多彩な制作アプローチ デジタルコンテンツエキスポ2009
10月22日から24日に日本科学未来館を中心として開催されたデジタルコンテンツエキスポ2009では、次世代コンテンツ技術展(ConTEX)2009のAR(拡張現実)や国際3D Fair 2009 in Tokyoの立体視などに注目が集まったが、アニメーションに関するものも少なからず見られた
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会場では、デジタルクリエーターズコンペティション2009やASIAGRAPH2009で受賞した作品の展示上映や視聴が行われていた。
また国内の主なコンテストも紹介されており、そのうちCGアニメコンテストについては、9月に京都で上映会が行われた第21回の受賞作品を視聴出来た。
シンポジウムやセミナーとしては、22日は「2000年代の個人制作アニメーションと環境変化」、「ASEAN+3諸国のCG制作」、24日は「アジアCG・アニメーション教育会議」、25日は「『ウサビッチ』の監督が語るCGワークフロー」、「アニメーション制作におけるモーションキャプチャーの存在」、「最新3Dコンピュータグラフィクス映画『ホッタラケの島~遥と魔法の鏡~』にみる演出論と制作手法をめぐる葛藤と技術的勝算」などである。
『ウサビッチ』の監督が語るCGワークフロー」では、『ウサビッチ』の監督であるカナバングラフィックス代表の富岡聡氏が、絵コンテなどのメイキングやプロデューサーとのやりとりなどを面白おかしく語っていた。
今後の展開として、東京国際アニメフェア2009で発表した『やんやんマチコ』や10年前に自主制作した『SiNK』の最新動向も伝えられた。
一方、高精細映像を追求している同時開催の第2回4Kデジタル映像祭でもトピックがある。第2回4Kデジタル映像祭では、月探査衛星「かぐや」の「The Moon in Google Earth 『SELENE/かぐや』」や小惑星イトカワから帰還中の「はやぶさ」の映画「『HAYABUSA』のメイキング~いかにして4K映像を作ったか~」など、基本的には鮮明なCG映像の紹介となっている。
しかし「超高精細・大画面の特徴を最大限に生かすアニメーション表現~世界初の4Kドローイングアニメーション『塵芥集』のワークフロー~」では、それらとは異なるアプローチが試みられている。作者の早川貴泰氏は手描きの特性を生かし、解像度がフリーであるベクターを介した解決法を示している。
2000年代の個人制作アニメーションと環境変化」では、そうした様々な事例や問題点も前提としていた。紹介された作品の制作手法もさることながら、そうした多岐に渡る活躍のフィールドにも触れられており、1つのキーワードではひと括りに出来ない多様さが見て取れた。
DIGITAL CONTENT EXPO /http://www.dcexpo.jp/
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2000年代の個人制作アニメーションと環境変化 紹介作品
『ioCI』/『ガソリンマスク』(サンプル) 神風動画
『Chaos of Fenia』(予告編) 伊藤国臣
『BIBLIOMANIE』(予告編) 藤田純平
『音のおもいで』/『雨の日は、何色?』 わたなべさちよ
『公園一日』 竹内泰人
『熱血宇宙人』 山元準一
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