“アニソン界の超人”串田アキラ、デビュー50周年記念公演を開催 半世紀を凝縮したライブレポ | アニメ!アニメ!

“アニソン界の超人”串田アキラ、デビュー50周年記念公演を開催 半世紀を凝縮したライブレポ

『宇宙刑事ギャバン』や『キン肉マン』など、数々のアニメ&特撮ソングで知られる歌手・串田アキラが活動50周年を迎えたことを記念して、11月17日に東京・よみうり大手町ホールにて「串田アキラ デビュー50周年記念公演 ~Delight 2019~」を開催した。

イベント・レポート ライブ
「串田アキラ デビュー50周年記念公演 ~Delight 2019~」『キン肉マン』(C)YUDETAMAGO『宇宙刑事ギャバン』(C)東映
「串田アキラ デビュー50周年記念公演 ~Delight 2019~」『キン肉マン』(C)YUDETAMAGO『宇宙刑事ギャバン』(C)東映 全 9 枚 拡大写真
『宇宙刑事ギャバン』や『キン肉マン』など、数々のアニメ&特撮ソングで知られる歌手・串田アキラが活動50周年を迎えたことを記念して、11月17日に東京・よみうり大手町ホールにて「串田アキラ デビュー50周年記念公演 ~Delight 2019~」を開催した。
これまでに歌ってきた幾多のアニメ&特撮ソングはもちろん、デビュー曲、串田の活動の原点でもあるR&B、そしてCMソングとおよそ半世紀にわたる活動を、選曲&構成はもちろんMCも自ら担当するセルフプロデュースで振り返ったステージとなった。

記念ライブは「おかげさまデビュー50周年を迎えることができました。途中、葛藤はありましたが、皆さんの応援と声援をいただき、確実に歌の楽しさを一つずつ積み上げてきました。今日も目一杯歌います。楽しんでください」との第一声を経て、「太陽戦隊サンバルカン」からスタートする。

■人生を左右した邂逅への思い入れ明かす


「太陽戦隊サンバルカン」は、串田にとっては初の特撮ソングということで、「この曲があるから今日の僕があります。レコーディングでは何度歌ってもカッコ良さが分からず、これでだめなら帰ろうかと思ったところ“もう一回やってみよう”と歌ってみたらなぜかOKを貰えました。一年後に『宇宙刑事ギャバン』の主題歌を歌い、そこでようやく“ヒーローの見え透いたカッコ良さではなく内に秘めた優しさ”を求められていたんだと分かりました。ディクレターが教えなかったのは“自分で掴め”という教えだったんでしょうね」と、後の人生を左右した邂逅への思い入れもたっぷりと語られた。

「串田アキラ デビュー50周年記念公演 ~Delight 2019~」『宇宙刑事ギャバン』(C)東映
そして『サンバルカン』の挿入歌「夢の翼を」を経て、アニメソング第1作となる『戦闘メカ ザブングル』から「疾風ザブングル」と「乾いた大地」を力強くも気持ちを込めて歌い上げていく。
『機動戦士ガンダム』の富野由悠季(当時は喜幸)が総監督を手掛けた本作では、レコーディングで「乾いた大地」の歌詞をいかに表現するかで苦心したものの、実際に番組を観てその深い世界観に納得がいったことを打ち明けた。

■『仮面ライダーZX』原作者・石ノ森章太郎との出会いとは


また雑誌企画として誕生した『仮面ライダーZX』のイメージソングであり、テレビスペシャル『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』では主題歌に採用された「ドラゴン・ロード」は串田との相性も抜群のR&B風の楽曲で、そのパワフルな歌声が会場を魅了する。
なお『仮面ライダーZX』の原作者・石ノ森章太郎とは以前から顔見知りだったものの、石ノ森がオーナーを務めていたクラブ「クローバー」で歌い語り合った際は、マンガ家であることを知らなかったとのこと。
串田はこれについて「後に『仮面ライダーZX』のショーに歌いに行ったら、野外テントにクローバーのアフロの親父に似た人がいるんですね。それで“え、なんでいるの?”“なんだ、お前か!”と(笑)。そこで初めて、マンガ家で仮面ライダーの原作者・石ノ森章太郎先生だと知ったんです」との秘話も明かす。
その仮面ライダーとの結び付きは、後に『仮面ライダーオーズ/OOO』で変身ベルト「オーズドライバー」の音声に抜擢されたことでも話題になったが、ここで急きょベルト音声の生「タトバ」を披露して会場のファンを沸かせた。

「串田アキラ デビュー50周年記念公演 ~Delight 2019~」
続いて披露したのは、『トリコ』の「ガツガツ!!」と、スーパー戦隊シリーズ『爆竜戦隊アバレンジャー』の「We are the ONE ~僕らはひとつ~」の2曲だ。
アニメ&特撮のジャンルでは80~90年代に主題歌を多く歌ったこともあり、その当時に子ども時代を過ごした世代が現在のファン層の多くを占めている串田。その一方で、『キン肉マン』と同じ「ジャンプアニメ」の『トリコ』、絶大な人気を誇る「スーパー戦隊シリーズ」の『アバレンジャー』と、時代ごとに“今の子どもたち”に歌を通じてメッセージを送り続けているのも彼ならではだ。
中でも「We are the ONE ~僕らはひとつ~」は、近年のスーパー戦隊シリーズでは定番の“ダンスED”の鏑矢ともなった1曲ということもあり、串田自身もイベントやライブで歌うたびにダンスが浸透していくさまに驚いたことが語られた。

