ホラーが大の苦手な私も、これだけは見てしまった! 「光が死んだ夏」怖いのに目が離せないワケ【夏休み特集】 | アニメ!アニメ!

ホラーが大の苦手な私も、これだけは見てしまった! 「光が死んだ夏」怖いのに目が離せないワケ【夏休み特集】

海やプール、花火にお祭りなど、開放的で爽やかな風景が思い浮かぶ夏の風物詩として、もうひとつ欠かせないのが“ホラー”。この記事では「ホラーが大の苦手」な筆者でも思わず引き込まれてしまったアニメ『光が死んだ夏』の魅力を紐解いていく。

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TVアニメ『光が死んだ夏』第7話「決意」場面写真
TVアニメ『光が死んだ夏』第7話「決意」場面写真 全 7 枚 拡大写真

海やプール、花火にお祭りなど、開放的で爽やかな風景が思い浮かぶ夏休み。そしてもうひとつ、夏の風物詩として欠かせないのが……そう、“ホラー”だ。

とはいえ、私はホラーが大の苦手。ゾンビの大群から逃げ回ったり、巨大なサメと戦ったりするような「サバイバルホラー」や「パニックホラー」にはまだ耐性があるが、「何かここ……気味悪くない?」と肝試しのような雰囲気が漂う「Jホラー」は苦手で、短い広告でも悲鳴をあげるほどである。

そんな私でも夢中で見てしまったホラーアニメがある。それが『光が死んだ夏』だ。

『光が死んだ夏』キービジュアル

『光が死んだ夏』は「ヤングエースUP」にて連載中のモクモクれんによる青春ホラー漫画。ごく普通の男子高校生・よしきが、幼なじみで故人の忌堂光を模倣する謎の存在・ヒカルとの生活の中で、身の回りに起こるさまざまな怪事件を体験する姿が描かれる。

2025年7月より、CygamesPicturesが制作を手掛け、辻中佳紀役を小林千晃、ヒカル役を梅田修一朗が務めたTVアニメの放送がスタート。映像と音響によって生み出される恐怖感や、先の読めないストーリーが大きな反響を呼び、第2期の制作も決定している。

ホラーが苦手にもかかわらず本作を見ようと思ったきっかけは、ティザーPVの最後に流れた「お前さ、やっぱ光ちゃうやろ」というセリフ。「え……じゃあ幽霊?自我持ってる妖怪?何なの……?」と続きが気になって仕方なくなり、いわゆる「怖いもの見たさ」で視聴し始めた。

本編の中には「ヒィッ……」っと背筋が凍るシーンが多々あり、時には目を逸らしてしまうことも。しかしそれ以上に、作品全体を包む映像の空気感が印象に残った。

舞台となるのは、とある山間の集落。緑豊かな自然や夏の日差し、学校、昔ながらの住宅など、本来なら爽やかに感じるはずの風景が映し出されているにもかかわらず、映像は終始湿り気を帯びている。怪異や幽霊など恐ろしいものがはっきり映っていないシーンでも、「何かがおかしい」という違和感を覚えるのだ。

アニメ『光が死んだ夏』場面カット(C)モクモクれん/KADOKAWA・「光が死んだ夏」製作委員会

この不気味な空気感の正体が気になり、「KADOKAWAanime」公式YouTubeチャンネルのメイキングシリーズ<ホラー編>を見てみることに。それによると本作は、雰囲気や間の取り方で恐怖を演出する「邦画的なホラー」を意識して制作されていたという。

大きな音や派手な演出で驚かせるのではなく、日常の風景や空気そのものに違和感を忍ばせる。明るい昼間や怪異が映っていない場面でも、不穏さを感じさせる映像づくりが行われていたのだ。

また、本作のJホラー的な雰囲気をさらに強めているのが、山に囲まれた田舎町という舞台設定だ。夏になるとよく「〇〇村」といったタイトルのホラー映画を見かけるが、『光が死んだ夏』も同じく「フォークホラー」の側面を持っている。

よしきとヒカルが暮らす場所には、山に祀られていたという「ノウヌキ様」に対する信仰や、豊作や疫病退散のために人の首を捧げていたという歴史がある。現実に存在する村がもれなく怖いという意味ではないが、人里離れた閉鎖的な集落には、独自の風習やその土地でしか通用しないルールが存在するのではないかと想像してしまう。

TVアニメ『光が死んだ夏』第7話「決意」場面写真

そして『光が死んだ夏』の場合は、集落の中でも、言い伝えや風習、歴史についての知識に差があるように感じられる。「村の大人たちは何を知っているのか?」「光の正体は?」「普通のおばちゃんに見える暮林さんは、実は異能持ち?」など謎が随所に散りばめられているため、ひとりでお風呂に入るのが不安になるほどの恐怖を感じつつも、その先が気になって続きを見てしまうのだ。

不気味なのにどこか美しい映像と、真相を知りたくなるミステリー要素。その両方があるからこそ、本作はホラーが苦手な私でも見続けられたのだと思う。

爽やかで楽しくて、笑顔が弾ける夏の裏側にある“じっとりとした空気感”を味わいたい人は、ぜひ『光が死んだ夏』に触れてみてほしい。

■TVアニメ『光が死んだ夏』概要
【キャスト】
辻中佳紀:小林千晃
ヒカル:梅田修一朗
田中:小林親弘
暮林理恵:小若和郁那
山岸朝子:花守ゆみり
巻ゆうた:中島ヨシキ
田所結希:若山詩音

【スタッフ】
原作:モクモクれん(KADOKAWA「ヤングエースUP」連載)
監督・シリーズ構成:竹下良平
キャラクターデザイン・総作画監督:高橋裕一
ドロドロアニメーター:平岡政展
プロップデザイン:應地隆之介
サブキャラクターデザイン:渡辺舞、西願宏子、長澤翔子
美術設定:多田周平、高橋武之、曽野由大
美術監督:本田こうへい
色彩設計:中野尚美
色彩設計補佐:越田侑子
3D監督:中野祥典
撮影監督:前田智大
2Dデザイン:永良雄亮、津江優里
編集:木村佳史子
音響演出:笠松広司
音響制作:dugout
音楽:梅林太郎
アニメーション制作:CygamesPictures

【楽曲情報】
オープニング主題歌:Vaundy「再会」
エンディング主題歌:TOOBOE「あなたはかいぶつ」

(C)モクモクれん/KADOKAWA・「光が死んだ夏」製作委員会

《堀めぐみ》

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