120%の香澄を味わってもらうために
――ポピパはライブを重ねるたびにパフォーマンスに磨きがかかってきました。とくに成長のきっかけになったライブはありますか。
愛美:2019年5月に開催した、SILENT SIRENさんとの対バンライブ「NO GIRL NO CRY」です。サイサイ(SILENT SIREN)さんから得たものは大きくて、今でも印象に残っています。

サイサイさんは、一度見たら誰もが好きになってしまうようなパフォーマンスをしていました。
たとえば会場の雰囲気やお客さんの層を考えたうえでのセットリスト作り。盛り上げ方やMCも、その時々のお客さんの心に響くように工夫されています。
さらっとこなしているように見えますが、かなり練習を重ねていると思うし、ライブを作りこんでいました。それでもすべてを事前に決め込んでいるわけではなく、ライブ感も意識している。
完璧に決めておくべき部分と、あえて余白を残して生の反応を楽しむ部分のバランス感が素晴らしいと思いました。

それ以降はポピパのメンバーも、ライブでの盛り上げ方をこれまで以上に意識するようになりました。ポピパらしい盛り上げ方がここ数年で徐々に形になり、最近のライブに活かせているのではないかと思います。
今年の5月に配信予定のサイサイさんとの対バンライブ「NO GIRL NO CRY -Round 2-」では、そんな成長した姿も楽しみにしていてください!

――愛美さんはバンドリ!以前にもアーティスト活動をしていましたが、香澄としてステージに立つときはまた違った心境なのでしょうか。
愛美:ソロとはまったく違っていて、お客さんの目から見て「香澄がいる!」と思ってもらえるように意識しています。
香澄といえばキラキラドキドキが詰まったパフォーマンス。だからこそひとつひとつの動きや歌に、キラッとした香澄の成分を込めています。
キャラクターやポピパを好きになってライブに来てくれた人に120%の香澄を味わってほしいので、ステージ上で香澄をどれだけ再現できるかを常に考えています。
演奏中は特に、香澄からわき出てくる表現を重視しています。たとえばかっこいい曲をいかにもかっこよく弾いてしまうと、お客さんの目からは香澄に見えなくなってしまう。それがいい方向に転ぶ場合もありますが、お客さんが「あれは香澄ではない」と思ってしまうかもしれない。
なによりも香澄の「ライブが大好き! メンバーが大好き! お客さんが大好き!」という素直な感情を大事にしています。
香澄は成長しても、いきなり大人になるわけではない
――ガルパリリースから4年経ち、香澄の演じ方に変化はありましたか。
愛美:バンドリ!の世界で香澄に後輩ができてからは、収録のディレクションが少し変わりました。
これまでの猪突猛進な部分だけではなく、一度考えてから行動するようになった香澄も意識してほしい、と言われました。作中で多くの悩みを乗り越えてきたからこそ、香澄も成長しているはずだと。

