進撃の巨人』の連載に加えて、『進撃!巨人中学校』、『進撃の巨人 Before the fall』、『進撃の巨人 悔いなき選択』、『寸劇の巨人』の5作品が掲載される。また、最終回間近の『惡の華』もポイントだろう。
また価格は多くの電子書店で500円にて販売されており、紙版の税抜き500円と同じ水準に設定されている。紙より安い価格を設定されがちな電子版だが、伝えるメディアの違いで作品の価格は同じとの考え方ようだ。
書籍などに比べると電子化が遅れているとされる雑誌だが、マンガ雑誌については近年、急激に動き始めている。DeNAの「マンガボックス」やKADOKAWAの「コミックウォーカー」などスマートファン発のマンガ雑誌(サービス)が誕生している。一方、既存のマンガ雑誌は、デジタル化を急ぐ。
とりわけ講談社は電子版に熱心で、すでに「モーニング」電子版の紙版発売との同時配信を開始している。今回は「別冊少年マガジン」だが、4月22日には「イブニング」がこれに続く予定だ。マンガ誌は基本、紙、電子が同時といった方向に動いているようだ。集英社も「少年ジャンプ」の電子版などで、新しいデジタルのビジネスを模索している。
マンガ雑誌は、これまでモバイルやスマートフォンにユーザーを奪われていると指摘されることが多かった。今後は、作品を伝えるメディアにデジタルデバイスを加えることで、逆にユーザーを増やす方向に動くのかもしれない。
「別冊少年マガジン」
/http://www.shonenmagazine.com/bmaga/index.html
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