赤ちゃんの姿で登場し急成長、今は3歳の幼児となり駆け回る元気なこの女の子を演じるのが声優のゆかなさん。
まだ言葉を話せない赤ちゃんという役をどう演じているのか、ゆかなさんから見たベリンダはどんな女の子なのか、そして「探検ドリランド」の魅力を伺った。
[インタビュー取材・構成:川俣綾加]
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― アニメ!アニメ!(以下、AA)
ベリンダ役はどのように決まりましたか?
― ゆかなさん(以下、ゆかな)
オーディションに呼んで頂いたのがきっかけです。用意されたセリフとキャラクターや世界観について書かれた2枚程度の説明書きと、現場での多少の質疑をもとに、自分なりの解釈を加えて挑みました。
冒頭の赤ちゃんベリンダと、ちょうど今くらいの3歳くらいのベリンダの色々な心の動きなど、感情のグラデーションをつけながら何パターンか、という感じです。
― AA
「自分なりの解釈」はどんな風にされたのでしょうか。
― ゆかな
みなさん赤ちゃん時代は経験されていると思うんですが、私も経験していまして。(笑)
そこを振り返ってみると、赤ちゃんって“出力ツールがない”状態だと思うんです。赤ちゃんが「ばぶー」「だー!」と言っているように聞こえても、頭の中でも「ばぶー」と言っているわけじゃなく「ばぶー」と言いたい訳でもなく、もっと色々なことを考えて、いろいろ言いたい。それは万人共通なんじゃないかな? というのが私の中の前提としてありました。
それをどうやって伝えるか、単語や文脈に頼らず、どう表現するかが赤ちゃん役の大事なところかなと思っていまして。
― AA
「赤ちゃんっぽく」演じるのではなく、その内面に立っているんですね。
― ゆかな
最初から「だー!」って言おうとすると、すごく薄っぺらくなってしまうので、何が言いたくて結果「だー!」に聞こえるのか、というアプローチです。
― AA
赤ちゃん役は初めてでしょうか?
― ゆかな
今回のようにレギュラーで演じるのは初めてです。
― AA
演じてみて面白かったことや、難しかったことは?
― ゆかな
スタッフのみなさんがすごく作り込んでくださってるので、演じる上で難しいと感じることは無かったですね。大人と、感じる事自体が違うのではなく、ただ、大人のような社会的な面倒さは抜きにして、もっとプリミティブな感情として受取ってプリミティブに出す! 来たら打ち返す! という感じで。
決して機微が無いわけではなく、経験やしがらみが無いというだけです。感情自体は同一線上にあると思っています。ベリンダの性格、という意味で、そこから分岐していきますが、なるべくストレートに心がけています。
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