■ ファンたくさんついてくれる作品を僕たちは作りたい(松浦)―アニメ!アニメ!(以下AA)
松浦社長のお気に入りのシーンがありましたら教えてください。
―松浦裕暁氏(以下松浦)
いろいろありますが、最終話、イオナが飛び回るシーン。「キター」と思いましたね。これかっこいいなと思いました。これがサンジゲンらしさだと思っています。
第一話の群像が手を握るシーンはシンプルなカットですが秀逸なシーンだと思います。あのカットは、普通に握っただけでは、握りこぶしに見えないんですよ。手間をかけて調整していく関節を曲げながら変形させます。
10話もいいですね、イオナの顔がいいですね、泣きそうになりますね、僕はギリギリ泣いてないですが(笑)。
―AA
自分の作品でこれはいいなと何回も見ることはあるのですか?
―松浦
10話とか11話とか何回も見てますもん。
―AA
最後に全編を終えた感想と、ファンに向けてメッセージをお願いします。
―松浦全ての準備が整った状態で制作が始められたわけではないので、“まず終わってよかったな”があります。現場にしてみれば、いきなりすぎるというのもあるでしょうが、最後は転がりながらのゴールであっても僕たちは達成しました。
お客さんの反応をみても、いろんな達成感と充実感があります。あとは商業的に成功してくれればいいですし、作品的にも評価されたら、僕は満足です。
今後、僕たちの目標は、やっぱり売れる作品を作りたいと思います。言い方を変えると、ちゃんとファンたくさんついてくれる作品を僕たちは作りたいと思います。
実はCGがどうのというのは、お客さんにとってはどうでもいいことなんです。面白い作品を見たいはずですから、僕たちはそちらの方向に向いていきます。
もちろんCGで作る部分では、もっと進化させていきます。僕の中には作り方を変えるイメージがすでにあります。次にイメージする作品がありますので、そこに向けて新しい作り方をやっていきたいです。
―AA
まだ足りないのは、どのような部分なのですか?
―松浦
例えばCGではアニメーターの仕事の範囲がそんなに決まっていないです。モデリングとアニメーターと合成・撮影と大まかに3つの領域があるのですが、今はその真ん中にアニメーターがいて一番負担も多いんです。
それぞれの領域をもう少し整理することで、アニメーターの人がよりクリエイティブになれるんじゃないか、撮影の部分もアニメーターの方に寄せることで、よりクリエイティブになれると思っているんです。その境目を変えていかないと。
ソフトウェアの開発も終わっていますので、アニメーターを変えようとやっています。そこが変わることで、全体の制作業務が変わると思っています。
アルペジオよりクオリティを落とすことなく、よりクリエイティブに、より速く、大量に作れると思います。クオリティはもっと上がると思います。
『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』
/http://aokihagane.com/
公式Twitter @Arpeggio_TV
画像:(c) Ark Performance/少年画報社・アルペジオパートナーズ
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Blu-ray Disc & DVD第2巻 2014年2月7日発売
Blu-ray Disc 6825円(税込)
DVD 5775(税込)

