【インタビュー】「けいおん!」「五等分の花嫁」、そして「氷の城壁」へ TBSアニメが挑む“放送のその先”、ファンと歩むアニメーション/AnimeJapan2026 | アニメ!アニメ!

【インタビュー】「けいおん!」「五等分の花嫁」、そして「氷の城壁」へ TBSアニメが挑む“放送のその先”、ファンと歩むアニメーション/AnimeJapan2026

TBSテレビが『AnimeJapan 2026』に初出展し、放送局の枠にとらわれない戦略を展開。配信限定アニメやショートアニメ、劇場作品に注力し、映像とリアル体験を連動させたファンダム育成を重視。2026年は『氷の城壁』などを看板作品として推進している。

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【インタビュー】「けいおん!」「五等分の花嫁」、そして「氷の城壁」へ TBSアニメが挑む“放送のその先”、ファンと歩むアニメーション/AnimeJapan2026
【インタビュー】「けいおん!」「五等分の花嫁」、そして「氷の城壁」へ TBSアニメが挑む“放送のその先”、ファンと歩むアニメーション/AnimeJapan2026 全 6 枚 拡大写真

2026年3月28日(土)、29日(日)に東京ビッグサイトで開催された世界最大級のアニメイベント『AnimeJapan 2026』。国内外から過去最多となる約15万6,000人が来場し、会場にはメディアや制作会社など、アニメ・IPに関わる企業が集結しました。130を超えるブース展示や多彩なステージイベントを通じて、アニメ・IP業界の“いま”を肌で感じられる2日間となりました。

アニメ!アニメ!では今回、株式会社TBSテレビ アニメ映画ビジネス局 アニメ事業部 マネージャー・プロデューサーの片山悠樹(以下、片山)さんにインタビュー。TBSが描くこれからのアニメ戦略や、地上波・配信・海外を横断する展開の可能性を掘り下げます。

急成長を遂げる「TBSアニメ」。その進化の裏側にあるビジョン、そして“放送局の枠”を超えて挑戦を続けるIP戦略とは。

『AnimeJapan 2026』に初出展!『けいおん!』『五等分の花嫁』の系譜と新時代のTBSアニメ

――『AnimeJapan 2026』でのTBSテレビの出展内容や見どころについて教えてください。

片山 今回、『AnimeJapan』への初出展となりました。2026年のラインナップも揃ってきましたので、これを機に皆さんとのタッチポイントを作りたいと考えまして「TBSアニメの“これまで”と“これから”」というコンセプトのもと、『けいおん!』や『五等分の花嫁』など多くの皆さまに愛していただいた作品や、今後放送予定の新作のステージを開催しました。グリーティングなども含めて、2日間で計14ステージ実施しています。加えて、TBSグループでは新たにTBSアニメ以外へも注力しており、夏に立ち上げたIP戦略会社SAND Bを筆頭に、セブン・アークス(アニメ制作)、マンガボックス(電子コミック出版)、ケイコンテンツ(ネット動画制作)といった関連事業の広がりを、パネル展示にてご紹介しています。

――TBSテレビのアニメ放送・制作の特徴について、教えてください。

片山 弊社は現在、日曜16時30分~の全国ネット枠と、木曜23時56分~の全国同時放送枠、木曜25時28分~の関東ローカル枠、合計3本の30分テレビシリーズ枠を設けています。それぞれ枠の視聴傾向などはありますが、枠に応じて作品ジャンルを限定しているわけではなく、その時々に合わせて編成方針を決めています。どんなジャンルでも編成できるのは、TBSの強みだと思っています。

