なぜいまアニメスタジオ設立なのか? CygamesPictures が語る理念と戦略 3ページ目 | アニメ!アニメ!

なぜいまアニメスタジオ設立なのか? CygamesPictures が語る理念と戦略

Cygamesがいまアニメに目を向けている。15年3月にはアニメ事業部を設立、4月にはアニメーション制作事業のCygamesPicturesも設立した。その理念と戦略を伺った。

インタビュー ビジネス
 
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■ 手描きのアニメーターの若手を育成できる環境を

CygamesPicturesは、立ち上げ当初は、2Dアニメにフォーカスしている。CGアニメがトレンドともされる昨今、まず2Dから始めた理由を伺った。そこにはCygamesPicturesの確かな理念があった。さらにそれは、Cygamesのアニメを通じた海外戦略にもつながっている。

― 制作はいわゆる手描きの2Dアニメが中心と考えてもいいんですか?

竹中
コンテンツによりけりです。作品を表現するのに3Dの方が適しているのであれば3Dを選択したいと思っています。ただ、CygamesPicturesの立ち上げ自体は、基本的には手描きのアニメから始めていく予定です。

― 逆に言えば、あえて手描きの2Dから始めた意図はどこにあるんですか?

竹中
2Dのアニメの制作環境が3Dと比べて低賃金になっています。僕らが何かできるとしたら、まずはそちらかなというのがありました。

― 業界を盛り立てるという意味でしょうか?

竹中
まずは2Dで若手を育成できる環境を作ることができるといいなと。理想論ではありますけど。ただ、最終的には3Dもあると、考えています。

― 2Dの手描きのアニメーターはいま日本では明らかに不足していると思います。どうやって人を集められているのですか。

竹中
アニメーターを育てる環境も考えて、人を募集していきたいと思っているんです。作品をちゃんと継続的に作っていければ、新卒を募集しても集まると思っています。教育できる環境を持ち、そのために教えてくれる方、将来を見てくれる方と環境と作品の両方を一緒に作っていけるといいですね。そこに対する投資は、しっかりとしたいです。

■ 海外展開を視野に入れて

― 話は変わりますが、竹中さんは今のアニメビジネスの状況をどう見られていますか?

竹中
お金にするのが大変なビジネスだなという印象です。作品単体でビジネスが成り立ちにくい。一方で『SHIROBAKO』のようなオリジナル作品が売れて、お客さんが喜んでいる。ちゃんとビジネスも成り立っている。ああいう作品を狙って作っていければいいですね。
今、アニメでは海外のビジネスが伸びていて、まだ伸びる可能性もあると思っています。それも含めて、たくさんのとこから少しずつ、まずは制作費を回収できる仕組みを作っていける可能性は十分にあると思っています。

― Cygamesのアニメ事業部を立ち上げた時に、宣伝とか企画プロデューサーなど様々な職務を募集していました。映像パッケージを売る、宣伝をする、商品ライセンスも自分たちでやる、これは結構大変ではないですか。

竹中
やってみないと分からないところがあって、自分たちでやってみた結果、正直大変だと思いました。ただ、最近ヒットした作品を見ても、単純に宣伝のおかげで売れたタイトルはありません。アニメの宣伝はもちろん必要ですが、注力すべきは作品づくりだと私は思っています。

― 今なぜその話をさせていただいたかと言いますと、海外ライセンスの話がありました。海外ライセンスの販売はかなり専門職なので、それも自分たちでやられるのに驚きました。

竹中
海外ライセンスこそ自社でやらないとメリットがないと思っています。国内市場も勿論ありますけど、世界市場を含めることで、その利益を見越した挑戦ができます。自分たちで世界に手を伸ばしたときにどのくらい回収できるのか、やらないと分からないですよね。手間はかかりますが、今は自分たちでやろうと思っています。

― 海外は重要ですか。

竹中
ええ。しかも、どんどんアニメの購買需要が高い地域が増えている印象です。少しずつ金額も上がっています。南米だったり、中国もどんどん金額が膨れていますし、それにアジア圏ですね。さらに中東、インフラ環境も整ってくるとインドやアフリカも市場になってきます。そこに対して自ら関わることで、より国内の動きを加速させることが出来るのであれば、今からやっていくべきだと考えています。
ネットワークだったり、信頼できる世界的な座組をつくることは今しかできないと。それがフォーマット化されたら今後はそんなに手間じゃないはずです。目指すのはそこです。
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