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「ポニョはこうして生まれた。」は、2008年に公開された宮崎駿監督の劇場アニメ『崖の上のポニョ』の制作過程をその最初から2年半に及びドキュメンタリーで追ったものである。映像はNHKの特別番組としても放映された。
それを今回、その膨大な映像を新たにまとめおよそ12時間32分のDVDとBlu-Ray Discとして12月8日に発売する。今回のイベントは、この全編を一挙に披露する超ロングランの上映会である。
また、特別試写会には『崖の上のポニョ』のプロデューサーである鈴木敏夫氏のトークイベントも設けられた。12時間半以上という異例の長編ドキュメンタリーの制作意図などを語った。
鈴木プロデューサーによれば、この作品は「宮崎駿といえども、作品は誰かと一緒に作るものなのだ」ということを伝えるものだ。ドキュメンタリーを制作したNHK・荒川格ディレクターと宮崎監督の対話を通じて、ものを作るプロセスを知ることが出来るという。クリエイターに対しても、ただ、ぼーっと観ていては役に立たない、観る人次第で面白いものになると話す。
イベントでは、学生からの質問コーナーも設けられた。しかし、クリエイターを目指す学生だけに、クリエイティブの本質に関する問いも多かった。
鈴木プロデューサーが、じっくりと考えながら答える場面も見られた。例えば、映画とアニメーションの違いに聞かれると「「アニメーションが先にあり、そのいちジャンルがライブアクション(実写)」という言葉もある」と語る。「最初から映画を作る仕事をしたくその手段がアニメーション、アニメーションで何を作るかが大事」と返した。
トーク終了後には、『崖の上のポニョ』の映画の中で出て来たラーメンを再現し、鈴木プロデューサーと学生による試食会も行われた。試食会では鈴木プロデューサーが、上映された「ポニョはこうして生まれた。」の感想を学生たちに積極的に聞く様子が印象的だった。
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また、トークイベント後の取材では、鈴木プロデューサーが今後のスタジオジブリの作品展開について語った。多くのジブリファンが楽しみにしているスタジオジブリの次回作は、新人監督によるものだと述べた。
すでに絵も描き始めているとしているが、詳しい内容は12月に発表する予定と多くを語らなかった。スタジオジブリの新作発表は、従来から12月に行われることが多く、今年も大きな発表が期待出来そうだ。
一方で、宮崎駿監督の次回作についても、「当然進んでいる。死ぬまでやるでしょう」と監督が意欲的に取り組んでいる様子を語った。ただし内容については、いろいろ変わるとし、まだ確定していないという。
実際に『崖の上のポニョ』のあと、1年間進めていた企画を止めたともいう。また、作品の公開については、あと4年後ぐらいでは?とこちらもまだ確かなかたちにはなっていないようだった。
「ポニョはこうして生まれた。~宮崎駿の思考過程~」
2009年12月8日発売
/http://wdshe.jp/ghibli/special/lineup2009/umareta.jsp