佐倉綾音&日高里菜&朴ロ美が語る、押井守新作アニメ「ぶらどらぶ」の魅力は? 血液型トークも【インタビュー】 | アニメ!アニメ!

佐倉綾音&日高里菜&朴ロ美が語る、押井守新作アニメ「ぶらどらぶ」の魅力は? 血液型トークも【インタビュー】

女子高生と美少女吸血鬼の“青春献血スラップスティックコメディ『ぶらどらぶ』。絆播貢役を務める佐倉綾音、マイ・ヴラド・トランシルヴァニア役の日高里菜、血祭血比呂役の朴ロ美に、作品の魅力や作品にちなんで「血」にまつわるエピソードについて聞いた。

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女子高生と美少女吸血鬼の“青春献血スラップスティックコメディ”『ぶらどらぶ』。押井守が『うる星やつら』以来、久々に取り組むドタバタコメディとしても注目の作品だ。
12 月 18 日(金)には公式YouTubeチャンネルにて本編 “第1話 -特別版-” の無料配信がスタート。


そんな本作は、いったいどんな物語になっているのか。主人公の絆播貢役を務める佐倉綾音、ヒロイン(?)で吸血鬼のマイ・ヴラド・トランシルヴァニア役の日高里菜、そしてふたりが頼る学校の保健医・血祭血比呂役の朴ロ美(ロは「王」偏に「路」)に、作品の魅力や作品にちなんで「血」にまつわるエピソードについて聞いた。
[取材・文=野下奈生/撮影=Fujita Ayumi]

登場人物は基本的にみんな自分勝手


――まず、ご自身が担当しているキャラクターについて教えてください。


佐倉:私が演じる貢は一見中性的で、男の子か女の子かわからないような雰囲気の子なのですが、知っていくうちに本当に男の子か女の子かわからなくなります(笑)。

吸血鬼のマイにひと目惚れをしたあと、マイのお世話をやき続けるのも、恋愛なのか友情なのか曖昧なままで。
そんな状況でいろいろな出来事に巻き込まれていく、混沌の主人公ですね。


日高:最初のアフレコのときに監督から「マイが言うことはほとんどウソです」と言われました(笑)。作中でマイの過去の話やいろいろな設定が出てくるんですが、その話を聞いてから私もどれが本当でどれがウソなのかわからなくなってしまっています。

ひと目惚れをしてくれた貢に媚びたり、助けてもらうように仕向けたりもするので、性格的にはけっこうしたたかで、個人的にはやり手だなと思っています。
でも、ヒロインポジションなので、かわいらしさは意識して演じました。


:血比呂は……なぜか白衣の下にボンテージの赤いドレスを着ている(強調して)「保健医」です。血を抜くことに生きがいを感じている「保健医」です。ヒールも履いている……「保健医」です。

佐倉:血比呂先生は保健医ですけど、保健医らしいことをほとんどしていませんよね?(笑)

:普通、保健の先生は注射器を持たないからね(笑)。


――『ぶらどらぶ』は「スラップスティックコメディ」だそうですが、キャラクターたちの行動で面白いところは?

佐倉:基本、どのキャラクターも自分のことしか考えていないところ?(笑)
貢はマイのためにいろいろ動くのですが、それも自分のためにやっているんですよね。マイの顔が好きだから、それを見ていたいみたいな。そんな人たちばかりなので、誰も人の話を聞いていないところが面白いのかなと思います。

:みんな自己欲求のみで動いているもんね。あれでよく、一応の集団行動がとれるものだよね。

佐倉:集団行動、とれてますか?

:う……うん。一応学校に来るし? 休みはしないし?

