TBSホールディングスグループのアニメ・IP事業を牽引するSAND Bが、アニメ作家の安田現象が所属するゼノトゥーンの株式51%を取得し、子会社化することがわかった。TBSは、中期経営計画「TBSグループ 中期経営計画2026」のEDGE戦略においてアニメ事業を成長領域の核と位置づけており、これを機にIP創出体制を本格的に拡大していく。
ゼノトゥーンは、「アニメで世界をハックする」をミッションに掲げる、クリエイター主導の制作体制と最新テクノロジーを融合させた次世代型アニメスタジオだ。SNS総フォロワー数630万人超を誇るアニメ作家で『メイクアガール』などを手掛けた安田現象が率いる3DCGアニメスタジオや、アニメクリエイター主導のマルチスタジオネットワークの構築により、SNSを起点としたショートアニメからTVシリーズ、劇場版まで、従来の制作スキームにとらわれない効率的な制作手法でのIP開発を行っている。
世界的に拡大を続けるアニメ市場は、日本発コンテンツがグローバルにおいて競争優位性を発揮できる重要な領域である。TBSグループはこれまで、ドラマ・映画などの実写領域において強固なブランドと実績を築いてきたが、アニメ領域における独自の制作基盤構築についてはさらなる進化の余地があった。今回の取り組みは、TBSが自らIPを創出し世界へ展開する「IPカンパニー」への体制構築を加速させるものであり、ゼノトゥーンの参画はその中核を担う戦略的投資となる。
またSAND BはIP開発をさらに加速させるべく、2027年度中を目途に、ゼノトゥーンとTBSグループ内の既存アニメスタジオで7月に『魔法少女リリカルなのは EXCEEDS Gun Blaze Vengeance』の放送開始を控えるSeven Arcsとの経営統合も検討している。
Seven Arcsが長年培ってきた高品質なTVシリーズ・劇場版の制作能力と、ゼノトゥーンの従来の制作スキームにとらわれない効率的な制作手法でのIP開発ノウハウを融合させることで、企画から制作までを完結させる「IP創出エンジン」へと進化させる構えだ。
TBSグループは今後、ゼノトゥーンの効率的な制作手法によるアニメIP開発力、グローバル市場におけるプレゼンス、そしてグループが保有する放送以外の多面的な展開(PLAZA、赤坂エンタテインメント・シティ等)を掛け合わせ、国内のみならずグローバル市場を席巻するIPを連続的に、創出する世界標準のコンテンツエコシステムを構築していくとした。
以下、コメント全文掲載
株式会社TBSホールディングス 代表取締役社長・阿部龍二郎

この度、ゼノトゥーン社の皆さまをTBSグループの新たな同志としてお迎えできますことを、心より嬉しく思っております。
鋭敏なる感性と自在なる創造性を有するゼノトゥーン社と歩みを共にすることは、既存の常識や枠組みに揺さぶりをかけ、新しい時代のエンタテインメントを切り拓くであろうと確信しております。
私たちが推進する成長戦略において、アニメーション事業は極めて重要な中核領域です。世界中の人々の感情を動かし、国境を越えて届く“IPの力”こそ、これからのTBSグループの未来を形づくる重要な原動力であると考えております。
この新たな結びつきを機としてTBSグループは、より豊穣なる物語を世界へ届ける企業へと進化してまいります。願わくは、私たちの新たなる挑戦に、ご期待いただければ幸甚に存じます。
株式会社ゼノトゥーン代表取締役CEO・川瀬好一

この度、TBSグループの一員として新たなスタートを切ることができ、大変光栄に思っております。
ゼノトゥーンはこれまで、「アニメで世界をハックする」というミッションのもと、従来の資金調達・制作・流通の枠組みにとらわれないIP創出に挑戦してまいりました。
今回のパートナーシップにより、TBSグループが有する強力なメディアネットワーク、資本力、そして多様な事業基盤と、当社のクリエイティブおよび開発力を掛け合わせることで、これまでにないスピードとスケールで世界市場に挑戦できると確信しております。
日本発IPの新しい成功モデルを確立し、グローバルで戦えるコンテンツを継続的に生み出してまいります。
安田現象監督

TBSグループ様との今後の取り組みは、自分たちのクリエイティブの可能性を大きく広げる機会だと感じています。
これまで個人発・SNS発で積み上げてきた表現やIPの作り方を、より大きなスケールで社会に届けられる環境は、アニメ作家・安田現象スタジオ監督として非常に刺激的です。
Seven Arcsをはじめとする歴史ある制作スタジオとの協業により、新しい作品づくりに挑戦していきます!



