おじさんだって「はめふら」が好き! “乙女ゲーム”の世界観なのに、大人男性も虜にするその魅力とは...【座談会】 | アニメ!アニメ!

おじさんだって「はめふら」が好き! “乙女ゲーム”の世界観なのに、大人男性も虜にするその魅力とは...【座談会】

TVアニメ『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』(通称:はめふら)にハマった“おじさん”達が、その魅力を座談会形式で語り合いました。

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『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』キービジュアル(C)山口悟・一迅社/はめふら製作委員会
『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』キービジュアル(C)山口悟・一迅社/はめふら製作委員会 全 20 枚 拡大写真
2020年春アニメは既に後半戦に突入。
今シーズンは放送延期・放送休止となった作品も多いながら、ラブコメ、バトル、ロボット、ホームドラマなどバラエティ豊かなラインナップとなりました。

そんな中、アニメ!アニメ!編集部やライターの“おじさん”達の心を、ギュッと掴んだ作品がTVアニメ『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』(通称:はめふら)。
“乙女ゲーム”をベースにした作品なのに、なぜ乙女ゲームと対極(?)にいる“おじさん”達がハマッてしまったのか。
その魅力を、おじさん達が座談会形式で語り合いました。
[企画・編集=小野瀬太一朗]

【注意】本記事では、アニメ『はめふら』のネタバレを含んでおります。

小野瀬
【おじさん その1】小野瀬太一朗(アニメ!アニメ!編集部)
好きな転生ものアニメ:『Re:ゼロから始める異世界生活』
好きな美少女ゲーム:『ToHeart』『マブラヴ オルタネイティヴ』
乙女ゲームプレイ経験:無し。ただし、PS版『私立ジャスティス学園』の「熱血青春日記」モードで男性キャラ全員を攻略した経験は有り。

本企画の言い出しっぺおじさんです。
『涼宮ハルヒの憂鬱』でアニメに目覚めた“元ギャル男”...という経歴を持つアニメ!アニメ!編集部員。「いや、自分なんてまだ全然ペーペーのヲタクっすよw」とか言ってるうちに割と長い年月が過ぎ、いつの間にかアニメ業界に。
TAICHIRO名義でアニソンDJとして活動、アニソンDJイベントの主催なども行っている。

沖本
【おじさん その2】沖本茂義(アニメ!アニメ!編集部)
好きな転生ものアニメ:『盾の勇者の成り上がり』
好きな美少女ゲーム:『つよきす』『アマガミ』
乙女ゲームプレイ経験:無し。ただし、BLゲーム『鬼畜眼鏡』はプレイ経験有り。

『機動戦士ガンダム』がきっかけでアニメにハマり、出崎統作品でさらにその奥深さに魅了された副編集長。もともと重厚かつ骨太な作品が好きだったが、アニメ映画『同級生』がきっかけで腐男子としても開眼。その上、こじらせ百合好きおじさんでもある。

曙
【おじさん その3】曙ミネ
好きな転生ものアニメ:『この素晴らしい世界に祝福を!』
好きな美少女ゲーム:『D.C.~ダ・カーポ~』
乙女ゲームプレイ経験:無し

ライター。元国家公務員。『新世紀エヴァンゲリオン』でアニメに目覚め、京都アニメーションで“萌え”を開花させ『けいおん!』で死ぬほど泣く。聖地巡礼でイギリスまで行った。最近ハマっているマンガは『はしっこアンサンブル』、アニメは『はめふら』。曙峰(あけぼのみね)は趣味の水墨画の雅号。

以上、3名のおじさんでお送りします。

【おじさん達が思う『はめふら』の魅力は?】


おじさんだって「はめふら」が好き! “乙女ゲーム”の世界観なのに、大人男性も虜にするその魅力とは...【座談会】
今回の座談会は「Microsoft Teams」を使用し、オンライン形式で行いました。
小野瀬:今回の座談会のメインテーマは「おじさんだって『はめふら』が好き」です。
イケメン男性キャラクターを攻略していくゲーム、いわゆる“乙女ゲーム”をベースとした作品ながら、我々おじさん達をも虜にした『はめふら』。
まずは、大人男性だって好きになってしまう本作の魅力を語っていきましょう。

そもそも言い出しっぺおじさんである私、「馴染みのない乙女ゲームの世界観だし……」と、放送前は正直あまり惹かれなかったんですよね。
でも、そんな私の心を掴んだ『はめふら』の魅力は、優しい“俺TUEEE”というところ。

沖本:優しい“俺TUEEE”というと?

小野瀬:転生ものって、主人公の“俺TUEEE”展開が結構あるじゃないですか。
転生に際して手に入れるスキルや前世で培った経験など、圧倒的な能力を駆使し、敵を攻撃して、次元の違う強さを見せつけ勝利する。
典型的な作品だと、『オーバーロード』とか。

『はめふら』も、転生ものらしく、転生後の世界の元になっている乙女ゲーム『FORTUNE LOVER』をプレイした前世の経験・記憶を活かし、様々な問題を乗り越えていくのですが……
でも、カタリナは前世の経験・記憶を持っていても、それで誰かのことを攻撃したり、傷つけたりしない。基本的に、自分の“破滅フラグ”回避のために活かしていて、自身の経験を他者との争いに使ったのは、アランとの木登り勝負くらいじゃないでしょうか。

相手を攻撃して屈服させるどころか、カタリナと向き合ったキャラクター達はそれぞれのコンプレックスを克服して、幸せになっている。
すごく優しい“俺TUEEE”展開なんですよね。
そんなカタリナの“俺TUEEE”が作り出す、優しい世界を見ていて、おじさん泣きそうになります。

:分かります。今ではオープニングを見るだけで泣きそうになります。

『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』(C)山口悟・一迅社/はめふら製作委員会
沖本:僕は百合好きおじさんなんですけど、“百合アニメ”としても楽しめるところに魅力を感じます。
2話以降でメアリやソフィアといった女性キャラクターが出てきて、彼女達をカタリナが“たらし込む”じゃないですか。
それで「カタリナ様好きー!」となって、女の子達がわちゃわちゃと百合百合する様子を見て、グッと来ました。
転生ものかと思いきや百合アニメだった、というお得感がいいですね。

:乙女ゲームベースなのに百合好きもにっこりだ。
私、ヒロインが複数いるラブコメアニメを観ていてすごくストレスを感じるところがあるんですよ。
それは、1人の女の子しか選ばれず、選ばれなかった女の子が悲しんでしまうところ。誰か1人を選ばなくてはいけないというのがすごく辛い。

沖本:『マクロス』の三角関係問題とかですね。

:女の子が振られるところをみたくないし、途中でいちいち「この女の子は不幸になるんじゃないか?」って考えてハラハラするのがストレスで。
そういうところがあって、自分にとってハーレム系アニメはなかなか難しいなと思っていたんですけど……でも、『はめふら』には不安を感じない。
だって、主人公でありヒロインのカタリナが不幸になるエンドは、多分ないと思うんです。

乙女ゲームはいわゆる逆ハーレムの形なので、カタリナは“選ばれる側”でなく“選ぶ側”であり、誰と恋愛してもハッピーエンドを迎える。それが自分にとって画期的でした。
「カタリナは絶対に幸せになる」と思えるので、ストレスが全くありません。

小野瀬:まだわからないですよ? 破滅フラグ、回避できないかもしれませんよ?


→次のページ:おじさん達が選ぶ『はめふら』名シーンは?
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《小野瀬太一朗》

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