力強く勇壮な吹奏楽でポケモン、FFVなどを演奏 「4star2015」BRASS EXCEED TOKYO公演
4年に1度のゲーム音楽フェが、5月5日に八王子市芸術文化会館 いちょうホールで行われた。「BRASS EXCEED TOKYO in 4star2015」公演の模様を届ける。
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
第一楽章の最初は「オープニング」。美しいコーラスと、華麗なフルートの音色で物語は始まります。一転してピアノが重苦しく響きわたり、不穏な雰囲気に。だんだんと演奏が盛り上がった後、金管とシンバルなどが大音響で鳴り響き、クリスタルが砕け散ってしまったことを暗示します。続く「ファイナルファンタジーV メインテーマ」は、軽快に響く木管とドラムの音色をメインに、爽やかに奏でられます。穏やかにゆったりと奏でられる「街のテーマ」、コーラスが入って神秘さをただよわせる「ダンジョン」と続いて、最後は「バトル1」が勇ましい金管をメインに響きました。
第二楽章の始まりは、船の墓場の楽曲「呪いの地」が重苦しい金管とドラムで響きます。間髪を入れずにつながる「ハーヴェスト」は、軽快なハンドクラップも入ってにぎやかに演奏されました。妖しく不穏な木管の「幻惑されて」の後は、ボス戦の楽曲「バトル2」が壮大な金管とドラムをメインに、大迫力の演奏で響きます。華やかなファンファーレから始まる「王家の宮殿」は、金管が非常にマッチしていて、高貴かつ気品にあふれた演奏を堪能できました。
第三楽章の始まりは「暁の戦士」です。金管とコーラスをメインに、戦いに挑む戦士たちを鼓舞するかのような、勇壮な演奏が披露されます。続いては「はるかなる故郷」が木管メインで響き、途中からルルル……とコーラスが入って盛り上がった後、間髪を入れずに次の楽曲「思い出のオルゴール」に。この楽曲は、最初は鉄琴のみで演奏され、オルゴールのイメージにぴったりの繊細な音色が会場にやさしく響きわたります。
続いて木管とコーラス、さらにシャンシャンという鈴も入ってワルツ調になったかと思えば、最後はまた鉄琴のソロで締めくくられました。『FFV』の主人公・バッツの思い出のシーンがまざまざと目に浮かぶような、感動的な演奏でした。
第四楽章の演奏前には、吉田氏から『FFV』のラストダンジョン・次元の狭間でのシーンについて解説された後、ギルガメッシュがクルル、ファリス、レナ、バッツに向けて言った名ゼリフを吉田氏がすべて披露し、場を盛り上げます。特に最後のバッツに向けてのセリフは、「バーーーーッツ!!!」と絶叫しての熱演のあと、「お前とは一度、1対1で勝負したかったぜ……!」と指揮者の津堅氏のほうを向きながら言い、会場からは笑いが巻き起こります。
そして始まる第四楽章。まず「光を求めて」の勇ましい行進曲風の演奏に続いて、「ビッグブリッヂの死闘」はイントロのすさまじいマリンバ早弾きから、力強い金管が鳴り響きます。「決戦」では荘厳なコーラスが入って演奏に迫力が増し、打ち鳴らされるティンパニとドラムが緊張感をあおります。ラストバトル「最後の闘い」はアップテンポかつ大音響が響きわたり、手に汗にぎる死闘のような壮絶な演奏が繰り広げられます。演奏が落ち着いた後は、「親愛なる友へ」が、ピアノソリストの安田結衣子氏によるソロ演奏でしっとり美しく奏でられます。最後の「エンドタイトル」が金管をメインに元気よく響き、壮大に締めくくられると、観客からは大きな拍手が送られました。
アンコールには「ファイナルファンタジー」が、安田氏の情感あふれる美しいピアノソロで披露されます。さらに奏者全体で『FFVI』の「蘇る緑」バージョンによる「ファイナルファンタジー」が演奏され、改めてフィナーレを迎えると、会場は再度割れんばかりの大きな拍手に包まれ、公演は幕を閉じました。
「BRASS EXCEED TOKYO in 4star2015」では、吹奏楽の力強い演奏を存分に堪能できました。津堅氏の指揮のもと、やさしく繊細に奏でられる木管楽器、勇壮に力強く奏でられる金管楽器、打ち鳴らされるパーカッション、美しく響くコーラス……それぞれの楽器で織りなされるハーモニーと音の厚みは素晴らしく、非常に聴きごたえのあるものでした。機会があれば、ぜひ皆さんもBRASS EXCEED TOKYOの演奏を聴いてみてください。
また、吉田純也氏の個性あふれるMCも、『FFV』のギルガメッシュの名ゼリフを熱演するなど情熱的に盛り上げていて、コンサートのよいアクセントになっていたように感じました。
[/INSIDE より転載記事]
《hide/永芳英敬@INSIDE/www.inside-games.jp》
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