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――イベントを終えての感想をお聞かせください。
福山
大変楽しかったです! こういった来場者以外の皆さんも観覧できる場所でトークをさせていただく機会ってあまりないことなので。
見に来てくださっている方は当然僕らの話を聞いてくれますけど、通りすがりの方たちがどういったワードなら引っかかるのかを気にしていました。イベント後半には立ち止まって見てくれる方々もいましたね。
イベントの内容そのものは、吉田さんとのフリートークとコーナーの実演と少なかっただけに、1時間という時間を雑談を含む贅沢な使い方ができました。なので、イベントとしてはたいへん楽しいものになったと思います。
――変わったシチュエーションでの変わったイベントでした。
福山
そうですね。ラジオ番組でのゲストコーナーだと20分程度、大きなイベントだといろんな声優が出演したりコーナーの多さがあって、2人だけのトークだけで1時間というのはすごく珍しいんです。
吉田さんは手練の方ですので、お互いの話題なんかを気を使わずに話せました。
初めて挑んだ「変態音響監督」のコーナーは、恥ずかしさと面白さがないまぜになる感じを含めて、自分自身も楽しめました。
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――ステージから見える人たちのリアクションを確認していましたか。
福山
ステージのすぐ隣がレストランだったりしたので、どういうふうに見ているのかは気になりましたね。
ステージ前から笑い声がすると、ちょっと視線が向いたりとか。言葉の楽しさがあると若干興味を示してくれたりするので、こういった場所でやらせてもらえる意義があったかもしれませんね。
――お客さんが目の前にいることでのやりにくさはありましたか?
福山
ことさら恥ずかしさを感じるよりは、面白くできるかということに意識は向いていたので迷いはなかったですね。むしろ、(イベントのために来場した)お客さんも一緒になって楽しもうという空気を出してくれていたので、どういう場所でもホームですね。ファンミーティングに近い感覚で、気負いみたいなものはなかったです。
――今回は11月のイベント告知を兼ねたプレイベントでした。
福山
11月の本番は「変態音響監督」のコーナーのみでやるということで、ちょっと「どうかしている!」と思うんですよね(笑)。
ネタや演出次第で、大ハネすることもあるだろうし、僕らが頑張らなければいけないかもしれない。ほかの出演者の方が誰なのかを含めて、コーナーの中でどうすればより面白くできるのかを考えたいと思います。
――イベントにはどんなセリフの応募があるとうれしいですか?
福山
企画の趣旨が、“リスナーさんが応募したセリフを吉田さんがどう変化させるか”なので、そこの変化がよくわかるとうれしいです。
また、その枠に捕らわれないで「ただこれを言わせたい」というのもアリだと思います。深夜ラジオのネタ的な突拍子もないセリフなんかも折りませながら、いろんなバリエーションで演じられれば面白いと思います。それを吉田さんがどう料理して僕にパスを出してくるのかも楽しみです。
――個人的に「こんなセリフを言ってみたい」という希望はありますか?
福山
文言そのものよりは、思ってもいないような言葉と演出との掛け合わせがあると面白いなと思います。ステージ上で「臥薪嘗胆」という言葉を選んだのも、四字熟語だって演出次第では面白くできる。
ほかにも「必殺技風に」という演出だって考えられるし、80年代風、90年代風でまた演じ方が違う。なので、リスナー、演出、演者が“面白くするための相互の関係”を成り立たせられたらいいですね。
――ちなみに、これまでの仕事で音響監督に言われて印象的だったことはありますか?
福山
本当にいろんな音響監督さんがいて、指示出しもまちまちなんです。例えば「今の演技は赤だから、青が欲しいんだ」と色に例える方もいらっしゃれば、ガヤの笑い声がほしいときに「ミネソタの農夫の笑い声がほしいんだ」と言われたこともあります。そういった色付けは吉田さんにかかっているので、11月のイベントを楽しみにしています。