原作者&監督が語る「ガイコツ書店員 本田さん」誕生秘話とアニメ版の見どころ【インタビュー】 3ページ目 | アニメ!アニメ!

原作者&監督が語る「ガイコツ書店員 本田さん」誕生秘話とアニメ版の見どころ【インタビュー】

2018年10月7日に放送スタートするTVアニメ『ガイコツ書店員 本田さん』より、原作者・本田先生と轟おうる監督にインタビュー。原作マンガの創作秘話やアニメならではの見どころを訊いた。

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原作者&監督が語る「ガイコツ書店員 本田さん」誕生秘話とアニメ版の見どころ【インタビュー】
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■アニメオリジナルエピソードもあり!本田先生がほぼ皆勤賞で脚本会議やアフレコ現場に参加



――アニメ化が決まってから先生はどれぐらいの頻度で制作に関わったんですか?

本田
脚本会議とアフレコ収録はほぼ皆勤賞です。

轟おうる
年明けくらいから脚本会議が毎週あったんですけど、ほぼ全部参加していましたよね。

本田
後から原作者は毎回出なくてもいいものだと知ったんですけど、最初は毎回出なきゃいけないものだと思っていまして……。

轟おうる
本田先生には主に専門用語の扱い方などを監修してもらいました。
原作で一瞬しか出番がないキャラクターを制作の都合で差し替える時は、「誰に置き換えたら自然ですか?」など相談させてもらいました。

あと、最後の方の話数でアニメオリジナルエピソードがあるんですけど、それに関しても原案を頂きました。本当にすごくご協力を頂いています。

轟監督の作業机。すぐ隣は作画監督

本田
あとマンガではガイコツですけど女性の私がモデルなのに対し、アニメでは男性の声優さん(斉藤壮馬さん)が起用されることが決まっていたので、「女の子に対して可愛いって言いすぎないほうがいいんじゃないか?」とか。


ありましたね。女性が同性を見て「美人だな」と思うのと男性が思うのとではやっぱり意味合いが違うじゃないですか(笑)。そこは言い回しを変えたり削ったりしました。
最終的に斉藤壮馬さんの声質とお芝居もあって、中性的な立ち位置に落ち着いてだいぶ自然になったんですけど、ジェンダー問題ではだいぶ気を使いました。

本田
怒られたくない一心でしたね(笑)。


――アフレコ現場はどんな雰囲気でしたか?


アフレコにも本田先生はほとんど参加されていたので、イントネーションが分からない所は都度確認してもらいました。

あと、音響監督と声優さんとで柔軟にいろんなアイデアを取り入れる現場でしたね。例えば、マッチョのBL本に声を付けるべきか否か、映像を止めて悩んでいたら、それを見たフルフェイス役の安元洋貴さんが「俺の出番だ!」みたいにガラス越しにアピールしてくれて、実際にお願いしたり。そんなふうに皆さんノリノリでとても雰囲気が良い現場でした。

今回は兼ね役が多いのも見どころだと思っていまして、「スタッフロールでこの声優さんはこの役もかけもちでやってたんだ!」と確かめるのも楽しいかもしれません。
第1話に登場するヤオイガールズもほとんどレギュラーのキャストがやっていますから。皆さん引き出しをフル活用してくれています。

■アニメは原作よりも見やすくなっている!?



――監督は『秘密結社 鷹の爪』制作の経験が活きたと感じるところはありますか?


あるとすれば、“省エネ”の仕方ですかね。正直に言うと、制作予算やスタッフの数、フラッシュアニメーションで作っていることもあり、動きが多い作画が困難な状況ではあります。
『秘密結社 鷹の爪』よりは動いているんですけど、キャラクターの立ち絵がパタパタ反転するのが基本条件の中で、どれぐらい躍動感を出せるかというのが今までの経験を活かせたと思います。「ここは簡単な動きで見せよう」とか「ここは描き込んだほうが面白い」といったメリハリは意識しています。


本田
この間、エゴサーチしていたら、映像を見た人から「原作よりも見やすくなっている!」といった声がありましたよ。

轟おうる
本当ですか! ? 嬉しいです!

――最後に第1話の見どころを教えてください。

本田
第1話はオールスター回です。お客さんもとりわけ濃い人が出てくるし、本屋さんの主要メンバーも揃っています。
私は笑っていたらあっという間に観終わってしまったので、誰がどの端役を兼ねていたのか追い切れませんでした。短い時間なので何回も観て欲しいなと思います。
あと、実在すると思しき作品名がたくさん出てくるんですけど、不自然にならないような音響を入れてタイトルの読み上げを隠しているところも見どころです。よくあるピーは使っていません。

轟おうる
OPとEDの楽曲もすごくいいですね(※)。
それぞれTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDさんと高野寛さんに書き下ろしていただいたのですが、歌詞も書店や本に関連づけられていて素晴らしいです。メンバーの一人・松井さんは書店で働いていた経験があるそうで。書籍のISBNコードをフィーチャーして楽曲を作ってくるなんて思わなくて驚きました。

※OPはTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND feat.本田(CV.斉藤壮馬)の「ISBN ~Inner Sound & Book's Narrative~」、EDはTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND feat.高野 寛の「Book-end,Happy-end」。

映像は本編同様私が担当しましたが、楽曲の力にすごく引っ張られましたね。OPは激しい曲調に合わせて思い切ってカラフルに、EDは1日の終わりに見た後「明日も頑張るぞ!」と思えるような仕上がりを目指しました。

実は…第1話で見れるのはOPだけなんです。それだけ、本編は今後の方向性を決める要素を詰め込んだ濃密な仕上がりになっています。素敵なEDはぜひ第2話で確認してください!
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《乃木章》

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