『イヴの時間 劇場版』 吉浦康裕監督インタビュー その1
(2009年12月) 2008年8月よりWEBアニメーションとして配信した吉浦監督の最新作。ロボットが実用されて久しく、アンドロイド(人間型ロボット)が実用化されて間もない時代の物語。
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■ 『イヴの時間』に日付は絶対描きません
AA 不思議だなと思ったのですが、あれは日本でいいんですか。
吉浦
まあ、だいたい日本ですね。
AA 時代はいつですか?
吉浦
それに関してはできるだけ設定していないんです。新聞とかテレビはかなり細かく作っているんですけれども、日付だけは絶対に書かないようにしています。遠い未来にし過ぎると日常生活における未来的ガジェットの演出が難しくなるので、日常風景はちょっとした先の未来ぐらいのつもりで描いていますね。
ただ、アンドロイド技術がその“ちょっとした未来”に実用化されるかというと、これはもう無理だなと思うしかないので、具体的な年代は設定しない方が無難だと思いました。
AA
まさにそこのところで、非常に科学が進んでいるんですけど、風景は現在の日常から借用されているところがあります。
吉浦
未来的な風景をどこまでやるか最初は悩んだんです。いまは2010年ですけど、車や道路といったものは一昔前に予想された未来には程遠いですが、情報技術だけは昔の人の予想の10倍ぐらい先をいっている。それをまとめると「ハードはあまり変わらないけど、ソフトがすごく進歩している」ということが近未来描写の前提なります。その結果、自宅や学校はあのくらいの日常風景になりました。
AA
確かにインターネットなんて想像もしなかったけど、ごくごく日常にありますね。
吉浦
逆にまだ空飛ぶ車なんてないですからね。だからリアル感は気を使いましたね。学校を描くにしても、例えば黒板が電子モニターになっていて、机に1個ずつ無線LANの中継機がある以外はそこまで変えていません。
■ 少数精鋭の制作体制 かなり無理をした
AA
話の展開からパート2があるのかなと思っていますが、それは今から織り込んでいると理解してもいいのですか。
吉浦
劇場版をやるにあたってセカンドシーズンの余地を残しつつも、劇場版を見た時に一つの物語としての完結感は出したいと考えました。
将来的にはもちろんセカンドシーズンも考えていますが、今回少人数で6本をやってみて、このまま続けるのはもう無理だなと思ったんです。複数のチームでローテーションを組むのではなく、全話数を同一のチームで作っていったのですが、やはりシリーズものをやるには少し無理がありましたね。
AA 実際に何人ぐらいで作られているものなのですか。
吉浦
作画に関しては、作画監督以外はフリーのアニメーターの方にお願いしています。1話制作時で6人、最終話だと9人に増えました。
動画、仕上げは動画会社や仕上げ会社にお願いしているので、そこは普通のアニメ会社と一緒です。それ以外の固定メンバーは少人数ですね。監督、作画監督兼キャラクターデザイン、各種デザイン兼助監督、美術監督の4人です。一所にコンパクトに集まっているので、作業範囲は実際にはゆるやかに共有しています。
AA それで2カ月で1本できてしまうというのも凄いですね。
吉浦
ただ、3話と4話の間で5カ月空いてしまったので、間に合わなかったとも言えます。
いま考えれば2ヶ月に一本は無理で当然なんですが、作り始めた当初は僕もアニメ制作に関する知識が乏しかったので、無謀にも出来るんじゃないかなと思っていました。
AA
今回をファーストシーズンとして、今回の話は全体の物語のどのぐらいにあたりますか。
吉浦
実際半分ぐらいですね。最初は12、13本で考えていたんです。それが途中で「さすがに1クールは無理だろう」ということになり、まずは最初の6本だけを作ろうとスタートしました。もちろん残りの話の構想もあります。例えば4話で出てきたカヨちゃんの話とか、まあ倫理委員会とも本格的にはまだ絡んでいませんし。
ただ、これもいつ作るのかとよく言われるんですけれども、せめてもう少し制作態勢を整えて、せめて月に1本ぐらいの間隔で配信できるぐらいの体制は整えてからと思っています。
《animeanime》
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