2025年2月21日より公開となる『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』は、スクリーン上で繰り広げられるラップバトルの勝敗が劇場内の観客投票によって決まる、劇場映画としては日本初となる観客参加型のインタラクティブ映画。筋書きのないストーリーで駆け上がってきた本作が日本映画史上、誰も踏み込めなかった世界に新たな一歩を踏み出す記念すべき作品かつ、最後のディビジョン・ラップバトルが行われる舞台となる。
アニメ!アニメ!では、シンジュク・ディビジョン<麻天狼>の伊弉冉 一二三役・木島隆一、観音坂 独歩役・伊東健人にインタビュー。作品の印象のほか、『ヒプマイ』プロジェクト発足から7年の間で育まれた“麻天狼キャストの関係性”も聞いた。
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[取材・文=米田果織 撮影=Ayumi Fujita]
■勝敗は観客に委ねられた!『ヒプマイ』ついに最後の戦いへ―
――『ヒプマイ』初の映画化となる本作。最初にこのお話を聞いたとき、どう思われましたか?
木島:これまでさまざまな展開を見せてきた『ヒプマイ』が、映画化してなかったことが不思議ですよね。ライブをライブビューイングという形で劇場上映していたので、「あれ、まだ映画化してなかったんだっけ?」となりました(笑)。キャラクターたちの生き生きとした表情を、やっと劇場の大スクリーンでお見せできることがすごく楽しみです。
伊東:実は、映画化を知らされたのは数年前なんですよ。TVアニメ第2期(2023年10月クール)より前に聞いていて、さらに“ファイナルバトル”と銘打つことになると聞いてしまったので、なんだか複雑な気持ちですよね(笑)。
――声優陣にはそんなに早い段階で知らされていたのですね。
伊東:はい。さらに、映画のアフレコをしたあとに、1つ前に公開されたボイスドラマを録ったこともあって、時系列が逆になっていて「うれしい」や「寂しい」を感じる暇もなくて……。ただ、ずっと前から「『ヒプマイ』のエンディングを見てみたい」と思っていました。こういったコンテンツって、しっかりエンディングまで描かれることってあまりないじゃないですか。アニメ作品にしても、声優が最後まで関わる作品はそんなに多くありません。その中で、スタートからエンディングまで関われることはとても珍しく、うれしいことです。
木島:そういう意味でも、劇場で物語のラストを皆さんにお届けできることは、特別なことかもしれないですね。
――劇場映画としては日本初となる観客参加型「インタラクティブ映画」となります。実際に映画をご覧になってみていかがでしたか?
木島:僕が参加した試写会では、チュウオウ・ディビジョンが優勝しました(笑)。
伊東:複雑~(笑)!
木島:その回の視聴層が中王区のファンが多かったのかな(笑)? そこにいる客層によって導かれるルートが変わるって、すごくドキドキしますよね。僕自身、自分の心臓の音がわかるくらいでした。隣の人に聞こえているんじゃないかと、ヒヤヒヤもしました(笑)。
伊東:僕はまだ劇場では見られていないのですが、システムのことを聞いて「すごいことをやるな」と。見たいエンディングが見られない可能性があるってことですよね?大人数が入る大劇場ほど不確定要素も大きくなるわけじゃないですか。本当に観たいものに辿り着くかわからないって、難しい映画ですよね(笑)。
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――これまで、映画以外のインタラクティブ作品に触れた経験などはありましたか?
伊東:舞台を観たことがあります。そのときは、スポーツ観戦しているような感覚になりました。スポーツだって、最後まで勝敗はわからないじゃないですか。僕は野球が好きなのですが、応援しているチームが勝ったらうれしいし、負けると「チクショー!」と悔しい気持ちになるし。
木島:試写で観たときは、本当にそれと同じ気持ちになりました。間違いなく、これまでアニメを観ていて感じたことのない感情を味わえると思います。
――勝ち進んだディビジョンのみが披露できる新曲もあります。それを聴けない可能性があるのも、酷なものですね……。
木島:そうなんですよ! 試写でシンジュクの曲を聴けていないんですよ!!!
伊東:(笑)。劇場でしか聴けないことはなく、配信などで聴けるとは思いますが、やっぱりストーリーの流れで聴きたいですよね。
――アフレコに関しては、普段と違う収録方法だったりしたのでしょうか?
