「スター・ウォーズ×日本のアニメ制作スタジオ」キックオフイベント開催! 今石洋之監督、神山健治監督らが想いを語る | アニメ!アニメ!

「スター・ウォーズ×日本のアニメ制作スタジオ」キックオフイベント開催! 今石洋之監督、神山健治監督らが想いを語る

日本のアニメーションスタジオが新たな『スター・ウォーズ』作品を生み出すプロジェクト「スター・ウォーズ:ビジョンズ」のキックオフイベントが、2021年7月15日に開催。制作に携わった日本アニメの7スタジオと9名の監督、モデル・市川紗椰が登壇した。

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「スター・ウォーズ:ビジョンズ」キックオフイベント(C)2021 TM & (C) Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
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日本のアニメーションスタジオが新たな『スター・ウォーズ』作品を生み出すプロジェクト「スター・ウォーズ:ビジョンズ」のキックオフイベントが、2021年7月15日に恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンホールにて開催。制作に携わった神風動画の水崎淳平総監督、キネマシトラスの垪和等監督、サイエンスSARUのチェ・ウニョン監督とアベル・ゴンゴラ監督、ジェノスタジオの五十嵐祐貴監督、スタジオコロリドの木村拓監督、トリガーの今石洋之監督と大塚雅彦監督、プロダクションI.Gの神山健治監督ら7スタジオから9人の監督、そして『スター・ウォーズ』ファンのモデル・市川紗椰が登壇した。

「スター・ウォーズ:ビジョンズ」は、世界の才能溢れるトップアニメクリエイターが独自のビジョンで『スター・ウォーズ』の新たな物語を描くプロジェクト。
本プロジェクトの幕開けを飾るのは、神風動画、キネマシトラス、サイエンスSARU、ジェノスタジオ、スタジオコロリド、トリガー、プロダクションI.Gら、日本のアニメスタジオ7社、9人の監督たちだ。それぞれが、『スター・ウォーズ』を題材にしたオリジナル短編アニメ映画を制作する。
これら全9作品は、動画配信サービス「ディズニープラス」にて2021年9月22日より一挙独占配信される。

イベントではまず、ルーカスフィルムのエグゼクティブ・プロデューサーであるジェームズ・ウォーズからの「日本のアニメは、ルーカスフィルムにインスピレーションを長い間にわたって与え続けてくれました。この作品はそんな日本のアニメを生んだ日本文化へ贈る、ルーカスフィルムからのラブレターです」という特別メッセージを紹介。

また、これまで明かされていなかった各スタジオが手掛けた作品のストーリーについての話題に。
神風動画制作の『The Duel』について、水崎総監督は「スター・ウォーズは今までシスとジェダイの対立構造が描かれているのですが、今回は個人と個人の間でライトセーバーを持ち戦ったら、という『スター・ウォーズの世界の端っこ』で行われている物語を描きたいと思いました」。

キネマシトラス制作の『村の花嫁』について、垪和監督は「銀河にはいろいろな世界や風習があるということを、その文化の風習が最も表れる結婚式を通して描きました」。

サイエンスSARU制作の『赤霧』と『T0-B1』について、ウニョン監督とアベル監督はそれぞれ「『赤霧』は、一人のジェダイとプリンセスのはかないラブストーリーになっています」「『T0-B1』は、主人公が小さな人型ドロイドなのですが、夢をあきらめそうになり
がらも成長していく姿を描いています」と語り、『スター・ウォーズ:ビジョンズ』の物語の幅広さを示した。

また、ジェノスタジオ制作の『のらうさロップと緋桜お蝶』について、五十嵐監督は「エピソード3と4の間の設定で、われわれ日本人のように自然を愛する人々が住む星を舞台に、星の住民“お蝶”とスター・ウォーズのコミックスのキャラクターからインスピレーションを受けたウサギのような種族“ロップ”との、家族のような絆を描く物語です」。

スタジオコロリド制作の『タトゥイーン・ラプソディ』について、木村監督は「ロックミュージシャンを志す主人公たちを描く作品で、バンドメンバーの友情や絆を描いています。生い立ちに縛られず、自分のやりたいことを貫くことをテーマにしています」。

トリガー制作の『THE TWINS』と『The Elder』について、今石監督は「『THE TWINS』は、エピソード9以降に帝国の残党が再起を図ろうとし、新たに双子の暗黒卿を生み出し、その二人が困難を乗り越えながら自分たちに秘められた可能性を探る物語です」。一方で大塚監督は、「『The Elder』は、エピソード1よりも古い時代の設定で、これまでシリーズに触れたことがない人も、スター・ウォーズに興味を持ってもらえればという思いで作りました。マスターとパダワンの師弟関係の騎士たちが、辺境の星で不思議な老人と出会うところから始まります」。

最後にプロダクションI.G制作の『九人目のジェダイ』について、神山監督は「エピソード9の後、銀河に平和は訪れたのか…スター・ウォーズの象徴であるライトセーバーとジェダイの騎士たちの“再生”のストーリーを描きました。かつてルーク・スカイウォーカーという名もなき青年が大海原に繰り出し冒険を繰り広げたように、スター・ウォーズの原点でもある冒険譚を別の主人公で描こうと思いました」と、それぞれの作品に込める想いを明かした。

また監督それぞれキャリアや世代は異なるが、『スター・ウォーズ』への熱い想いについて聞かれると、神山監督は「僕は13歳の時に初めて映画をみて、スター・ウォーズを作る人になろう、と思ったんです。今は喜びしかない。無邪気な13歳の頃の気持ちに戻っています」。

大塚監督は、中学の時に『スター・ウォーズ』を観て衝撃を受け、高校で『スター・ウォーズ』をモチーフにした作品を自作したほどの『スター・ウォーズ』好きだそうで、「この仕事でアニメ制作に制作者として携わるのは“これが最後”という思いで挑みました。次世代への継承というテーマは、作品にも共通しているかと思います」と作品にかける情熱について語る。

今石監督は、音楽についても触れ、「今回初めて、フルオーケストラを使うことが、スター・ウォーズの音楽性を表現できると考えました。またもう1 つ僕にとって初めてだったのが、フィルムスコアリングという完成された映像を元に作曲された音楽を取り入れていくこと」と、自身の作品に『スター・ウォーズ』のスピリットを取り入れた手法について語る一方で、「数年前に制作した『プロメア』のメインスタッフをそのまま投入し、『プロメア』と地続きで制作したので、色遣いや背景のグラデーションなど特徴となる要素をふんだんに盛り込みました」と、自身の作風も作品に取り入れたことを明かした。

「スター・ウォーズ:ビジョンズ」各作品は、「ディズニープラス」にて2021年9月22日より一挙独占配信。

<参加スタジオ/制作タイトル>
【神風動画】
『The Duel』 水崎 淳平(総監督)

【キネマシトラス】
『村の花嫁』 垪和 等(監督)

【サイエンスSARU】
『T0-B1』 アベル・ゴンゴラ(監督)
『赤霧』 チェ・ウニョン(監督)

【ジェノスタジオ】
『のらうさロップと緋桜お蝶』 五十嵐 祐貴 (監督)

【スタジオコロリド】
『タトゥイーン・ラプソディ』 木村 拓 (監督)

【トリガー】
『THE TWINS』 今石 洋之 (監督)
『The Elder』 大塚 雅弘 (監督)

【プロダクションI.G】
『九人目のジェダイ』 神山 健治(監督)

(C)Disney(C)2021 TM &(C)Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

《CHiRO★》

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