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「ルパン三世 PART5」なぜデジタル社会を舞台としたのか? 矢野雄一郎監督×大河内一楼インタビュー

『ルパン三世PART5』より矢野雄一郎監督×大河内一楼氏にインタビュー。長きにわたる歴史の中で、様々なルパン像を描いてきた本シリーズ。最新作では、新たなる要素をどのように『ルパン』に取り入れていったのか。最新作の中核をなすお二人に、本作の魅力について訊いた。

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「ルパン三世 PART5」なぜデジタル社会を舞台としたのか? 矢野雄一郎監督×大河内一楼インタビュー
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■ 絵のマイナーチェンジ

――現在公開されているメインビジュアルですが、絵のタッチなどからも『PART4』より現代的な印象を受けます。

矢野
前回の『PART4』は昔のセルアニメを彷彿とさせる、強弱のある線で作品の雰囲気を表そうとしていたんです。今回は逆にそういった線は似合わないだろうということで、現代的な世界観らしく整理された線になっていますね。そうやって、絵に関してもマイナーチェンジを加えているんです。

――映像面での見どころに関してはいかがでしょうか?

大河内
個人的に食事周りが印象的でした。

矢野
そうですね。今回、ルパン、次元、五ェ門の三人が一緒の建物に住んでいて、関係性が『PART4』よりも密な感じなんですよ。ご飯を一緒に食べるシーンなどで、三人の仲の良さを描いています。


大河内
いままでのルパンってどこに住んでるのとかはよくわからないけど、今回は次元と同じ建物に住んでることにしたんです。その部分を明確にしたのは、設定的にも映像的にも新鮮かもしれないです。

――日常以外ですと、PVに登場するシリーズファンにはおなじみのフィアット500はもちろんですが、今後登場するであろう現代ならではのアイテムとルパンたちの共演も楽しみです。

矢野
アクションなど、そのときのシチュエーションに合うアイテムの候補を考証の白土晴一さんに提案していただいて、それを劇中で再現しているんですよね。実在のものが多く登場するので、そういった部分も見どころになっているかと思います。

――では最後に、あらためて新シリーズの注目ポイントをお願いいたします。

矢野
映像で言えば、アクションシーンが多めなことです。ルパンたちを身軽な感じで描くことで、画面をエンターテイメントな方向に持っていきたいと思っています。ドラマ面では、単発のエピソードの中には過去作のテイストでまとまっている回があったりして、全体を通して観るとバラエティに富んだシリーズになっているかなと思います。

大河内
バラエティは自分がルパンを見ていて好きだった部分なので、意識しましたね。現代ならではのデジタル技術を活かしたこともやるんだけど、電子じゃない煙草もふかすし、恋愛や友情もある。さらには『PART1』みたいなハードさ、『PART2』みたいなギャグテイストも入っている。連続もののストーリーの中に、バラエティ豊かな単発話数が挟まれるので、毎週色々なルパンを楽しめると思います。「そうそう、昔観てたルパンってこれ!」など、各話ごとに周囲の人たちと語り合いながら楽しんでもらえると嬉しいですね。
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《山田幸彦》

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