「ヒプマイ」ミリしらが沼った!? 映画「ヒプムビ」インタラクティブ映画を体験してみた!とりあえずアーイ!! 【レポ】 | アニメ!アニメ!

「ヒプマイ」ミリしらが沼った!? 映画「ヒプムビ」インタラクティブ映画を体験してみた!とりあえずアーイ!! 【レポ】

映画『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』が絶賛公開中。日本初のインタラクティブ映画とは? ファイナルディビジョン・ラップバトルの勝敗は観客に委ねられた――!

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映画『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』場面写真(C)ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Movie
映画『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』場面写真(C)ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Movie 全 28 枚 拡大写真

映画『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』が絶賛公開中。日本“初”となる観客参加型の「インタラクティブ映画」での上映が話題になっています。そんな前代未聞のアニメ映画を見逃すわけにはいかない!とアニメ!アニメ!編集部も大注目。そのイン…インタ…インタラララライブ?を劇場で体験してみました。

(C)ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Movie

■まず「ヒプノシスマイク」を知ってる?

音楽から始まり、アニメ、コミカライズ、舞台、そして映画と多くのメディアミックスを展開してきた『ヒプノシスマイク』、通称『ヒプマイ』。そんな人気コンテンツをアニメメディアの編集部なら知らないはずがない! まだプロジェクトが発足して間もない頃、インタビューに向かった編集部員がラップセッションしてもらうという謎めいた企画も行っていました。


キャラクターは木村昴さん演じる山田一郎をはじめ……あれ、12人ぐらいだった気がするのにキービジュアルに21人もいる!? いつの間に増えたんだ……。しかも、山田以外、名前の漢字が難しすぎて読めないぞ……。

2017年から始まって7年目を迎えるということで、情報が追えてない部分も少々あることが発覚……。でもとにかく、日本初のインタラクティブ映画を体験した~~~~い!
それに、アニメ作品なら冒頭にフルネームを名乗るモノローグがあるのが定石。本編を見て学んでいくことに決め、ほぼミリしらで劇場へ向かいました。

※以下の本文にて、本テーマの特性上、作品未視聴の方にとって“ネタバレ”に触れる記述を大いに含みます。読み進める際はご注意下さい。

■スマホの電源は切らないでOK!? ドキドキ体験が始まる!

本作で描かれるのはファイナルディビジョン・ラップバトル。『ヒプマイ』史上初の映画化であると同時に、“ファイナル”と謳われているのです。そして、物語のラップバトルの勝敗を決する投票を劇場の観客が行い、結末が分岐していきます。
投票は自分のスマホで行うとのこと。アプリをダウンロードする必要があるので、事前にダウンロードしておくとスムーズでいいでしょう。ダウンロードしたら、スクリーンに出てくるQRコードを読み取り、アプリを開いたまま放置。いつもの映画鑑賞の所作とまったく違うことが違和感ですし、充電の減りも気になるところ。携帯充電バッテリーは持って行ったほうが安心ですね。

そして映画上映がいよいよスタート! 暗転すると周りがチカチカと光り始め……あ、リングライトだ! 赤、青、黄と色とりどりな空間に。皆さん“推しディビジョン”がいるということで、ミリしらは私だけでしょうか……。アウェイを感じつつも、カッコいいBGMに胸が高鳴っていきます。

冒頭はディビジョンごとにフィーチャーされ、名前の読み方がきちんと把握できるほか、グループの特性、メンバー同士の関係性がパッとわかりました。

イケブクロディビジョン→喧嘩するほど仲がいい兄弟、ヨコハマディビジョン→いかつい兄貴グループなどとすぐにイメージが湧いてきました。
どのキャラクターもカッコよかったり、かわいかったり……動きも多く、その動きが“彼ららしさ”を演出していることも感じられます。

そして、ミリしらながら聞いたことある楽曲「ヒプノシスマイク -Division Battle Anthem-+」が! メンバーひとりずつがラップしていくオープニング映像です。ライブにもよくある冒頭のメンバー紹介って、とても気持ちがわくわくしてきますよね。本作は応援上映形態でもあるので、客席からは「アーイ!」という掛け声も聞こえてきました。客席も温まっていき、私も身体が自然とリズムを取ってしまいます。ただ、手をどのように振ればいいのかわからずじまい……とりあえずアーイ!

