物語の起点は「誰かに伝えたいと思う情熱」 ディズニーが中学生に伝えたストーリーテリング【レポート・インタビュー】 | アニメ!アニメ!

物語の起点は「誰かに伝えたいと思う情熱」 ディズニーが中学生に伝えたストーリーテリング【レポート・インタビュー】

人の心を動かすキャラクターやストーリーを数多く生み出してきたディズニー。2022年夏、公益社団法人ジュニア・アチーブメント日本とともに中学生向けのワークショップを初開催しました。

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ワークショップの様子/ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
ワークショップの様子/ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 全 8 枚 拡大写真

人の心を動かすキャラクターやストーリーを数多く生み出してきたディズニー。次世代を担うストーリーテラーの支援・育成のほか、キャラクターやストーリー制作、プレゼンテーション体験を通じて将来を考える機会を提供しようと、2022年夏、公益社団法人ジュニア・アチーブメント日本とともに中学生向けのワークショップを初開催しました。

約1ヶ月、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社の社員からアドバイスを受けながらストーリーテリングに挑戦した中学生たち。ワークショップ最終日となる8月19日には、社員たちを前にプレゼンテーションを行いました。仲間と協力してつくりあげた、自分自身、もしくは誰かを元気にするキャラクターとは?

今回はプレゼンテーションや、ディズニー社員とのキャリアトークの様子をお伝えするほか、コーポレート・コミュニケーションズ、エグゼクティブディレクター・秋月希保さんのインタビューをお届けします。

■テーマは「自分自身、もしくは誰かを元気にするキャラクターを作ろう!」


ワークショップに参加したのは茨城県の太田第一高校附属中学校、福島県いわき市の入遠野中学校、上遠野中学校、久之浜中学校、湯本第三中学校に通う生徒27名。「自分自身、もしくは誰かを元気にするキャラクター」をテーマに、各校がプレゼンテーションを行います。

プレゼンテーションでは、片翼のフクロウや人見知りのロボットなど、個性的なキャラクターが次々と登場。キャラクターの外見だけではなく、抱えている悩み、成長するためのストーリーなどが緻密に練り込まれています。

プレゼンテーションの手法も、スライドに絵を映し出して説明したり、寸劇を披露したり、文字を主体にして絵本の読み聞かせのようにしたりと、チームごとに多種多様。個性や想像力にあふれた発表で、ディズニー社員たちをうならせていました。

各校に共通していたのが、キャラクターを支える仲間の存在。ひとりでは解決できない悩みに立ち向かうために仲間が背中を押す、という展開が用意されていました。
キャラクターが持つ悩みには中学生自身の気持ちが投影されており、ストーリーからも「自分自身や同じ悩みを持つ人々を元気にしたい」という熱い気持ちが伝わってきます。

プレゼンテーションを見守る社員たちは「この先の展開はどうなるのだろう」と、没頭していた様子。ラストの展開に感動し、涙を流す社員もいました。

発表後は、生徒たちのメンターを務めた、日本のオリジナル コンテンツ制作部門を指揮・統括している成田岳さん、コンテンツ部門でアニメ制作を統括している八幡拓人さん、コンテンツ制作に携わるプロデューサーの山本晃久さんなどからコメントが。「このまま2時間の映画が作れそう」、「大人でもなかなか考えつかないアイデアだった」など、絶賛の声が続出します。

ほかの社員たちも刺激を受けたようで、「プレゼンも物語も創意工夫に富んでおり、1ヶ月弱の短い期間でも成長を感じた」、「今回のように、自信を持って自分らしい物語をこれからも語っていってほしい」とワークショップ後に感想を聞かせてくれました。

■選択肢を広げるような挑戦をしてほしい


プレゼンテーション終了後はキャリアトークを実施。ディズニー社員たちがこれまで歩んできたキャリアを語り、中学生からの質問が投げかけられました。

ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社で日本のオリジナルコンテンツ制作部門を統括している成田岳さんも、キャリアトークに参加。福島県いわき市立久之浜中学校の生徒に、幼少期の思い出や学生時代に抱いていた将来の夢、これまでのキャリアの歩みなどを語ります。
当初希望していた仕事とは別の部署に配属されたこともあった成田さんですが、「人と人をつなぐ」という人生の軸はぶれなかった、と振り返りました。

選択肢を自分で狭めず挑戦し、現在の仕事にたどり着いた成田さん。中学生からは「将来やりたいことが見つからなくて不安」、「何が自分に合った仕事なのかわからない」などの相談や質問が寄せられます。

成田さんからは「やりたいことが見つからないのはむしろ自然なこと」と、意外な回答が。「焦らずに今を楽しんで、選択肢を広げられるようなことにたくさん挑戦してください」とやさしく答えていました。
また、キャリアトークの最後には「中学生時代に間違いはないので、とりあえず動いてみてほしい」とアドバイス。じっとして何もしないのは損だから、と中学生たちを励ましていました。

■将来はディズニーで働いて、ひとりでも多くの人を笑顔にしたい


キャラクターづくりやプレゼンテーション、キャリアトークなど盛りだくさんだった今回のワークショップ。参加した久之浜中学校のみなさんにお話を伺いました。

ワークショップへの志望動機は「発信する力や考える力を養いたい」、「誰かを元気にすることを自分の強みにしたい」、「殻を破って新しい自分を見つけたい」、「チームで取り組むことで達成感を味わいたい」、「ディズニー愛を深めたい」などさまざまです。
それでも今回のワークショップに参加したことで「みんなで意見を交換しているうちに、ひとりでは思いつかないようなことにも気づけた」と感じた様子。難しい課題に対しても、仲間と協力すればよりよいアイデアが生まれるのだと、全員が実感していました。

「ワークショップに参加して、やりたいことが明確になった」と答えた生徒も。
将来の夢を聞いてみると「人のためになる仕事をしたい」、「ディズニーで働いて、ひとりでも多くの人を笑顔にしたい」、「積極的にさまざまなことにチャレンジして道を切り開いていきたい」、「自分の思いを素直に伝えられるような人になりたい」、「スポーツなど好きなことについて深く勉強して夢を叶えよう、という自信がついた」と、希望に満ちた未来を聞かせてくれました。


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《ハシビロコ》

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