■苦く不本意なデビューだった当時…「三ヶ月でやめようと思った」


串田の“もうひとつの顔”であるR&B楽曲で巧みな歌唱を見せたのち、主題歌歌手を務め挿入歌の大半を歌った『機動刑事ジバン』から「機動刑事ジバン」と「未来(あした)予報はいつも晴れ」、『世界忍者戦ジライヤ』から「ジライヤ」と「空からひびく声」をパフォーマンス。
中でもしっとりとしたバラード曲の「空からひびく声」は、レコーディング以来歌う機会がなく串田本人も忘れていたそうだが、参加形式のライブでファンが歌っていたことから再びレパートリーとして歌うようになったことが明かされる。

前半のトリを飾ったのが、串田のデビュー曲「からっぽの青春」だ。当時は暗いイメージで売り出され「三ヶ月でやめようと思った」と振り返るなど苦く不本意なデビューだったというが、自分なりにポジテイブに捉え気持ちを切り替えていくことで、その後の道を切り開いた。
串田はこれについて「今振り返れば、空っぽじゃなくて、ぎっしり詰まった青春でしたね」と心情を吐露し、大勢のファンにとっても串田の歌声を通じて“歴史の1ページ”を体感する時間となった。

■CMソングの代表作「富士サファリパークCMソング」も披露で大盛りあがり!


後半は、串田がバンドメンバーのchoemonよりサックスを習う余興を挟み、『ギャバン』の「星空のメッセージ」から幕を開けた。
劇中ではギャバンが戦う際のアクションソングとしてもお馴染みの挿入歌「チェイス!ギャバン」、そして「宇宙刑事シャイダー」の“宇宙刑事縛り”を経てCMソングコーナーへと突入する。
ここではCMソングの代表作「富士サファリパークCMソング」を筆頭に、デビュー50周年記念アルバム「~Delight~」にて初めて音源が収録された小川珈琲の「Orange County」、そしてCMソングとしては最新のサッポロビール「麦とホップ」(2019年)をアカペラで歌い、大いに盛り上げた。

串田アキラ
またバンド紹介のコーナーでは、『ジモトがジャパン』の「あっぱれ!ジモトがイチバン!!」を歌いながら、串田が出身地と名物を挙げつつメンバーを紹介していく趣向が取られる。
そして、映画『マッドマックス』の日本版主題歌にして全編英語詩がアダルトな魅力を内包する「Rollin’ Into The Night」、アニメ『RobiHachi』に登場する往年のロボットアニメ風の劇中番組の主題歌「銀河道中ヒザクリガー!」と全く毛色の違う2曲を歌いこなすと、いよいよライブもラストスパートの3曲へ。

遠くブラジルでも大人気の串田の代表曲のひとつである、『巨獣特捜ジャスピオン』から「超惑星戦斗母艦ダイレオン」、そして『宇宙刑事シャリバン』から「強さは愛だ」と「宇宙刑事シャリバン」をノンストップで駆け抜けて、会場のボルテージも最高潮に達する。

■大勢のアニソン仲間&関係者も祝福


さらに盛大なアンコールに応えて串田が再びステージへ現れたが、ここで串田の盟友ともいえる歌手のMoJoと宮内タカユキがサプライズで登場。大勢のアニソン仲間&関係者による「お祝いメッセージを収録したDVD」がプレゼントされ、串田の顔から満面の笑みがこぼれた。

その後のアンコールでは、「キン肉マンGO FIGHT!」と「宇宙刑事ギャバン」の2曲を観客と一体となって熱唱。さらに宇宙刑事ギャバンとキン肉マンが登場し、串田との貴重な3ショットを決める。
また客席には、「宇宙刑事ギャバン」や「太陽戦隊サンバルカン」など、セトリ中最多の9曲を手掛けたレジェンド作曲家の渡辺宙明、そして『キン肉マン』の原作者・ゆでたまごのひとりである嶋田隆司の姿もあり、この記念すべき一夜を大勢のファンと共に祝した。

「串田アキラ デビュー50周年記念公演 ~Delight 2019~」『キン肉マン』(C)YUDETAMAGO
最後は串田が会場に向けて「明日から未来へ。毎日がスタートです!!」と声高に叫び、常に前へ進み続けんとする自身の決意をいま一度表明したところでライブの幕が閉じられた。

『キン肉マン』(C)YUDETAMAGO
『宇宙刑事ギャバン』(C)東映

《仲瀬 コウタロウ》

【注目の記事】[PR]
 

この記事の写真

/

特集