梶原岳人、「声優アワード」新人男優賞受賞までの苦悩と努力とは? 「ブラクロ」アスタと歩んだ3年間を振り返る【インタビュー】 2ページ目 | アニメ!アニメ!

梶原岳人、「声優アワード」新人男優賞受賞までの苦悩と努力とは? 「ブラクロ」アスタと歩んだ3年間を振り返る【インタビュー】

2020年「声優アワード」で新人男優賞に輝いた梶原岳人(25歳)。声優として活動しはじめて3年、順風満帆に見える彼だが、梶原は「壁にぶつかったこともありました」と言う。わずか3年にも見えて濃密な、梶原岳人の“声優道”をインタビュー。

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■“全てを表現しない” とは? 再びぶつかった壁と、諏訪部順一の存在


『ブラッククローバー』で経験を積んだ梶原だったが、間を置かずして決まった主演作『炎炎ノ消防隊』で、再び悩むこととなる。

『炎炎ノ消防隊』(C)大久保篤・講談社/特殊消防隊動画広報課『炎炎ノ消防隊』(C)大久保篤・講談社/特殊消防隊動画広報課
「『ブラッククローバー』のアスタはストレートに感情を表現するので、包み隠すことなくその時思ったままに感情と声を出すというやり方でやってきたのですが、『炎炎ノ消防隊』で演じた森羅日下部は全く違いました。1話収録の際、森羅の思いをストレートに表現したら、音響監督さんから“そうじゃない”と言われて」

その時に言われた言葉は「うちに秘める感情はあったとしても、それを全部は出さないで、しかしその感情を視聴者が読み取れるように演じてほしい」という難易度の高いもの。今まで経験したことのない演技に、再び悩むことがあったと明かした。

また、演技だけでなく、イベントの立ち振る舞いでも苦労したという梶原。今では「少し慣れてきたかも」と苦笑いながらに話しつつも、最初の頃は「かなりやばかったです」と振り返る。

「ステージに立つと『下手なこと言えない』とか色々考えちゃって。がっつり絡んでいけなかったり、みんながしゃべっている時に1歩引いて黙っちゃったり……」

それを救ったのが、『ブラッククローバー』にヤミ・スケヒロ役で出演していた、事務所の大先輩でもある諏訪部順一

「『すぐ黙る!』とか面白くイジっていただいて、それで話しやすいように導いてくれました。本当にありがたかったです」

■梶原岳人が憧れる声優は、アニメ以外のメディアにも引っ張りだこの“あの人”


「やはり同じ事務所の方には、お世話になることが多い」という梶原の一番仲の良い声優を聞いてみると、事務所の先輩である笠間淳の名前を挙げた。

「一緒にラジオ番組をやっていたこともあって、とても仲が良くしてもらっています。話も、空気感も合うし、なんでも話せる。僕より年上なのですが、そんなに気を遣わずに話せる、僕にとっては珍しい方ですね」

その一方で、意識している声優を聞いてみると……。

「さまざまな作品で、特にジャンプ作品で主人公をやられている方ですね。意識しているというより、目標としているといった意味が大きいです。『炎炎ノ消防隊』で共演した小林裕介さんや、『ブラッククローバー』や『Paradox Live』で共演している村瀬歩さん、ジャンプフェスタでたくさんお話させていただいた山下大輝さん」

演技についてアドバイスを求めることも多く、「同じ悩みを経験されていたりするので、共感してもらえて、的確なアドバイスをいただけます」という。
“役者目線”の意見は、「より近しい目線での助言をいただけるので、自分にスッと入りやすい」と語る。

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さらに、名前を並べる中で、特に目標とし「個人的にとても好き」という声優の存在が、現在テレビ出演などの活躍も目覚ましい梶裕貴だと明かした梶原。

「高校生の時に見ていたアニメでよく主演されていたので、個人的にとても好きな声優さんです。でも、まだ現場でお会いできたことがないんです。いつか共演させていただきたいです」と別の意味での“目標”ものぞかせた。

■アイドル、ラッパー、YouTuber…多才な梶原岳人は今後どうなっていくのか


アニメや映画の吹き替えに声をあてるだけが仕事ではないのが、昨今の声優業界。
梶原もその波に乗っているひとりで、『あんさんぶるスターズ!!』でのアイドル活動、『Paradox Live』でラップ披露など、さまざまなことに挑戦している。

その中で特に注目してほしいのが、YouTuberとしての活動だ。
今や花江夏樹、木村良平、鳥海浩輔ら人気声優がこぞってYouTubeに動画をアップし始めているが、梶原は声優デビュー2年目の2018年という、男性声優の中では比較的早い時期にYouTuberデビュー。ゲストに声優を招いて「踊ってみた」や「ゲーム実況」「大食い」などの動画を投稿しており、登録者数は約3万人に及ぶ。

その名も「ガクともチャンネル」。
先ほど「イベントでしゃべれない」と言っていたのが嘘のように、一人でもなんなく企画をこなし、ゲストとも軽快なトークを交わしている。


「個人チャンネルなので、たくさん話せるように頑張っています(笑)」と笑い交じりに話す梶原。YouTubeを始めるきっかけを聞くと……。
「業界の歴が短いのもあって、コミュニケーションもうまく取れないので……より色んな方々と関わって、自分のスキルも上げつつ、業界の方との関わりを増やしていけたらいいなということで始めました」

「アニメのキャラクターを演じたい」と声優になった梶原だが、アフレコ以外の仕事については、どう思っているのだろうか。

「とても楽しいので、辛いとか、やりたくないと思ったことはないです。そもそも、楽しくないとやれない人間なので。色んな仕事をこれからもやっていきたい」と目を輝かせながら、力強く語った。

そんな彼に、今後やってみたいこと、演じたい役柄を聞いてみた。

「難しい役どころでもある、敵キャラを演じてみたいですね。これからもっと技術を身に着けて、声優として成長して、物語を揺るがす敵キャラを任せてもらえるようになりたいです。あとは、個人的には恋愛ものの作品も好きなので、出演してみたいです」

梶原は「声優アワード」新人男優賞発表の際、Twitterに「大好きなブラクロと共に歩んだ道です!!!!!これからも限界超えて、よろしくお願いしまあああああすッッッ!!!!!諦めないのが俺の魔法だ!!!」とコメントしていた。


『ブラッククローバー』も、今年で放送4周年目に突入。それと同じく、梶原もデビュー4年目へと足を踏み入れる。
比較的落ち着いたトーンで話す梶原だが、インタビュー中、梶原とアスタが“シンクロ”した瞬間があった。
それは、「壁にぶつかっても諦めず、努力をおしまず立ち向かっていく」というところ。

これから梶原はどのような声優に成長していくのか、もう目が離せない。

『ブラッククローバー』
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https://www.youtube.com/playlist?list=PLMyQxaghEY1HHh0xH0iHxjft5NLZNrCTI

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テレビ東京系にて毎週火曜日 夕方6時25分~
BSテレ東にて毎週金曜日 深夜0時30分~

▼各配信サイトでもご覧いただけます。
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《米田果織》

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