本格SFアニメの金字塔「ゼロテスター」見放題サービス初登場！ 10月2日よりAmazon Prime Videoにて

『機動戦士ガンダム』や『装甲騎兵ボトムズ』を生んだクリエイターたちが1970年代初頭に創造していた本格SFアニメの金字塔『ゼロテスター』のHDリマスター版が、10月2日よりAmazon Prime Videoのチャンネル「スターチャンネルEX」にて配信されることがわかった。見放題サービスでの配信はこれが作品史上初となる。配信に先駆け、YouTubeでは子門真人が歌う初代オープニングテーマ「ゼロテスター」が彩るオープニング映像が公式として初公開された。

『ゼロテスター』は、イギリス製の特撮人形劇として大ヒットした『サンダーバード』の日本語吹替版の制作で大成功をおさめた東北新社が、和製『サンダーバード』を目指し企画した背景を持つ。本作の主人公はヒーローでもロボットでもなく、当時は“第三のSFアニメ”として登場した。

そのSFおよびビジュアル面を創造したのが、当時新進気鋭のSF作家・高千穂遙率いるクリスタルアートスタジオ＝スタジオぬえだった。つまり後の『機動戦士ガンダム』や『超時空要塞マクロス』に繋がる、1970年代から1980年代のSFアニメの“架け橋”こそが本作なのだ。

作り手の豪華さはクリスタルアートスタジオ＝スタジオぬえだけにとどまらない。『装甲騎兵ボトムズ』などで高い評価を得た高橋良輔監督のもと、各話絵コンテおよび演出は『機動戦士ガンダム』などの富野由悠季（当時は富野喜幸）、『宇宙戦艦ヤマト2』の棚橋一徳らが担当した。各話作画監督には『マジンガーZ』の中村一夫、『機動戦士ガンダム』の安彦良和（絵コンテや演出も兼任）らがあたり、原作を『勇者ライディーン』の鈴木良武（五武冬史名義で脚本も執筆）が手掛けた。

また、各話脚本を『戦闘メカザブングル』の吉川惣司、『サイボーグ009』の山崎晴哉、『機動戦士ガンダム』の山本優とともに、後に『機動戦士ガンダム』や『超時空要塞マクロス』に携わる、当時クリスタルアートスタジオ（別名：ジョン・デドワ）所属の新人だった松崎健一らが執筆した。今これだけの顔ぶれを一作品に揃えるのはほぼ不可能ともいえる、超豪華なスタッフ陣が集結している。

本作の3人の主人公の一人・吹雪シン役の声は『シティーハンター』冴羽獠役の神谷明が務めた。神谷は翌1974年４月スタートの元祖合体ロボットアニメ『ゲッターロボ』の主人公・流竜馬役と並行して本作に出演していた。もう一人の主人公・荒石ゴー役の竹尾智晴（現在は中尾隆聖）は、『ドラゴンボールZ』のフリーザの声で広く知られている。また、女性主人公・リサ役の声を務めるのは、『宇宙戦艦ヤマト』の森雪役でも知られ現在は声優のほか人気講談師・一龍斎春水として活躍中の麻上洋子だ。

対する敵・アーマノイドは当時のベテラン声優陣が担当している。初代司令官のメビウスの声には『ワンピース』のネフェルタリ・コブラ役を演じた家弓家正、二代目司令官のバルギス役には『バビル2世』のヨミ役などで有名な大塚周夫が名を連ねた。そしてアーマノイド・ボスを『天才バカボン』のバカボンパパ役などで有名な雨森雅司が演じ、広川太一郎や川久保潔、八代駿らすでに鬼籍に入った人々を含む“レジェンド声優”が揃う。