「華ヤカ哉、我ガ一族 オペラカレイド~狂宴~」新たな展開、暗殺者の意外な素性が明らかに
12月12日から青陵会館ホールで上演している『華ヤカ哉、我ガ一族 オペラカレイド~狂宴~』深紅を基調にした舞台でアクションシーンもあり、駆け引きのある物語が展開される。
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高浩美のアニメ×ステージ/ミュージカル談義
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アニメ×ステージ&ミュージカル談義
[取材・構成: 高浩美]
■深紅を基調にした舞台でゴージャス、アクションシーンもあり、
6人の兄弟が跡目争いで牽制し合う、さらに暗殺者も加わって駆け引きが行われる。
2010年7月にオトメイトより発売された女性向け恋愛アドベンチャーゲーム『華ヤカ哉、我ガ一族』。2011年12月には『華ヤカ哉、我ガ一族 キネマモザイク』としてファンディスクが発売。2012年12月にはファン待望のアニメ(OVA)『華ヤカ哉、我ガ一族 キネトグラフ前篇』が発売。後篇は2013年3月に発売された。2013年7月にファンディスク『華ヤカ哉、我ガ一族 黄昏ポウラスタ』が発売された。
舞台は2013年4月初演、同年の8月に早くも再演、今回で3回目の上演となる。タイトルは『華ヤカ哉、我ガ一族 オペラカレイド~狂宴~』。
ジブリ映画『思い出のマーニー』ではみよ子役を務め、現在放送中の『山賊の娘ローニャ』でローニャ役を演じている白石晴香(浅木はる役)を始め、初演・再演からの続投キャストは宮ノ杜進/猪野広樹、宮ノ杜 博役/佐伯 亮、宮ノ杜 雅役/櫻井 圭登、杉村たえ/白石晴香、有田喜助役/健人。今回初参加は宮ノ杜 正役/池田 努、宮ノ杜 勇役/成松 慶彦、宮ノ杜 茂役/田中 伸彦、御杜 守役/鷲尾 修斗となっている。
銀行や貿易業など、派手な事業を展開する宮ノ杜財閥は、日本を代表する財閥のひとつ。一代で財産を築き上げた当主・宮ノ杜玄一郎は、ある日、引退宣言をした。一方、貧しい家に生まれた少女はるは、父の病をきっかけに工場を辞めて、畑仕事に精を出していた。
ある日、宮ノ杜家で使用人として働く事になったはる、個性的な宮ノ杜家の人々に翻弄されつつも、持ち前の元気で乗り越えようとする、というのが前回までの”お話”。今回はその後の物語となっている。
はるの存在のおかげで兄弟たちの距離が縮まったが、「当主・宮ノ杜玄一郎を最も楽しませた者が次期当主となる」という当主争いは続いていた。そんな中、前首相を暗殺し、次男・勇をも傷つけた暗殺者が宮ノ杜家当主をも狙っているとの情報が入った。
長男・正は玄一郎からその暗殺者に関して驚くべきことを聞かされる……。
セットはシンプルではあるが、物語の舞台が財閥ということで、深紅を基調カラーにしてゴージャス感を出しており、天井にはシャンデリア。長男・正役の池田 努は舞台映えする長身。財閥の長男らしく堂々とした風格のある立ち姿。堅物で真面目、自分にも他人にも厳しい性格を上手く表現、主にテレビ等の映像で活躍しているようだが、舞台でもどんどん仕事をして欲しい俳優である。
次男・勇役の成松 慶彦も180センチ以上の長身、アクションがダイナミックでここは見せ場。この次男とアクションで対峙するのが、謎めいたキャラクター・御杜 守役の鷲尾修斗。表向きは小説家だが本当の姿は宮ノ杜家に恨みを持っている暗殺者。アクションではキレのある動き、ミュージカル『忍たま乱太郎』にも出演しているので、アクションはお手のもの、といった風情。小説家のシーンでは”暗殺なんて~そんな怖いこと~”みたいな物腰柔らかな雰囲気、このギャップが面白い。
その他、白石晴香演じるちょこまかと動く使用人・はる。おっちょこちょいで真っすぐな性格、危なっかしい感じが6兄弟からも、同僚のたえからも愛されるキャラクターというのも納得出来る役作り。そんなはると兄弟たちのやり取りはちょっと微笑ましい。その他、初演からの”続投組”は安定の出来映え。
ラスト、”ご兄弟”は皆、タキシード。まさに”宴”といった感じであるが、この続きはどうなるのであろうか。
次期当主の座は誰になるのだろうか、はるは?宮ノ杜家は?といったことが気になるエンディング。
《高 浩美》
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