6月30日公開の映画『マルセル 靴をはいた小さな貝』のメイキング映像が発表された。たった2.5センチの貝である主人公・マルセルの誕生秘話が明らかになった。
『マルセル 靴をはいた小さな貝』
『マルセル 靴をはいた小さな貝』は実写とストップモーションを組み合わせた映画で、フィクションでありながらもドキュメンタリーのように見せるモキュメンタリー手法で制作された。第95回アカデミー賞長編アニメ映画賞ノミネートや第50回アニー賞3部門受賞など高い評価を得ている。
本作の主人公は、驚いたり、意気込んだり、涙を流したり、まるで人間と同じような感情表現をする貝のマルセルだ。メイキング映像は動画を見ている視聴者に向けて挨拶をするシーンからスタート。緊張した面持ちで「僕はマルシェ……、またやっちゃった」といきなり噛んでしまう、キュートな一面を披露した。
『マルセル 靴をはいた小さな貝』
貝がらのキャラクターになった理由については「友人のコメディショーのために、作品をつくらなくちゃいけなかったことをすっかり忘れていた」と語り、急ごしらえで制作を開始して、近くのおもちゃ屋と手芸用品店で購入した商品からマルセルのフォルムを作り出したそうだ。
メイキングには、映画とは違った手作り感満載の誕生初期のマルセルも確認できる。その短編作品を2010年から2014年にかけてYouTubeで公開したところ、累計5000万回再生を記録する人気作となったのだ
『マルセル 靴をはいた小さな貝』
長編映画化にあたっては「この映画にとりかかるまでずいぶん時間がかかった。自分たちに誠実な物語を語る方法を見つけたかったんだ」とコメント。当時ドキュメンタリーを多く手がけており、「マルセルも本質的にはドキュメンタリーみたいなものだ。短編もそういう設定で描かれてるじゃないか」と気付いたという。
モキュメンタリー手法を取ったことに関しては「最初はちょっとした実験だったんだけど、いまはこの方法を取り入れて、本当によかったと思ってる」とコメント。7年もの制作期間を費やした作品の出来栄えに自信を見せた。
6月30日(金)新宿武蔵野館・渋谷ホワイト シネクイントほか全国公開
■キャスト・スタッフ
監督:ディーン・フライシャー・キャンプ
脚本:ディーン・フライシャー・キャンプ、ジェニー・スレイト、ニック・パーレイ、エリザベス・ホルム
キャスト:ジェニー・スレイト(マルセル/声)、イザベラ・ロッセリーニ(マルセルの祖母コニー/声))、ディーン・フライシャー・キャンプ(アマチュア映画作家ディーン)、
レスリー・スタール(CBS「60ミニッツ」キャスター/本人役
原題:Marcel the Shell with Shoes On 提供:アスミック・エース、TC エンタテインメント 配給:アスミック・エース
2021年/アメリカ/字幕翻訳:小山朋子/原題:Marcel the Shell with Shoes On/90分
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