Netflixシリーズ『エクセプション』が、2022年10月13日より全世界独占配信されることが決定。坂本龍一が音楽を担当する神秘と恐怖が入り混じる予告編が公開され、坂本からコメントも到着した。あわせてキービジュアルもお披露目となり、日本版キャストとして小林親弘、櫻井孝宏、甲斐田裕子、星野貴紀、種崎敦美の出演も発表された。
『エクセプション』は、「乙一」名義でも活動する小説家・映画監督の安達寛高が原作・脚本を手掛け、ゲーム『ファイナルファンタジー』シリーズのキャラクターデザインなどで知られる天野喜孝がキャラクターデザインを務める、“恐怖”のスペースホラーSFだ。
物語の舞台は、はるか先の未来。人類は地球を追われ、他の銀河系への移住を余儀なくされていた。宇宙に新たな居住地を求めた人類は、惑星の探索をするために先遣隊を派遣するが、そのメンバーたちは実は、「生体3D プリンター」によって“プリントアウト”された“人間”である。オリジナルは、安全な場所で冷凍睡眠しているのだ。
このたび公開された映像では、そんな“コピー”された彼らがミッションに挑もうとする姿が描かれるが、閉ざされた宇宙船という空間の中で、“ある恐怖”が彼らへ容赦なく襲い掛かっていく。突如、システムの不具合が発生し、クルーのひとりであるルイス（CV.小林親弘）が“異形の怪物”の姿でミスプリントされてしまう。
凶暴なルイスに襲われるニーナ（CV.甲斐田裕子）、マック（CV.櫻井孝宏）、パティ（CV.種崎敦美）、オスカー（CV.星野貴紀）の4人と、再び“プリントアウト”されたルイス。一切逃げ場のない絶体絶命のシチュエーションの中で、恐怖を感じながらミッション終了へのカウントダウンが始まる。
船内を所狭しに駆け巡る恐ろしい姿のルイスが、クルーへ襲い掛かる迫力満点の恐怖が描かれる一方で、「ミス…プリント…」と悲しげな表情を浮かべる一幕もある。「あれは人間ではない」「害虫や害獣が発生したら殺処分できるきまりだ」と冷酷に語る声もあれば、「害獣だなんてそんな…」「“助けて”なんて言葉、人間しか使いませんよ」と、クルーたちの間に迷いも垣間見える。異形のルイスは、はたして“人間”なのか。“自分とは何か”、“人間とは何か”、そして“命とは何か”。そんな壮大かつ深淵なるテーマが浮かび上がる。
音楽を担当した坂本龍一は、本作へ参加した経緯について「元々SF が好きなのと、脚本を読んでこの映像を観てみたいと感じたので参加しようと思いました」と振り返る。
興味を強く惹かれた物語については、「現代においてクローンなどの遺伝子操作技術が進んでいるが、そこで問われるのは『生』とは何か、『ヒューマニティ』とは何かということだと思います。それを真正面から扱っている作品です」と解説。このほど制作した楽曲については「メインテーマは『スターウォーズ』以来の SF 映画の定番であるシンフォニックな音楽にしたかった。OST 全体としては、暗いアンビエントなものにしつつ、シーンごとではなく、全体を通して一つの楽曲になるように努めたつもりです。とはいっても戦闘シーンなどはある程度激しい音も入れましたが。本人としてはとても気に入った OST になりました」との想いを明かす。荘厳なテーマを温かくかつ抒情的に彩る、坂本の奏でる音楽にも耳を傾けたい。
なお、監督は『Transformers：Titans Return』のサトウユーゾーが務めており、アニメーション制作は、タツノコプロ（BAKKEN RECORD）とCGプロダクションの5が担当する。類を見ない、圧巻のクオリティで贈られるスペースホラーSFに注目だ。
Netflixシリーズ『エクセプション』は、10月13日より全世界独占配信される。
＜以下、コメント全文掲載＞
坂本龍一（音楽）
・Netflix シリーズ「エクセプション」への参加理由
元々SF が好きなのと、脚本を読んでこの映像を観てみたいと感じたので参加しようと思いました。
・作品についての想い
現代においてクローンなどの遺伝子操作技術が進んでいるが、そこで問われるのは「生」とは何か、「ヒューマニティ」とは何かということだと思います。それを真正面から扱っている作品です。
・「exception」メインテーマへ込めた想い、OST に関して
メインテーマは「スターウォーズ」以来の SF 映画の定番であるシンフォニックな音楽にしたかった。OST 全体としては、暗いアンビエントなものにしつつ、シーンごとではなく、全体を通して一つの楽曲になるように努めたつもりです。とはいっても戦闘シーンなどはある程度激しい音も入れましたが。本人としてはとても気に入った OST になりました。
【原作・脚本】安達寛高（乙一）
【監督】サトウユーゾー
【音楽】坂本龍一
【キャラクターデザイン】天野喜孝
【制作】株式会社タツノコプロ(BAKKEN RECORD) 、株式会社５
【日本語吹替版声優】 ルイス：小林親弘、マック：櫻井孝宏、ニーナ：甲斐田裕子、オスカー：星野貴紀、パティ：種崎敦美
