やっぱり3作品? アカデミー賞アニメーション部門候補作(1/10)
米国の複数のアニメーション情報サイトが、2006年のアカデミー賞長編アニメーション部門の候補作がこれまで思われていた5作品でなく3作品になると報道している。これは、フランス映画の『Arthur and the Invisibles (Arthur and the Minimoys)』を巡る混乱のためであ
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これにはまず、アカデミー賞長編アニメーション部門のノミネート作品は、予備選考作品が16以上なら5作品、15以下なら3作品という映画芸術科学アカデミーのルールが前提にある。今年の予備選考作品は16作であるためノミネートは5作品、しかし1作でも選考対象資格がなくなると3作品に減るとされていた。
このため2006年末までにロサンゼルス地区で商業公開しているとの条件を満たすため、年内公開が危ぶまれていた『パプリカ』と『Arthur and the Invisibles』が相次いで年内の限定公開を行なった。これでアニメーション業界の関係者は、今年は5作品と喜んでいたが、思わぬ事態になっている。
それは業界関係者の中から、『Arthur and the Invisibles』が、アニメーション映画でないとの指摘が相次いでいるためである。同作はフランスの巨匠リック・ベンソン氏が手掛けており、実写とCGアニメーションの融合が話題を呼び、フランスでは、現在大ヒット作になっている。
しかし、『Arthur and the Invisibles』が、映画芸術科学アカデミーがアニメーション作品と認める全作品の75%以上がアニメーション映像とういうルールを明らかに満たしていないと指摘されている。
アカデミー賞を運営する映画芸術科学アカデミーはこれまでのところ何の動きもなく、確定情報が出ていない。しかし、一部のメディアは既に映画芸術科学アカデミーはこの事実を認めて、ノミネートを3作品に減らす意向だとしている。
こうしたノミネート作品数の減少で、一番影響を受けるのは誰なのだろうか。業界情報サイトひとつICv2は、それが日本の今 敏監督の作品『パプリカ』だと指摘する。同サイトはノミネート作品が3作に減ることで、数々の大作が登場した2006年のアニメーション界で『パプリカ』がノミネート作品に勝ち残れるチャンスが極めて小さくなったとする。
/映画芸術科学アカデミー アカデミー賞公式サイト
《animeanime》