「東京アニメセンター」が渋谷にリニューアルオープン。“リアル×バーチャル”でアニメの魅力をグローバルに発信 | アニメ!アニメ!

「東京アニメセンター」が渋谷にリニューアルオープン。“リアル×バーチャル”でアニメの魅力をグローバルに発信

一般社団法人日本動画協会と大日本印刷株式会社(DNP)が共同運営する施設・ 東京アニメセンターが、市ヶ谷から渋谷に移転、4月16日にリニューアルオープンする。本稿では、東京アニメセンターのこれまでの歩みと目的、新たな拠点でどのような活動をしていくのかを紹介する。

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「東京アニメセンター」が渋谷にリニューアルオープン。“リアル×バーチャル”でアニメの魅力をグローバルに発信
「東京アニメセンター」が渋谷にリニューアルオープン。“リアル×バーチャル”でアニメの魅力をグローバルに発信 全 10 枚 拡大写真
一般社団法人日本動画協会と大日本印刷株式会社(DNP)が共同運営する施設・ 東京アニメセンターが、市ヶ谷から渋谷に移転、4月16日にリニューアルオープンする。

同施設は、アニメ文化の発信拠点としてアニメの作り手とファンをつなぐ重要な存在として親しまれ続けてきた。
そんな同センターが渋谷移転を機にコンセプトを拡大、リアルな場所でのイベント展のみならず、 バーチャルと融合した新たな空間の創出を目指して生まれ変わる。渋谷モディの2Fフロアが全て同センターのスペースとなり、よりグローバルなアニメファンに向けて発信を強化していく。

リニューアルオープンの目玉企画として 「原作30周年記念展 クレヨンしんちゃん オラのミリョク新発見だゾ」をリアルとバーチャルで開催。


本稿では、東京アニメセンターのこれまでの歩みと目的、新たな拠点でどのような活動をしていくのかを紹介する。
[取材・文=杉本穂高]

■ファンとクリエイターをつなげる東京アニメセンター


東京アニメセンターは2006年に秋葉原に開設され、2017年には日本動画協会とDNPが新たな提携を結び、市ヶ谷に移転。 「東京アニメセンター in DNPプラザ」に名称を改称し、数多くの企画展を実施してきた。

同施設は、アニメやマンガ、ゲームなどのコンテンツをDNPの技術で展開することで、クリエイターとファンの交流の場として機能してきた。これまでの企画展数は27に上る。『僕のヒーローアカデミア』などで知られる制作会社ボンズの20周年を記念した「ボンズ20周年記念展」や、アニメ『KING OF PRISM』シリーズの企画展「プリズムスタァミュージアム」など、アニメスタジオと協力し、公式コンテンツの展開やここでしか手に入らない限定グッズを販売し、数多くのファンが詰めかけた。

▲企画展「プリズムスタァミュージアム」の模様(C)T-ARTS / syn Sophia / エイベックス・ピクチャーズ / タツノコプロ / キングオブプリズムSSS製作委員
そして、今回その東京アニメセンターが新たに渋谷モディに拠点を移転し、「東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYA」として生まれ変わる。

▲「東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYA」
駅前のスクランブル交差点が世界的に有名な観光スポットとなるなど、グローバルに認知度の高い渋谷への移転にともない、これまでのコンセプトをさらに拡大。国内外の幅広い層へアニメの魅力を発信していき、地元の観光資源として官民連携での共創サービスのデザインを実現していくことを目指している。

同センターは、リアルな空間でアニメの魅力を体験できる企画を実施する一方、バーチャルでもファンとクリエイターをつなぐハブとしても活動していく
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、密を誘発するイベントが立てにくい情勢の中、様々な試みがなされているが、同センターは、企画展をリアルとバーチャル両方で展開し、アニメの複合施設から「複合空間」へと活動領域を広げ、より広くアニメの魅力を伝える体制を作り上げている。

■リアルとバーチャルで「クレヨンしんちゃん」の魅力を再発見


4月16日からはリニューアルオープンと同時に、 「原作30周年記念展 クレヨンしんちゃん オラのミリョク新発見だゾ」をリアルとバーチャル双方で開催。
本企画展は、『クレヨンしんちゃん』の原作コミック30周年を記念して、マンガから始まり、アニメや映画、ゲームなどへと様々なメディアに形を変えてきた本作の面白さを再発見できる内容となっている。

