「わたしのマーガレット展」 あの名場面が生原画、50年の歴史を397点で辿る | アニメ!アニメ!

「わたしのマーガレット展」 あの名場面が生原画、50年の歴史を397点で辿る

9月20日から六本木の森アーツセンターギャラリーで、「わたしのマーガレット展」が始まる。マンガ誌「マーガレット」「別冊マーガレット」から、少女マンガの50年の歴史を辿るものだ。

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9月20日から東京・六本木の森アーツセンターギャラリーで、「わたしのマーガレット展」が始まる。日本のマンガ界を代表するマンガ誌「マーガレット」「別冊マーガレット」から、少女マンガの50年の歴史を辿るものだ。
展覧会の中心は、両誌の誌面を飾ったマンガ家の原画である。『アタックNO.1』の浦野千賀子さん、『ベルサイユのばら』の池田理代子さんから、『ホットロード』の紡木たくさん、『アオハライド』の咲坂伊織さんまで日本を代表する作家、過去から現在までのおよそ70人の397点が並ぶ。しかもその大半は貴重な生原画である。
これらの原画は絵の素晴らしさを堪能するだけでなく、各作品の名場面となっているのが見逃せない。原画はアートであり、同時に懐かしい記憶と感動を呼び起こさせる思い出の品にもになっている。マンガの展覧会ならではの楽しみだ。

開催に先立って開催された内覧会では、「マーガレット」を代表する作家・池田理代子さんと展覧会のスペシャルサポーターの谷原章介さんが姿を見せ、記者たちに少女マンガの魅力を語った。
池田理代子さんは展覧会開催も引き合いに出し、「マンガの地位があがった。文化として認められた」と40年前との違いに感慨深げだ。今回は10あるテーマのうちひとつは、「池田理代子の華麗なる世界」と題してまるまる池田さんにフォーカスしている。等身大のオスカルとアンドレや宝塚歌劇団が用いた舞台衣装まで展示されている。
谷原章介さんは、多田かおるさんやくらもちふさこさんの名前を挙げて少女マンガ好きをアピール。少女マンガが女の子のだけのものでないと話す。

池田さんが言うように、近年、美術館でマンガの展覧会が開催されることも増えている。「わたしのマーガレット展」は、なかでもとりわけ個性的なイベントだ。展覧会のテーマを、個別の作家でもなく、スポーツや歴史といったジャンルでもなく、雑誌に絞っているためだ。
今回は“少女まんがの半世紀”と題しているが、例えば少年愛、あるいはSFといったテーマの作品はあまりない。それらは「マーガレット」「別冊マーガレット」があまり扱わないジャンルだからだ。
逆に50年の間に繰り返し現れるテーマもある。片思い、学園、青春、友情といったものである。展覧会を通してみると、それが決してマンネリになることがなく雑誌のカラーになっていることがわかる。何度も繰り返されるテーマのなかで、作家が新たな個性を発揮して名作が生み出される。「マーガレット」「別冊マーガレット」が50年もの間、変わることなく愛されている秘密はここにあるのかもしれない。

~マーガレット・別冊マーガレット 少女まんがの半世紀~
『わたしのマーガレット展』
/http://my-margaret.jp
会期: 2014年9月20日(土)~10月19日(日)
会場: 六本木ヒルズ 森アーツセンターギャラリー
主催: 集英社、東京新聞、TBS、ローソンチケット、森アーツセンター

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