連載の前回では、頭が疲れた時にリフレッシュする方法として、身体を動かす、別の作業をサンドイッチするということを書きました。
これまで、タスクをいかに効率よくこなすかを書いてきた本連載ですが、今回は「うまく進まなくなったとき」のことを書きたいと思います。
どんなに作業の入れ方を工夫しても頭が働かなくてもうどうにも進まない、という時があります。
ただPCの前でぼーっとしてしまっていたり、スマホをずっと見てしまっていたり。
頭がまったく働かない、海が凪いだような状態になってしまう。
そうなったら、いったん「今はこの作業を終了」と《見切り》をつけることが必要です。
頭がぼーっとしているときに、「あ、今の私は作業が進んでいないんだ。時間をムダにつかっているな」と気づくのは結構難しい。私も最初は、見切りポイントに全然気がつかなかったです。
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これはもう訓練でした。ダイエット本などを読むと、自分の満腹中枢を意識する「おなかいっぱいサインを見逃さないように」とありますが、それに似ている気がします。
私の場合は、キーボードを打つ手が止まって、ぼーっとしていることが2回続いたら、そこが見切り時ということにしました。
■全ての作業ができなくなったら「休む」
さらに困るのが、〆切が迫っているのに頭が疲れて動かないという時です。こういう事態って、どうしても発生しますよね(泣)。
どうしようどうしようと思いながらも頭がまったく働かなくなってしまったり、仕事を進める気力がわかなかったり。
〆切という重たい石を抱えながらPCから離れることができず、ネットを見たりしているだけの不毛な時間がどんどん過ぎてしまう。
そんなときはどうするか。
思い切って、休め!!
長年、〆切を抱えて七転八倒した私は確信しました。
できないときは、できないんだぁぁーー!!
この時の最善の行動は、《いったんPCの電源を切る》だと思いました。
PCを切ってイスから立ち上がる。
そう、《見切り》がめちゃめちゃ大事です!
離席したら、もう仕事が進まないかもしれない……。
でも、そのまま座ってディスプレイをにらんでいても、どのみち作業は進まないんですよー。
そのままネットを見続けていると、脳に情報が堆積してしまい、次にやる気の波が来たときに脳が働かないんですよー。
……これまで書いたダメ出しは、すべて私自身への申し送りです。それだけ休むときの罪悪感は大きいのだと思います。
身体が疲れるように、脳も疲労します。「休む時間」を入れないと、人は働き続けることができないのです。
自分の状態の《見切り》をきちんとすることで、作業と休みのメリハリをつけて、それ以外の何もしていない時間を減らすことが、結果的に効率の良い働き方になるのだと思います。
私も、《休憩もタスクのひとつ》だと捉えることで、罪悪感が減って休めるようになりました。