◆ラップバトル会場へ! 観客として盛り上がろう

場面は変わり、ファイナルディビジョンラップが開催される会場へ。バトルの流れは、1stステージ、2ndステージ、ファイナルステージの3つを経てチャンピオンが決まるとのこと。エンディングは7通り、全上映パターンは48通り、とゲームのようなやり込み要素が仕組まれているではありませんか……。推しディビジョンの優勝を見るのも楽じゃないかもしれません。

会場はかなり広く、ステージもコンサートのようにメインステージと花道があります。登場の仕方もポップアップでアイドルみたい!と思いきや現実世界よりかなり勢いがよく、めちゃめちゃ高く飛んでいる人も(笑)。アイドルのライブを見ている気分でいましたが、ピリピリとした空気を醸しだす面々。実は国の未来をかけたかなり深刻なバトルだったことにようやく気付きました。

(C)ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Movie

バトルが始まると握ったマイクが光り出し、マイクが変形していき、後ろにスピーカーが顕現。すごい、魔法少女みたい! ガチガチのディスりあいラップバトルが展開されるのかと覚悟を決めていた筆者は、突然の女児アニメのような展開に思わずドキドキ。マイクの形もさまざまで、本当にマイクなのか?と疑いたくなるものも。スピーカーも「このキャラクターはこういうのが好きな性格なんだ」とわかる個性豊かなバリエーション。ひとつひとつの演出も凝っていて、バトルへの高揚感を誘います。

一番気になったマイクは神宮寺寂雷のもの。彼は天才医師とのことで、何やら医療機器めいたものがぶら下がっているように見えます。なかなか物騒で怖い……。

スピーカーも、ミサイルだったり招き猫だったり、なんでもスピーカーになるんですね。スピーカーのモーションもみどころのひとつと言ってもいいほどこだわりを感じます。碧棺左馬刻のスピーカーは「あ、スカルとか好きなんだ」と妙に納得していると、“俺様”のような動きもあって、左馬刻らしさがあふれています。また、同じくスカルを使用したスピーカーの人物ももうひとり。そういった関係性の匂わせもおもしろいです。

初戦はイケブクロ・Buster Bros!!! VS ナゴヤ・Bad Ass Temple。「Last Man Standing」という、1曲目にふさわしい力強さと軽快なテンポが心地よい楽曲。今までいた会場から一転、仮想空間のような場所に移ったり、文字として浮かび上がるリリックがキャラクターたちにぶつかったり、なんとスピーカー同士がぶつかりあっていたり……文字にすると何が起こってるんだ?と思いますが、視覚的にも音楽的にも「バトル」を楽しめるハイブリッドな映像体験でした。

続く2戦目はヨコハマ・MAD TRIGGER CREW VS オオサカ・どついたれ本舗。「Out of Harmony」は、重厚に響くベース音とお祭りのようなにぎやかさが同居した、表裏一体を再現したような楽曲。歌詞にもある「地獄へともに行ける仲間」「天下を取りに行ける仲間」と対極にあるグループの戦いに目が離せなくなりました。

(C)ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Movie

そして3戦目のシブヤ・Fling Posse VS シンジュク・麻天狼による「Stick To My Mic」。こちらはポップな曲調で、聞きながらスキップして街へ出かけたくなるようなさわやかな1曲。楽曲とは裏腹に、何やら深い因縁がありそうな神宮寺寂雷と飴村乱数のやりとりも気になりました。2人が仲良くする姿まで見届けたい!

(C)ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Movie

この3曲を見届ける間、3回の投票が行われました。各投票の時間はわずか数十秒。曲の余韻に浸る間もなくせかせかと投票を行う客席。結果まであっという間ですが、毎回ドキドキしてしまいます。
この投票でルートは分かれていき、ディビジョンが勝ったとき、負けたときでセリフは変わっていきます。推しを勝たせたいという気持ちはありつつも、オタクならシュンとしながら去っていく推しも見たくなってしまうのでは?と思いました。

(C)ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Movie

私が見た回では、どついたれ本舗が負けていましたが、負けた瞬間膝から崩れ落ちていく様に“大阪風味”を感じ、負けてもリアクションからおもしろさを見いだせると思いました。また、不当な賭けをギャンブラーに申し込まれたジャパニーズサラリーマンが不憫すぎて、なんとも勝ってほしかったです。