佐倉:そう言われたらそうかも……(笑)。

日高:マイは、血を吸ったらその血液型の性格になっちゃうところが面白いですね。
2話は、性格が変わるシーンが盛りだくさんですし、その後も人間ではないものの血を吸って、動物みたいになっちゃうところもあるので、演じていても楽しかったです。

映っちゃいけない顔をしていることもありますけど……。

佐倉:してるよね~。

:私は、そういうところが好きだけど。

佐倉:刺さる方には刺さるんですね(笑)。

:ピンポイントにね(笑)。
血比呂はダメンズが好きなところが一番の魅力かな。ダメンズを好きでいる自分や、好きだった自分を卑下しないところが素晴らしいんですよ。彼女はいろいろな方言が混ざって、何語を話しているかわからないんですが、「あれは地方地方に男がいたからだ」と監督からうかがいました。割と人間くさいところがかわいいですよね。

――血比呂先生はひとりでも生きていけそうなタイプだけに、お相手から強く影響を受けるというのはちょっと意外でした。

:これは私の勝手な解釈ですが、血比呂は冒険心にあふれる人だと思うんですね。
だから、相手から何かを吸収しようとする。もうダメンズ好きの典型ですね。

佐倉:ロ美さん、ダメンズ好き評論家みたいですね(笑)。

■人の性格は血液型に影響されるか否か


――先ほど日高さんの話にもありましたが、先ほど日高さんの話にもありましたが、2話では血液型での性格分類の話があります。皆さんは血液型と性格の相関関係は信じますか?

日高:皆さん何型ですか? そういうトークってしたことがないですよね?

佐倉:私はB型です。

:B!?

佐倉:……Bっていうとコレなんですよ! Bは「B~!?」っていう反応をされるんです。


日高:でも、この業界、B型多いよね?

佐倉:多いよ! ……ということは、ロ美さんはBじゃないな?

日高:A型ですか?

:(首を振る)

佐倉:あれ、違う? あ、ABですね!?

:(うなずく)

日高:AB型も多いですよね。

:多いんだけど、ABって言うと「二重人格」とか言われるんだよね(苦笑)。

佐倉:Bに比べればマシですよ! Bは「自分勝手」と言われますし。

:まぁ、Bに比べるとね(微笑)。

佐倉:これですよ、この感じ!

:日高ちゃんは何型?

日高:A型です。


佐倉:……Aっぽいよね。

:ずるい一人だけ。

佐倉:Aって一番得ですよね。そんな感じなので、私はまったく相関関係は信じていません。血液型占いなんてバカらしいと思っています!

:私は血液型って正しいと思うけどな。

佐倉:人類を4種類に分類するなんて、無茶な話なんですよ!

:そんなことないよ~。綾音はBか~、なるほどね~。

日高:でも、自分を持っているというか、周りに流されない感じは……。

佐倉:うるせえ!

日高:なんでよ!(笑) 言葉をすごく選んでるのに!

佐倉:もう話しかけんな!(笑)

:ぐれちゃって~(笑)。

佐倉:血液型の話をすると、B型はすさむんですよ!

――(笑)。本作の舞台は秋葉原ですが、秋葉原の思い出はありますか?

:私、アルバイトをしていたんです。

日高:秋葉原でですか?

:2年くらい、携帯電話を売るアルバイトをしていたことがあるのね。そのときに、秋葉原のサトームセン(※)にもいたことがあって。

※かつて存在していた家電量販店企業。秋葉原駅周辺に多くの店舗を持ち、ランドマーク的存在でもあった。


佐倉:ロ美さんが声優以外の仕事をしているのが想像できない……。

日高:おいくつくらいのときですか?

:22とか23とか?

佐倉:キャンペーンガールですか?

:じゃなくて売ってたの(笑)。あんまりにも売ったから、某大手商社から引き抜きがあったくらいで。

佐倉:そのときは秋葉原通いだったんですか?

:新宿とかにも行ってた。……なんでそんなに食いつくの? 私が携帯電話売っちゃいけないの?

佐倉:いけないとは言ってないですよ!(笑)

■押井守さんは小動物のようでかわいらしい!


――本作は、押井守監督が取り組む久々のシリーズアニメです。世界に名だたる映像クリエイターである押井監督の印象は?

佐倉:周囲からは大物監督として扱われる方なんですが、実はすごくかわいらしい、気さくなおじちゃんなんです。

:そうだね(笑)。

佐倉:小動物みたいな感じがするんです。私たちともちゃんと寄り添ってコミュニケーションを取ろうとしてくださる。

最初の頃のアフレコで、知り合いのスタッフさんがスタジオにいらっしゃったんですね。それで、スタッフブースに挨拶をしに行ったときに、その方に私が手を振ったんです。
そうしたら、奥にいらした押井さんが勘違いされたみたいで、手を小さく振り返してくださって。

もう本当にかわいらしいと思いました! 途中で自分じゃなかったと気がついて手を下げられてしまったんですけど、私はもう一度レスが欲しいと思って、めちゃくちゃ手を振りました! 
そうしたら、また振り返してくださって!


