神谷浩史はなぜこんなにも人気なのか?スターにもバイプレイヤーにもなれる唯一無二の魅力…「うらみちお兄さん」でさらなる新境地!? | アニメ!アニメ!

神谷浩史はなぜこんなにも人気なのか?スターにもバイプレイヤーにもなれる唯一無二の魅力…「うらみちお兄さん」でさらなる新境地!?

2021年夏アニメが続々とスタート。皆さんは、どの作品を見るかはもう決めているでしょうか?今回、注目作『うらみちお兄さん』で、新たな魅力を見せてくれそうな声優・神谷浩史さんの経歴を紹介すると同時に、なぜこれほど人気なのか、その魅力に迫っていこうと思います。

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2021年夏アニメが続々とスタート。皆さんは、どの作品を見るかはもう決めているでしょうか?

原作が好きだから、世界観が好きだから…など色々な理由で見る作品を決めていると思うのですが、昨年、アニメ!アニメ!が独自に調査した「アナタがアニメ作品を視聴するときの“決め手”は?」と題した読者アンケートにて第1位となったのは「好きな“声優さん”が出演しているから」でした。

そして、2021年夏アニメの中で「期待値の高い作品」を調査したところ、見事1位となったのが『うらみちお兄さん』。その理由として、主演の神谷浩史さんをはじめ、宮野真守さん、水樹奈々さん、杉田智和さん、中村悠一さんらメインキャストが豪華だということで注目を浴びました。

主人公・表田裏道を演じる神谷さんと言えば『進撃の巨人』のリヴァイや『ワンピース』のトラファルガー・ローなどのクールな青年役から、『デュラララ!!』の折原臨也や『文豪ストレイドッグス』の江戸川乱歩などのひねくれた曲者役、『夏目友人帳』の夏目貴志などの真っ直ぐな好青年など、幅広い役柄を演じることで人気の声優。

その演技力はもちろん、イベントやラジオでの軽快なトークでファンの心を掴み、「声優アワード」では“最多得票賞”を連続で獲得することから殿堂入りを果たすという快挙を成し遂げました。

今回、そんな神谷さんの経歴を紹介すると同時に、なぜこれほど人気なのか、その魅力に迫っていこうと思います。

■スターにもバイプレイヤーにもなれる神谷浩史

神谷さんは、千葉県松戸市生まれ、茨城県牛久市育ちの現在46歳。さっそく余談ですが、自身がパーソナリティを務めるラジオ番組『神谷浩史・小野大輔のDear Girl~Stories~』(文化放送、毎週土曜25:00~)にて、2010年に「小野大輔生誕祭」と題した番組初の外ロケを牛久で行ったことにより、神谷さんの出身地は声優ファンの間で広く知られるようになりました。

声優デビューは1994年。その後、2001年『超GALS!寿蘭』乙幡麗役や2004年の『SDガンダムフォース』キャプテンガンダム役でメインキャストを務めるのですが、そこから多くの人気作に出演することとなります。

その作品名、キャラクター名を紹介しようとしてもたくさんあり過ぎるため、以下にて筆者が特にお気に入りの作品・キャラクターを羅列させていただきます。(※冒頭で説明した作品以外)

『機動戦士ガンダム00』(2007年~)ティエリア・アーデ
『マクロスF』(2008年~)ミハエル・ブラン
『荒川アンダー ザ ブリッジ』(2010年~)市ノ宮行(リクルート)
『青の祓魔師』(2011年~)メフィスト・フェレス
『よんでますよ、アザゼルさん。』(2011年~)ベルゼブブ優一
『黒子のバスケ』(2012年~)赤司征十郎
『おそ松さん』(2015年~)松野チョロ松
『監獄学園』(2015年~)キヨシ
『かくしごと』(2020年~)後藤可久士
…etc

たった一部の作品を紹介しただけでもわかる通り、シリアスから日常、ギャグまでさまざまな作品・キャラクターを演じられています。

この演技の幅広さが、神谷さんの大きな魅力。最近では、『ハイキュー!!』の武田一鉄や『バクテン!!』の亘理光太郎など、主人公たちを引き立たせ、支えるキャラクターを演じることも。スターにもバイプレイヤーにもなれるというのが、多くの作品に出演している理由なのではないでしょうか。

■すべての経験を活かす役者魂

いくらレッスンを積んだからといって、声優さんがすぐに色んな声・演技ができるようになるのかといったら、それは「NO」。神谷さんのこの演技の手玉の数は、ご本人の努力によるものでしょう。

2019年に『プロフェッショナル 仕事の流儀』に出演した際、「オファーがなければ収入ゼロ」という厳しい世界で生きるための、演技にかける覚悟が明らかに。その中で、この世界にすがらなければ生きていけない、と思ったきっかけを語っています。

それは、2006年に遭ってしまったバイク運転中の交通事故。事故の前までは「自分から何かをアプローチすることなくただ待っていた」という神谷さん。しかし、事故をきっかけに「受け身だったら仕事なんかくるはずがない」と気付き、これまで以上にオーディションに参加。必死に自身を売り込んだことにより、「自分の居場所はないと思っていたけど、アプローチすれば居場所を作ってくれるとわかった」と番組内で語られていました。


所属事務所・青二プロダクションの養成所「青二塾」のインタビューでは、その時の痛みや辛さを回顧。さらに“役者の仕事は、どんな悲惨な目に合っても無駄にはなりません”と、さまざまな役を演じるためには色々な経験をすることが必要だということを語っています。

この作品、キャラクター、そして演技に対するひたむきな姿勢が、多くのファン、そして制作チームに愛される大きな要因となっていると、筆者は感じます。

■『うらみちお兄さん』で新境地!“やさぐれ系卑屈キャラ”に

上記の通り、幅広い役柄を演じている神谷さん。しかし、7月5日よりスタートするアニメ『うらみちお兄さん』の表田裏道では、またもや新しい神谷さんに出会えそうなのです。

『うらみちお兄さん』は、爽やかだけど情緒不安定な主人公が垣間見せる大人の闇を描く、大人になったよい子に贈る、“後ろ向き”の人生賛歌。その中に登場する裏道は「ママンとトゥギャザー」(作中の子ども向け番組)の体操のお兄さんで、通称「うらみちお兄さん」と呼ばれています。爽やかな笑顔を振りまく元体操選手で体幹は安定していますが、情緒は不安定…という闇の深いキャラクター。

これまでにも『さよなら絶望先生』の糸色望という、THE・卑屈代表というキャラを演じたことのある神谷さんですが、裏道はそれとはまた一味違う“やさぐれ系卑屈キャラ”

その名の通り、裏表が激しく精神がかなり不安定で、笑顔かと思ったら急にネガティブになったり、暴言を吐いたり、さらには子どもたちの前で大人の闇を暴露したりと、その豹変っぷりに見ている側の情緒も不安定になってくるほど。

『夏目友人帳』や『進撃の巨人』などで人の心に訴える熱演を見せつける神谷さんの、本気の情緒不安定な演技。子どもたちに笑顔で優しく接し、元気いっぱい振舞う姿。その一方で急にトーンが低くなり、この世の絶望を全て背負ったかのような闇をまとった声というギャップに、色んな意味でドキドキさせられそうです。

さまざまなキャリアを重ねても、新しい声・演技を見せてくれる神谷さんの魅力は尽きません。『うらみちお兄さん』ではどんな一面を見せてくれるのか、楽しみに待ちましょう!

《米田果織》

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