また、新人賞にあたる江並直美賞は、NHK紅白歌合戦の嵐の演出で評価を受けたチームラボの猪子寿之さんが受賞した。また、リージョナル賞は在日ブラジル人のためのプロジェクトBRASIL GIFU多文化共生プロジェクト(うぶすな)が決まった。
このほか大賞候補ともなった優秀が7作品選ばれている。「おさわり探偵なめこ栽培キット」( ビーワークス)、「DARK SOULS」(DARK SOULS開発チーム)、「ニコニコ生放送」(ニワンゴ)、「ニンテンドー3DS」(ニンテンドー3DS開発チーム)、「マルモのおきて」(フジテレビジョン/共同テレビジョン)、「無料通話、無料メールアプリ「LINE」」(NHN Japan)、「モテキ」(東宝/オフィスクレッシェンド)である。
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AMDアワードはデジタルメディア関連の企業・団体が集まるデジタルメディア協会が、毎年選出している。デジタルメディア業界の発展に貢献したコンテンツの制作者を表彰する。表彰対象は、映画や放送番組、ゲーム、音楽、ソーシャルコンテンツからさらの技術やサービスの仕組みまで幅広いに及ぶ。数あるデジタル関連の賞の中でも異彩を放つ。
本年は、ユーザーコミニティのなかで育まれた初音ミク、地域の住民とのコミュニーケーションから生まれた「祝!九州」キャンペーンと、インタラクティブ性の重要性が異なるかたちであらわれたふたつが主要な賞を獲得した。
「MIKUNOPOLIS in LOS ANGELES」は、4年前の第13回にもAMDアワードの優秀賞を受賞している。当時は歌声合成ソフトとして選ばれたが、今回はそこから発展した海外でのライブコンサートを対象としている。この4年間に、ソフトがより確かなキャラクターに、そして海外に広がっていったことが理解出来る。
受賞理由では、「日本発の世界的CGM型バーチャルアイドルとして海外公演を実現された実績と
さらなる世界公演の実現を祈念して」としている。海外での実績が高く評価された。
受賞者の一人で、初音ミクを開発したクリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之氏は、「一度目の受賞の時は3年以上経ってもムーブメントが続いているとは思わなかった」と初音ミクの息の長さに自ら驚きの感想を語った。そして、「初音ミクがたくさんのクリエイティブを育んで行く、世界にはばたくきぅかけになれば」と話す。
審査委員長の東京大学大学院教授の浜野保樹教授は初音ミクについて、「日本のアニメ、マンガのキャラクターは世界越えたが、(初音ミクは)それを継承する存在」と説明する。デジタルの力を利用してそれを実現し、またライブビジネスとして収益を実現したことも評価する。
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デジタルメディア協会は大賞の発表と伴に、今回の選考対象とした70余りの推薦作品の一覧も公開している。この中にはアニメーション関係も少なくない。
テレビアニメでは『青の祓魔師』、『うたの☆プリンスさまっ♪』、『gdgd妖精’s』、『TIGER&BUNNY』、『花咲くいろは』、『Fate/Zero』、『魔法少女まどか&マギカ』、映画では『けいおん!』、『塔の上のラプンツェル』が挙げられている。
さらにネットワークコンテンツでは、機動戦士ガンダムの公式サイト『GUNDOM info.』、音楽では『マジLOVE1000%』、イベントでは『マチ★アソビ』、『ニコファーレ』などアニメファンにお馴染みの名前が並ぶ。
デジタルメディア協会 /http://www.amd.or.jp/
■大賞/総務大臣賞 The AMD Grand Prize
MIKUNOPOLIS in LOS ANGELES-はじめまして、初音ミクです-
■AMD理事長賞 The AMD Chairman Award
九州新幹線全線開業 「祝!九州」キャンペーン
■ 「おさわり探偵なめこ栽培キット」
■ 「DARK SOULS」
■ 「ニコニコ生放送」
■ 「ニンテンドー3DS」
■ 「マルモのおきて」
■ 「無料通話、無料メールアプリ「LINE」」
■ 「モテキ」
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