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木島:不思議なのですが、まったく変わらない収録だったんですよね。いつも通り、和気あいあいとアフレコしました。
伊東:全48ルート、7つのエンディングがあるということで、時系列が巻き戻るたびに気持ちを作り直さなければいけないのは、今回ならではだったと思います。
木島:1日の中で何度も勝ったり負けたりすることはないので、なかなか面白い作業でした(笑)。
■7年間で変化したラップへの向き合い方…そして麻天狼キャストの関係性
――新曲の印象や、レコーディングについても聞かせてください。
木島:「BLESS YOU」はとてもしっとりとした楽曲ですよね。ファイナルに合わせてほかのディビジョンもそうなのかなと思って聞いてみたら、すごくオラオラしていて驚きました(笑)。それと同時に、「麻天狼ってこうだよな!」と確信しました。
伊東:僕もです。楽曲に緩急を織り交ぜてくるのがシンジュクスタイルだなと、あらためて思いました。
木島:歌っているときに先生(神宮寺 寂雷)の過去の写真も出てきて、心の部分もしっかり描き、曲中でも表現されるのが、大人のディビジョンという感じがします。
伊東:「威風颯爽」の地続きになっているような気もして、たくさん戦ってきたけれど、行き着く先の麻天狼の心はここにあるという意味合いを感じました。
木島:歌詞の途中で「誰も置いていかないよ」と一二三が言うところがあるのですが、最初は“スーツモード”で歌っていたのですが、流れに合っていないのではないか?と言う事になり、“ジャケットオフモード”で録り直しました。「誰も置いていかない」って、自分のことはもちろん、仲間やほかのディビジョン、応援してくれている人にも向けて言っているんです。実際に完成したものを見て、映像ともリンクしていて素晴らしいと思いました。
――初戦であたるシブヤとの楽曲「Stick To My Mic」は、打って変わってバチバチのバトル曲でしたね。
伊東:スピード感があって、ノリやすい楽曲ですよね。作品的にシンジュクとシブヤは因縁がある間柄なので、歌詞でもそれが表れていました。いや、リアルでも因縁があるかもしれませんね。シブヤとは何回戦ったことか(笑)。
木島:戦い続ける運命なんだろうね。
伊東:《1st D.R.B》の相手もFling Posseだったしね。シブヤとシンジュクに限らず、みんな本当にすごく上手くなった。ラップに対する向き合い方を見つけて、ちゃんと形にして、これまで本当に頑張ったなとお互いを褒め合いたいです(笑)。
――ラップに向き合い続けてきたのは、麻天狼の皆さんも同じ。お2人はもちろん、ここにはいない神宮寺寂 雷役・速水奨さんとの関係性も、より濃密になったのでは?
伊東:俺たち、速水さんと仲良くし過ぎじゃない?
木島:本当にそうだと思うよ(笑)。僕と伊東くんは年齢が近いのでわかりますが、速水さんはキャリアもかなり上ですからね。
伊東:あまりにも身近にいすぎて、脳が錯覚してしまいます。たまに、ふと「速水さんは大先輩だぞ」と思い返すときがあるのですが、会うとまた錯覚しちゃうんですよね(笑)。
木島:それって、本当にありがたいことですよね。僕らが気遣わなくていいように接してくれているってことですから。
伊東:なんでも受け止めてくださいますしね。本当に仲良くさせてもらっています。
木島:この間も、新宿で3人で飲んだんですよ。これから先もずっと仲良くできたらうれしいですね。
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映画『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』2025年2月21日(金) ROADSHOW!
●CAST
Buster Bros!!!
山田 一郎:木村 昴
山田 二郎:石谷春貴
山田 三郎:天崎滉平(崎は「たつさき」)
MAD TRIGGER CREW
碧棺 左馬刻:浅沼晋太郎
入間 銃兎:駒田 航
毒島 メイソン 理鶯:神尾晋一郎
Fling Posse
飴村 乱数:白井悠介
夢野 幻太郎:斉藤壮馬
有栖川 帝統:野津山幸宏
麻天狼
神宮寺 寂雷:速水 奨
伊弉冉 一二三:木島隆一
観音坂 独歩:伊東健人
どついたれ本舗
白膠木 簓:岩崎諒太
躑躅森 盧笙:河西健吾
天谷奴 零:黒田崇矢
Bad Ass Temple
波羅夷 空却:葉山翔太
四十物 十四:榊原優希
天国 獄:竹内栄治
言の葉党
東方天 乙統女:小林ゆう
勘解由小路 無花果:たかはし智秋
碧棺 合歓:山本希望
●STAFF
原作・音楽プロデュース:EVIL LINE RECORDS
キャラクター設定原案・世界観設定:EVIL LINE RECORDS・百瀬祐一郎
監督:辻本貴則(※「辻」はいってんしんにょう)
脚本:百瀬祐一郎
キャラクターデザイン:Kazui
アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
配給:TOHO NEXT
製作:ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Movie 製作委員会
(C)ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Movie