「放送局だから」にとらわれず 配信・ショート・映画で広がるTBSアニメの挑戦

――近年は「TBSアニメ」のブランドを打ち出し、アニメ事業に特に注力してこられたとお見受けしますが、現時点での手応えはいかがですか。

片山 「放送局だから」ということにとらわれずに、さまざまなフィールドでチャレンジしてきたことが少しずつ成果につながってきたと感じています。例えば2025年6月の『タコピーの原罪』では、「放送局でありながら、放送を経ない配信限定アニメ(Webアニメ)を作る」というチャレンジをさせていただきました。またショートアニメにも注力していまして、昨年は深夜枠で『ンめねこ』を放送し、今年4月からは土曜9時25分~の『王様のブランチ』前の5分枠でアニメ『リラックマ』を放送しています。また水曜23時56分~は『よるのブランチ』の中で、『PUI PUI モルカー』の見里朝希監督による制作の『キャンディーカリエス』をオンエアします。映画にも力を入れておりまして、2025年度は『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』(5月公開)を皮切りに、『ひゃくえむ。』(9月公開)など4本の劇場作品を公開しました。

――アニメ放送・製作において、アニメ・IPの海外展開を意識した取り組みなどはありますか?

片山 国内を中心にしながらも、海外でどれだけ多くの方に観ていただけるかが、アニメの成功の秘訣になっていると思いますので、海外にも視野を広げた体制を作っています。例えば、2020年、2025年に放送した『地縛少年花子くん』は北米の皆さんが大変愛してくださったこともあり、ライセンシー会社と組み、ロサンゼルスでのコンベンション『ANIME EXPO 2025』でステージをやらせていただきました。主演の緒方恵美さんにも登壇していただいて、海外のたくさんのファンの方々と直接タッチポイントが作れたことは印象的でした。もちろん今年も、何らかの形で参加できたらと考えていますので、楽しみにしていただければと思います。

◆『シン・エヴァンゲリオン劇場版 TV版』地上波初放送で実現する “観る”から“体験する”アニメの新しい形

――アニメ放送・配信を軸とするIPビジネス業界は今後どのように推移していくと考えていますか?

片山 新作アニメ作品の数は、年々ずっと右肩上がりで増えている状況にあるとは思います。ビジネスとしても右肩上がりではあるものの、作品数が増えていますので「他作品との差別化をどう図っていくか」がより重要な時代になるのではないでしょうか。その中で、放送や配信で一方的に“流す”だけの形ではなかなかファンダムを育てにくい時代です。映像体験とリアルな体験がうまく連動できている作品が残って、長生きしていくと考えています。

今回『AnimeJapan 2026』のTBSブースで「0223作戦 完遂」の壁面パネルを掲出したのですが、これは2月23日に、19時~の全国枠で『シン・エヴァンゲリオン劇場版 TV版』(スタジオカラー制作)を地上波初放送した際の取り組みにちなんだものなんです。株式会社カラー協力のもと、2月23日の放送に合わせて劇中に登場する“ロンギヌスの槍”を制作し、赤坂サカスに展示しました。さらに『ラヴィット!』などの弊社番組との連携、オリジナルコラボグッズ制作も行い、スペシャルな放送を楽しみながら、リアルでも触れられるようなタッチポイントを作って盛り上げられた。こういった取り組みを今後もどんどん注力して、弊社の強みにしていきたいです。

『氷の城壁』『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』 2026年、TBSアニメが目指す次のステージ

――その中で、TBSテレビが描く2026年以降のアニメ放送・配信戦略とは?

片山 TBSのアニメ放送自体の歴史は実はとても古いのですが、その中でもこの数年は特に枠を増やし、力を入れるようになってきています。既にたくさんの作品を放送しておりますし、直近ですと、4月にスタートした『氷の城壁』と、7月にスタートする『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』は TBSアニメの看板作品とすべく、今張り切って制作と宣伝を行っています。

――読者へ向けてメッセージをいただけますか

今後もショートアニメや劇場アニメなど、30分のテレビシリーズだけではないアプローチでも多くの作品を打ち出していきますので、ぜひ「 TBSアニメが新しいことに挑戦しているな」と感じていただけたらうれしいですね。それから、これまでまだご一緒できていない会社様とも色々なチャレンジを行っていきたいと思っていますので、おすすめの企画がありましたら、ぜひ持ち込んでいただけるとうれしいです! 皆さまと一緒に、アニメ業界を盛り上げていけたらと思います。

【インタビュイープロフィール】
株式会社 TBSテレビ アニメ映画ビジネス局 アニメ事業部 マネージャー・プロデューサー
片山悠樹さん

《animeanime》

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