それでも香澄は香澄のままなのかな、と私自身は思っています。いきなり大人になるわけではないですし、後輩ができたからといって人がガラっと変わるわけでもない。香澄は常に自然体でみんなと接しているんです。
ただ、さまざまな経験を積んで視野が広くなったことにより、やさしさや愛情がより深くなったと思っています。仲間たちにもたくさんのことを教えてもらい、自分の気持ちだけでなく人の気持ちも同時に考えられるようになった。
最近はそんな香澄の変化も意識して演じています。
――バンドストーリー2章の時点でも、香澄はメンバーのことを考えて行動していました。収録で印象に残っていることはありますか。
愛美:通常ゲームの収録は個別に行いますが、バンドストーリー2章は伊藤彩沙ちゃんと、大橋彩香ちゃん(山吹沙綾役)と一緒に収録できました。2人の温度感をリアルタイムで受け取りながら収録できたおかげで、より感情が込められたと思います。
バンドストーリー2章では香澄も成長していますが、みんなの気持ちを尊重しつつ自分の気持ちを一番大事にしている、という点はブレないようにしました。信じたものを疑わないところは、香澄の長所だと思います。
周囲の感情に引っ張られすぎず、メンバーを信じているからこそ「みんなでがんばろう」とまっすぐ言える。そんな香澄の芯がブレないように演じていました。
――バンドストーリー2章で実装された「二重の虹(ダブル レインボウ)」も人気の高い楽曲です。楽曲収録では、連動しているストーリーを意識して歌ったのでしょうか。
愛美:ボイス収録と楽曲レコーディングの順番は状況によって異なりますが、ストーリーの内容は常に理解したうえで歌っています。
とくに「二重の虹(ダブル レインボウ)」は、香澄たちが生きている「今」を大事にしている楽曲。香澄たちにとっての今、つまり高校生活での3年間は長い人生から見れば一瞬の出来事かもしれません。だからこそ今を逃さないようにと、一瞬のはかなさや、きらめきを意識して歌いました。
――ポピパの楽曲もかなり数が増えたので、これから入門する人は「どれから聞いたらいいんだろう?」と思うかもしれません。愛美さんオススメの、最初に聴いてほしい1曲は?
愛美:「キズナミュージック♪」です。最近になってバンドリーマーさんからの人気をより実感している1曲ですし、ポピパのメンバー全員で歌をつないでいる楽曲でもあるので、はじめましての方への自己紹介にぴったりだと思います。
いつか伝説的なバンドになれたら
――今後、香澄と一緒に挑戦したいことを教えてください。
愛美:以前ライブで私が空を飛ぶパフォーマンスをしたので、いつかポピパ全員で空を飛びたいです! 空中からの景色が素晴らしかったので、今度は5人でその景色を見たいです!
あとはバンドリ!専用の「蔵」が欲しいです。香澄たちが作中で開催していた「クライブ」をリアルでも再現したい!。
専用の拠点があれば定期公演やリリースイベントもできますし、ライブがないときは練習もできる。作中のようにポピパメンバーで合宿もしてみたいです。

――最後にファンへのメッセージをお願いします。
愛美:2021年でバンドリ!は6周年、ガルパは4周年という長い歴史のあるコンテンツになってきました。でも10周年や、なんなら100周年なども目指したいです。
そんな未来を夢見て、私たちもがんばります!
ライブではこれからも、みなさんにハッピーな気持ちやポジティブなパワーを届けていくつもりですし、みなさんがいつもガルパを遊んだりアニメを見たりライブに来てくれたりすることで、私たちもたくさんパワーをいただいています!
バンドリーマーのみなさんとはこれからもずっと、お互いに愛を送り合うような関係でいたいです。みなさんに直接愛を届けたいので、ぜひまたライブに遊びに来てください!

◆◆◆
作品やキャラクターへの思い入れを語る愛美さんの姿は、香澄と同じようにキラキラドキドキにあふれている。キャラクターや楽曲、そして作品そのものを広めていくため、ライブなどを通して愛を届け続けるのだと改めて決意していた。
『バンドリ!』や『ガルパ』が見せてくれる次のステージへの期待は、これからも留まるところを知らない。
▼ガルパ4周年記念連載インタビュー▼
>第1弾:「バンドリ!」新バンド・Morfonica誕生秘話、プロジェクト支える楽曲制作の裏側とは? 音楽P・上松範康&藤田淳平
>第2弾:「ガルパ」愛され続けて4周年! Craft Egg・森川修一が語る、開発・運営の舞台裏と今後の展開【インタビュー】
>第3弾:Raychell“RASも真の意味でようやくバンドリ!ファミリーの一員になれた” 愛と感謝、次の挑戦を語る
>第4弾:Morfonica倉田ましろ役・進藤あまね、「バンドリ!」参加から激動の1年を振り返る
>第5弾:「バンドリ!」伊藤美来、ハロハピ・こころ演じる“笑顔”の裏に秘めた覚悟
>第6弾:「バンドリ!」相羽あいなが語る、Roselia友希那と歩んだ道のり、新作劇場版のアフレコ秘話
>第7弾:「バンドリ!」パスパレ丸山彩役・前島亜美、“彩ちゃんと出会えて過去の自分が報われた”
>第8弾:「バンドリ!」Afterglow美竹蘭役・佐倉綾音、“いつも通り”ブレず演じてきて気づいた蘭の本質
▼ガルパ4周年記念読者アンケート▼
>【ガルパ4周年アンケート】アナタの一番の想い出、プレイ体験は? 「友だちが増えた」「全曲フルコン達成」【結果発表】
バンドリ! ガールズバンドパーティ!公式サイトアプリをApp StoreからダウンロードアプリをGoogle Playからダウンロード