アニメ脚本家で占い師? 大武正光先生に「アニメの俺の嫁」を占ってもらいました
アニメ脚本家で占い師の大武正光先生に、「アニメの俺の嫁」を占ってもらいました。
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かーずSP
意外な結論が出ましたね……。さてここからは、大武先生が「嫁占い」を始められたきっかけについて伺えればと存じます。
大武
「深夜アニメ=新しい嫁の提示」という作品が多いことに気づいたことがきっかけでした。サブカル作品を新しく生み出す意義は、新しい価値観の提示です。これが男性向けなら、新しい嫁の価値観の提示となりやすいわけです。
嫁目的で作品を見るということは、決してエンターテインメントとして間違いではないと知ったことが、嫁占いはイケると確信した瞬間でした。
かーずSP
確かに、深夜アニメは萌える女の子が楽しみで見ているところがありますね……。そこからどうやって体系化していったのでしょうか?
大武
たいていの作品は、ヒロインを二人以上用意しています。最初に惚れさせるヒロインと、最後に惚れさせるヒロインは違うんです。
かーずSP
冒頭でおっしゃっていた、最初に惚れやすい相手と、最後に結ばれる運命の相手ですね。
大武
はい。『マクロスフロンティア』を例に出すと、お客さんにわかりやすく提示する最初のヒロインはセックスシンボル。魅力的なドキドキできる恋人を連想させて物語の序盤を引っ張るヒロインを目立たせます。つまりシェリルですね。
ここにもう一人、本当に推したいヒロインとしてランカをセットにして出します。どうしても本当に押したいヒロインはドラマを担うため、最初が地味になっちゃいがちだったりします。それを補う構造がダブルヒロイン制で、要は恋人タイプと奥さんタイプのせめぎ合いがラブコメ構造です。アニメをラストまで見ると、奥さんタイプに人気が出ることが多いんです。今年だと『冴えない彼女の育てかた』の加藤恵が典型です。他のヒロインが強烈故に、最初は無個性な地味ヒロインだったでしょ?
かーずSP
確かに! アニメの脚本にも、嫁占いを活かしているんですか?
大武
はい。まず登場人物の星座を必ず当てはめます。誕生日があってもなくても、そのキャラの行動規範でこれを絞り込みます。
これにより、キャラブレをなくして発言の内容をシンプルにします。何を言いたいキャラなのかをブラッシュアップして、物語上の役割を際立たせます。
嫁ヒロインは必ず決めて、その子との相対関係の相性でキャラを配置します。仮にツンデレでも、作品の世界観やキャラ同士の関連性で、十人十色のツンデレができるはずです。生きているキャラになればテンプレはウリになり、ツンデレに新しい価値観を産み出すのが、ライターの仕事であるという矜持を持つようになりました。
かーずSP
なるほど。そうやってテンプレに命を吹き込むために「嫁占い」が使われているんですね。本日はありがとうございました!
(取材、構成:かーずSP)
《かーずSP》
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