:私たちごときがかわいらしいだなんて失礼な表現かなと思うんですが(笑)、本当にかわいらしいんですよ。押井さんにしか出せないキャラクター感があるというか。

でも、スイッチ入ったときの眼差しは雰囲気が変わって、それもすごいなと思いました。

日高:朴さんは、以前にも押井さんとご一緒してるんですよね。

:そう、押井さんが監督をされた実写映画でご一緒して。私は主演の方の吹き替えを担当させていただいたんだけど、舞台挨拶のときにその方からお手紙が届いて代読させていただいたのね。

そうしたら、押井さんが目をウルウルさせていて私も泣けてきちゃったんですよ。
なんてピュアな方なんだろうと思って、それから大好きになりました。

――日高さんは、押井さんとは初めてご一緒するんですよね。

日高:はい、初めてです。なので、1話のアフレコはすごく緊張していたんです。
でも、最初の挨拶から本当に穏やかで、「わからないことがあったらなんでも言ってください」と言ってくださって。すごく頼もしかったです。

コメディということで私たちが果敢にアドリブに挑戦したりすると、トークバックのときにスタッフルームから笑い声が聞こえてきたりして。
押井さんをはじめ、スタッフの皆さんが楽しんで作られているんだなというのがすごく伝わってきました。なので、いつも安心してアフレコに臨めました。


――そんな楽しさの詰まった作品の、物語としての面白いところと言われたら?

佐倉:『ぶらどらぶ』に出演することが決まってから、ほかの現場で「押井さんの作品に出るんだよね? どんな物語なの?」ってよく聞かれたんですよ。それに……うまく答えられなくて。

日高:わかる! 吸血鬼ものだけど、それだけをメインにしているわけではないし、ひと言で説明できないよね。

佐倉:うん、コメディって言われると、「そうかコメディか……」みたいな。

:どちらかというブラックコメディだよね。

佐倉:それが一番近いかもしれません! 見る人によって、面白いと感じる話数がわかれる気がしています。

日高:いきなり映画を撮りはじめたりとかもするもんね。

佐倉:そうそう。物語が進まないんですよ。進んだのって1話で貢とマイが出会ったところだけなんじゃないかな。出会ったところでずっと足踏みしている感じ。

:夜間部はできたじゃない。

佐倉:でも、それもけっこう早い話数でしたよね。

:……そうだね。そう言われると、話は進んでないね。

佐倉:足踏みしながら、都度起こることに立ち向かっている感じなんですよ。

:時系列もイマイチわからないし。

日高:シャッフルしても、バレない説もありますよね!

:何に対してバレないのかわからないけど、そうかもしれないね! そういうところが面白いんだと思います。

日高里菜、朴ロ美、佐倉綾音
『ぶらどらぶ』
【スタッフ】
製作:いちごアニメーション
総監督・原作・シリーズ構成:押井 守
監督:西村 純二
脚本:押井 守・山邑 圭
ビジュアルデザイン:水野 歌
キャラクターデザイン:新垣 一成
色彩設計:梅崎 ひろこ
美術設定:加藤 靖忠
美術監督:小幡 和寛
美術:smartile
音響監督:若林 和弘
音響効果:山田 香織
録音調整:今泉 武
音響制作:Production I.G
音楽制作:AUBE
音楽:川井 憲次
アニメーション制作:Drive
アニメーション制作協力:Production I.G
制作:コミックアニメーション

【Cast】
絆播 貢役:佐倉 綾音
マイ・ヴラド・トランシルヴァニア役:日高 里菜
血祭 血比呂役:朴 ?美
渡部 マキ役:早見 沙織
墨田 仁子役:日笠 陽子
雲天 那美役:小林 ゆう
紺野 カオル役:高槻 かなこ
勝野 真澄役:三宅 健太
岡田役:石川 界人
神原役:綿貫 竜之介
堀田役:木内 太郎
マイのパパ役:岩崎 ひろし
貢のとーちゃん役:中田 譲治


(C)2020 押井守/いちごアニメーション

《野下奈生》

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