展示内容は、原作マンガの原画展示や生みの親である臼井儀人先生の作業机をイメージした展示、天空に伸びていく原稿用紙に、原作とアニメ化されたエピソードの比較展示や、横幅7メートルの大型スクリーンによる特別映像、さらに空中ディスプレイなど、盛りだくさんの内容だ。

▲臼井儀人先生の作業机をイメージした展示物
▲横幅7メートルの大型スクリーンによる特別映像
展示会場には、QRコードが用意されており、これをスマートフォンアプリ「HoloModels™」で読み込むと、しんのすけ、みさえ、ひろしの3人がスマートフォン上に浮かび上がり、3人の掛け合いを楽しみながら一緒に展示を見て回ることができる。


▲左はリアル空間、右は「HoloModels™」によってリアル空間にキャラがARで登場した様子
さらに、本企画展の限定グッズも多数販売されており、ファンには見逃せない内容となっている。

▲グッズエリア
本企画展は、新型コロナウイルス感染対策のため、30分毎に最大40人までのチケット販売の制限を設けているので、密に心配する必要は少ない。(完全入れ替えではない)当日券の販売もあるが、確実に入場した場合は前売り券の購入をお勧めする。

さらに、本企画展は渋谷モディに行かなくても楽しむことが可能だ。同施設の拡大コンセプトの一環としてバーチャル展も展開。自宅にいながらにして展示を楽しめるように、バーチャルSNS「cluster (クラスター)」上に本企画展を再現し、スマートフォンやPCを使ってどこからでも企画展に参加できる。

▲バーチャル展の模様
展示内容はリアルなものと基本的に同一で(一部展示の仕方が異なる)、webサイトから限定グッズの購入も可能だ。バーチャル展は、コロナ禍で外出に不安な方や、遠方在住で渋谷まで来られない人でも参加できるので、これまで以上に多くの人に作品の魅力を伝えてくれるだろう。

▲バーチャル展の模様
バーチャル展の入場は、1ユーザーあたり500クラスターコインとなっている。一度入場券を購入すれば、時間を選ばずいつでも本企画展を鑑賞可能になる。

■今後も魅力的な企画が続々と


「東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYA」は、「XRコミュニケーション事業」の基軸として、リアルとバーチャル双方で生活者とコンテンツホルダーをつなげていく空間を目指す。アニメスタジオや出版社とも連携をこれまで以上に強め、クリエイターに還元できる仕組みも作り、ファンとの交流の場となれるよう努めていく。


同施設は、今後も魅力的な企画展を続々と計画し、1ヶ月から2ヶ月ごとに新たな企画展を展開していくそうだ。渋谷に位置することで流動客も増え、ゆくゆくは海外からの観光客にもアピールし、これまで以上に幅広い層にむけて日本アニメの魅力を発信していくとのことで、 新たなアニメ文化の発信拠点となることが期待できそうだ。

東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYA
所在地:東京都渋谷神南1丁目21-3 渋谷モディ2F
休刊日:年中無休(但し、年末年始・施設点検日・展示入替日など除く)
運営時間:11:00~20:30
公式サイト:https://tokyoanimecenter.jp/

原作30周年記念展 クレヨンしんちゃん オラのミリョク新発見だゾ
会期:2021年4月16日(金)~2021年5月23日(日)
開催時間:11:00~20:30(展示最終入場20:00)
※渋谷MODI営業時間短縮に伴い、当面の間営業時間を短縮しています。11:00~20:00(展示最終入場19:30)
入場料:XRキャラガイド付き 1,000円(税込) ※小学生以下無料
※XRキャラガイドの利用には自身の「HoloModels™」対応スマートフォンが必要。

バーチャル会場
会期:2021年4月16日(金)~2021年5月23日(日)
入場料:500クラスターコイン
バーチャル会場URL:https://cluster.mu/e/663044ee-238f-438e-8487-19ddc42407ed

主催:大日本印刷株式会社
協力:双葉社・シンエイ動画・テレビ朝日・ADK

(C)臼井儀人/双葉社 
(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK

《杉本穂高》

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