2ndステージはディビジョンごとの楽曲になりますが、3ディビジョン敗戦しているため聞けるのは勝者の3ディビジョンのみとなります。先ほど、負けたリアクションも楽しめるというふうに書きましたが、負けたら推しの曲が聞けなくなるのは心底悔しいのでは?と改まりました。

というのも、私が聞けた3曲がどれも素晴らしかったからです。絶対あとの3曲もめちゃめちゃいい曲に決まってる! そのときの私は、強欲の壺のような表情になっていたと思います。

チョイ悪×不思議な世界観がラッパーの“MVっぽい”イケブクロ・Buster Bros!!!の「Three Kings」。横浜の風を感じたヨコハマ・MAD TRIGGER CREWの「Choice Is Yours」。3人の掛け合いが耳に馴染むシティポップなシブヤ・Fling Posseの「バラの束」。それぞれのディビジョンのよさをこれでもか!と詰め込まれた楽曲であることがリリック一節一節から伝わってきます。ここで、なぜ投票して勝敗をつけなければならないのだろうと、この「インタラクティブ映画」のシステムをひっぺ返したい衝動も生まれてきました。

鑑賞後、すぐさま聞けなかったディビジョンの曲を調べたのは言わずもがな。公式YouTubeにアップされた映像を見て、この曲もスクリーンで見なくては!と心に誓いました。
楽曲アーティストも照らし合わせて確認し、ラップに疎い筆者でも、飄々たる豪華な方々が制作していることがわかりました。KREVA、HAN-KUN(湘南乃風)、Creepy Nutsといったヒット作を生み出してきたアーティストの力があることはもちろんですが、さらに作品の世界やキャラクターの要素を落と込んだ作り込みにも興味がわきました。残念ながらミリしらの私には解釈が追い付かない部分がありますが、「このセリフがリリックに出てくるのはなぜ?」とどんどんキャラクターたちを深掘りしたい気持ちに駆られました。

2ndステージの投票も終わると、ラスボスであろう中王区が登場します。ここで初めて女性チームの登場となりましたが、なんだか一番強そうな圧を感じました。軍服のような衣装で威厳が漂いますが、ノリノリでラップしている姿はギャップがあってかわいく見えてきました。

最後の投票が終わり、エンディングへ。今回のチャンピオンに輝いたディビジョンは割愛しますが、絶対に7通りの優勝を劇場で見届けたいと思います。いつ、どこで、誰が見ているかなど運次第でルートが変わるので制覇は難しいところですが、なんと公式で劇場ごとの投票結果をまとめているではありませんか! 助かる~~! やはり劇場ごとに優勝が多いディビジョンもあるようですので、ぜひ参考にしたいですね。

では、そろそろ劇場に向かわなければいけないのでこのへんで。


『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rhyme Anima

(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)


映画『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』
2025年2月21日(金) ROADSHOW!
●CAST
Buster Bros!!!
山田 一郎:木村 昴
山田 二郎:石谷春貴
山田 三郎:天崎滉平(崎はたつさき)

MAD TRIGGER CREW
碧棺 左馬刻:浅沼晋太郎
入間 銃兎:駒田 航
毒島 メイソン 理鶯:神尾晋一郎

Fling Posse
飴村 乱数:白井悠介
夢野 幻太郎:斉藤壮馬
有栖川 帝統:野津山幸宏

麻天狼
神宮寺 寂雷:速水 奨
伊弉冉 一二三:木島隆一
観音坂 独歩:伊東健人

どついたれ本舗
白膠木 簓:岩崎諒太
躑躅森 盧笙:河西健吾
天谷奴 零:黒田崇矢

Bad Ass Temple
波羅夷 空却:葉山翔太
四十物 十四:榊原優希
天国 獄:竹内栄治

言の葉党
東方天 乙統女:小林ゆう
勘解由小路 無花果:たかはし智秋
碧棺 合歓:山本希望

●STAFF
原作・音楽プロデュース:EVIL LINE RECORDS
キャラクター設定原案・世界観設定:EVIL LINE RECORDS・百瀬祐一郎
監督:辻本貴則 ※「辻」はいってんしんにょう
脚本:百瀬祐一郎
キャラクターデザイン:Kazui
アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
配給:TOHO NEXT
製作:ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Movie 製作委員会

(C)ヒプノシスマイク-Division Rap Battle- Movie

《スーサイド・モモ》

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