「葬送のフリーレン」イケメン勇者が一瞬でハゲてしまう物語【編集部員が選ぶアニメ化してほしい作品】 | アニメ!アニメ!

「葬送のフリーレン」イケメン勇者が一瞬でハゲてしまう物語【編集部員が選ぶアニメ化してほしい作品】

日本では毎クール大量のアニメ作品が放送されています。原作は、マンガ、ライトノベル、ゲームなど様々です。読者のみなさんの中にも、アニメ化してほしい作品を考えると1作品は思い浮かぶという方も多いのではないでしょうか?

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『葬送のフリーレン』書影(C)山田鐘人・アベツカサ/小学館
『葬送のフリーレン』書影(C)山田鐘人・アベツカサ/小学館 全 4 枚 拡大写真
日本では毎クール大量のアニメ作品が放送されています。原作は、マンガ、ライトノベル、ゲームなど様々です。読者のみなさんの中にも、アニメ化してほしい作品を考えると1作品は思い浮かぶという方も多いのではないでしょうか?

本稿では、春の大型連休“ゴールデンウィーク”にあわせて、アニメ!アニメ!編集部員的“アニメ化してほしい作品”を紹介しています。

『葬送のフリーレン』


概要・ストーリー


2020年より「週刊少年サンデー」にて連載中の、原作・山田鐘人、作画・アベツカサによるファンタジーマンガ。
物語は“魔王を倒した勇者の死後”の世界で、冒険を終えた“後日譚”が描かれている。2021年3月に最新4巻が発売され、累計発行部数は200万部を突破しているほか、「マンガ大賞2021」の大賞を受賞。注目を集めている話題作だ。


勇者たちの凱旋に祝福する王都――。勇者一行が魔王を倒し、世界に平和な時代が訪れたのだ。
10年の旅路を終えた、勇者・ヒンメル、戦士・アイゼン、僧侶・ハイター、魔法使い・フリーレン。4人は旅を振り返り、感慨にふけりながら、50年に一度降るという流星群を鑑賞する。また50年後に見る約束を交わし、パーティーは解散した。

50年後、4人は再会を果たす。長命なエルフであるフリーレン以外はそれぞれ老いており、ヒンメルは晩年を迎えていた。彼らとともに旅した10年は、フリーレンにとって些細な時間。しかしヒンメルの死に、「人間の寿命は短いってわかっていたのに」「なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう」と涙が溢れ出てしまう。

人の死の悲しさに触れ、「もっと人間を知ろう」と旅に出ることにしたフリーレン。その旅では、ハイターが育てていた少女・フェルン、戦士アイゼンの弟子・シュタルク、若き僧侶・ザインが加わっていき、彼らとの出会いがフリーレンの冒険を新たに彩っていく。

選んだ理由orおすすめポイント


「魔王を倒すぞ!」とパーティーを作り、仲間を集め、道中にいろんなイベントが起こり――というのが物語のお約束だが、この作品では第1話の時点でそれらがすべて終えられた状態。そこが物語の起点になるのが、とても新しいと感じた。

一方、じゃあ物語は何が見せ場に? と疑問を抱く。第一に私が見つけた推しキャラ・勇者ヒンメル(自称イケメン)は冒頭まもなくハゲてしまう。そしてそのままお亡くなりになる。ヒーローキャラがこんな早くに死に至る、しかも死因はバトルではなく“老い”なんて……。よく推しキャラが死んでしまう筆者だが、あまりの呆気なさに、絶望した。

フリーレンとともに悲しさに浸るが、フリーレンは思いあらため旅に出る。その旅路では、ヒンメルたちとのエピソードが思い出されていく。回想では、勇敢で爽やかな振る舞いを見せ、サラサラヘアーをなびかせているヒンメル。彼はナルシストでイケメンを自称している“アイタタタ~”というキャラなのだが、事実容姿はイケてるし、心意気もカッコいいのだ。さらに魔王を倒した勇者なだけあり、作中訪れる街にはヒンメルの銅像が多く登場し、立派な英雄として描かれている。

フリーレンは冒険の日々を回想し、ヒンメルの言葉に励まされながら、彼の“気持ち”を辿っていく。
さらに、ヒンメルの素振りはフリーレンに気があるようにも見受けられる。私はこの作品を、勇者と魔法使いの恋物語として読み進めることを決めた。そのため、新しいキャラクターや、バトルシーンが出るたびに思ってしまう。「フリーレンよ、もっとヒンメルとの思い出を振り返りなさい」と。

そういえば、子どものときもアニメ『魔法陣グルグル』を見ながら、勇者と魔法使いの恋路を勝手に応援していたのを思い出した。2つの作品の路線は違えど、勇者と魔法使いの関係にはロマンがあると感じる。ヒンメルとフリーレンはもう会うことができないが、今までの“記憶”をとおして2人の気持ちが近づいていくのが愛おしい。
今後もヒンメルの(過去の)活躍を祈って、フリーレンたちの冒険を見届けたい。

(C)山田鐘人・アベツカサ/小学館

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《スーサイド・モモ》

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