おもちゃ大賞は、優れたおもちゃを評価することで玩具業界の感性を刺激し、業種の枠を越えた玩具商品開発を促すことを目的に財団法人日本玩具協会が今年から開催する。
授賞式で挨拶に立った日本玩具協会会長の高須武男氏は、「玩具の生産が中国をはじめとする海外に移り、企画・開発力が低下するなか、玩具感性に富んだ若い人の励みとなる賞を考えて創設した」と語った。
おもちゃ大賞の対象となる商品は、2007年10月以降に発売され、さらに2008年9月までの発売を予定している玩具である。
共遊玩具部門、トレンディ・トイ部門、ハイターゲット・トイ部門、ベーシック・トイ部門、イノベーション・トイ部門の5つで審査が行われる。今回は第1回にもかかわらず、応募総数は365点に及んだ。

受賞結果は、共遊玩具部門ではセガトイズの「おみせでおかいもの おしゃべりいっぱいアンパンマンレジスター」が選ばれた。視覚に不自由を持つ子どもでも楽しめる点が評価された。
時代のキーワードを捉えた話題性の高い玩具トレンディ・トイ部門は、バンダイの「∞にできるシリーズ(∞プチプチ・∞プチプチぷち萌え・∞エダマメ)」である。また、大人も楽しめるハイターゲット・トイ部門はタカラトミーの「マイクロスロットカー Owner's ベーシックセット」だった。
「∞にできるシリーズ(∞プチプチ・∞プチプチぷち萌え・∞エダマメ)」は、梱包材の「プチプチ」が何度でもできるキーチェーンシリーズ。2007年秋からの発売以降、230万個を発売したビッグヒット商品である。受賞の理由は、発想のユニークさと消費者に与えたインパクトにおもちゃの本質があったとされた。
「マイクロスロットカー Owner's ベーシックセット」は、1/87スケールのスロットカーである。A3サイズのコースでレースを楽しむことができるという優れものだ。大人に心豊かなひとときを感じさせ、新たな市場の可能性を感じさせた点が評価された。
ベーシック・トイ部門は、遊びを通じて子どもの健やかな成長を助ける玩具の部門。各社のメイン商品が揃い応募点数は100点におよんだ。その中で受賞に輝いたのは「トミカ びゅんびゅんサーキット」(タカラトミー)。トミカが走る爽快感、迫力を伝えるサウンドの臨場感などが評価された。
新技術を使った玩具イノベーション・トイ部門は、低価格で簡単にテレビに繋ぐことができるデジタル顕微鏡「アイクロップス」(バンダイ)である。
大賞受賞作品と最終選考にノミネートした優秀作品は、総出展数3万6000点の玩具が展示される「東京おもちゃショー2008」で披露される。
開催は6月19日から22日まで東京ビッグサイトで、19日と20日はビジネスデー、21日・22日は一般公開日となる。入場料は無料となっている。
東京おもちゃショー2008 /http://www.toys.or.jp/toyshow/
